「準同型」の版間の差分

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2004年6月5日 (土) 07:09時点における版

準同型(じゅんどうけい)あるいは準同型写像(じゅんどうけいしゃぞう)とは、同じ数学的構造をもつ集合の間で定義される、その構造を保つ写像のことである。おもに代数的構造に関するものを準同型と呼ぶことが多い。

準同型写像 f が逆写像 f -1 を持ち、なおかつ f -1 もまた準同型であるとき、f同型(どうけい)あるいは同型写像(どうけいしゃぞう)であるという。f が同型ならば f -1 も当然同型である。

ある数学的構造を持つ二つの集合 A, B の間に同型写像が存在するとき、AB は同型であるという(同様の言い回しは準同型でも通用するが、あまり使われないようである)。互いに同型な集合はその構造に関しては同じものとみなすことができる。

の準同型、ベクトル空間の線形写像(加群としての準同型)は全単射ならば同型である。また、の準同型は常に単射であり、かつ零射でないのでその像と元の体は同型になる。ゆえに体の場合は準同型といわず中への同型とよび、さらに全射ならば上への同型であるという。

連続写像位相空間における準同型であるとみなせる。同型写像に当たるものは全単射かつ両連続な写像であり、それは同相写像あるいは位相同型写像と呼ばれる。

同様に、単調写像は順序集合における準同型であり、全単射な単調写像は順序同型であるという。

基点を持つ集合の間の準同型とは、基点を基点にうつす写像である。

本質的には、準同型写像とは特定の数学的構造のなすにおける射 (morphism) になっているような写像のことであると言ってよい。(もちろん一般の圏ではその対象は集合とは限らないし、その射が写像であるとも限らない。)

数学的構造を演算とみなす(例えば、単位元の存在を 0 項演算とおもってみる)とき、準同型というのはその演算との可換性を要求されているとみることもできる。

また、まったく同じ写像でも、ある構造に注目したときは準同型を与えるけれども、始域・終域にさらに構造をいれたり、他の構造を持つ集合と見たりしたときには準同型でないことがありうる。したがって、同時にいくつもの構造を併せ持つ集合たちの間の準同型を扱う時には、それがどの構造と可換であるかをはっきりさせる必要が生じる。

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