第2次西成暴動

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第2次西成暴動(だい2じにしなりぼうどう)とは、1963年(昭和38年)5月大阪府大阪市西成区あいりん地区(通称釜ヶ崎)で発生した日雇い労働者による暴動事件。「第2次釜ヶ崎暴動」ともいう。

事件の発端[編集]

この年(1963年)の5月は長雨続きだったことから、求人数が例年よりも減っており、仕事にありつけない日雇い労働者の不満が高まっていた。

1963年5月17日午後5時30分頃、夜間就労のために約100人の日雇い労働者が寄せ場に集まっていた。ところが迎えに来たのはトラック1台のみであった。トラックに乗れなかった日雇い労働者は、そのトラックを取り囲んで騒ぎ始めた。

事件の概要[編集]

西成警察署はただちに警察官を現場に急行させ、警備を実施したため、一旦は騒ぎが収まったかに見えた。ところがこの状況を見て、他の日雇い労働者が集まり始め、大阪府道尼崎平野線を走行していたタクシーに投石し始めた。午後9時40分、警察は前記の府道の交通を遮断し、投石していた日雇い労働者3人を検挙した。

翌日5月18日の午後も日雇い労働者約100人が集まり始め、午後8時25分頃には通行中の車に投石をし始めた。警察はただちに鎮圧を行い、投石していた日雇い労働者などを検挙した。

5月19日午後も日雇い労働者が集まっていたが、前日よりも少ない約60人で、次第に平穏を取り戻していった。

参考文献[編集]

  • 大阪府警察史編集委員会編『大阪府警察40年の記録』大阪府警察本部、1998年

関連項目[編集]