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'''テトラヒメナ''' (''Tetrahymena'') は水中に生息する[[単細胞真核生物]]で[[繊毛虫]]の一種。分類上は[[原生生物界]]、繊毛虫門、繊毛虫綱、膜口目、テトラヒメナ科、テトラヒメナ属に属する種の総称。洋梨型の形態をしており、体長は 30-100 μm 程度。多数の[[繊毛]]が生えており、これによって運動する。細胞内には収縮胞がある。[[細胞核]]は大核と小核にわかれており、小核は生殖核とも呼ばれる。小核は通常の[[染色体]]数をもち、[[細胞分裂]]のたびに受け継がれてゆく。大核は[[多細胞生物]]でいうと[[体細胞]]のような役割をしており、多倍体して生活に必要な遺伝子のコピー数を増やしている。大核には[[染色体]]の末端が多数存在するため、[[テロメア]]研究の[[モデル生物]]として用いられた。また[[触媒]]機能をもつ [[RNA]] — [[リボザイム]]もテトラヒメナにおいて始めて発見された。
'''テトラヒメナ''' (''Tetrahymena'') は水中に生息する[[単細胞真核生物]]で[[繊毛虫]]の一種。分類上は[[原生生物界]]、繊毛虫門、繊毛虫綱、膜口目、テトラヒメナ科、テトラヒメナ属に属する種の総称。洋梨型の形態をしており、体長は 30-100 μm 程度。多数の[[繊毛]]が生えており、これによって運動する。細胞内には収縮胞がある。[[細胞核]]は大核と小核にわかれており、小核は生殖核とも呼ばれる。小核は通常の[[染色体]]数をもち、[[細胞分裂]]のたびに受け継がれてゆく。大核は[[多細胞生物]]でいうと[[体細胞]]のような役割をしており、多倍体して生活に必要な遺伝子のコピー数を増やしている。大核には[[染色体]]の末端が多数存在するため、[[テロメア]]研究の[[モデル生物]]として用いられた。また[[触媒]]機能をもつ [[リボ核酸|RNA]] — [[リボザイム]]もテトラヒメナにおいて始めて発見された。


テトラヒメナ属の種
テトラヒメナ属の種

2006年10月14日 (土) 12:33時点における版

テトラヒメナ (Tetrahymena) は水中に生息する単細胞真核生物繊毛虫の一種。分類上は原生生物界、繊毛虫門、繊毛虫綱、膜口目、テトラヒメナ科、テトラヒメナ属に属する種の総称。洋梨型の形態をしており、体長は 30-100 μm 程度。多数の繊毛が生えており、これによって運動する。細胞内には収縮胞がある。細胞核は大核と小核にわかれており、小核は生殖核とも呼ばれる。小核は通常の染色体数をもち、細胞分裂のたびに受け継がれてゆく。大核は多細胞生物でいうと体細胞のような役割をしており、多倍体して生活に必要な遺伝子のコピー数を増やしている。大核には染色体の末端が多数存在するため、テロメア研究のモデル生物として用いられた。また触媒機能をもつ RNAリボザイムもテトラヒメナにおいて始めて発見された。

テトラヒメナ属の種

  • T. hegewischi
  • T. hyperangularis
  • T. malaccensis
  • T. pigmentosa
  • T. pyriformis
  • T. thermophila