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2010年9月17日 (金) 10:30時点における版
仮種皮(かしゅひ、かりしゅひ)とは種子の表面をおおっている付属物。種衣とも呼ばれる。花の珠柄(しゅへい)または胎座(たいざ)が発達して種子の外側を覆い種皮のようにみえる構造。
一般的な植物の果肉は子房壁に由来する果皮が多肉化して形成されるが、仮種皮を果肉として発達させる果実も存在する。例としてイチイ、ドリアン、リュウガン、ザクロ、アキーがある。
仮種皮を説明するさいの良例としてイチイがある。左写真にある小さいイチイ未熟実の緑色の帯状部分が仮種皮の初期状態である。この状態ですでに種子を覆う形で形成されているのがわかる。この部分が茶色から赤色に変わりながら肥大し種子を覆っていき、熟成時期には緋色の果肉質に発達する。イチイの仮種皮は鳥や小動物に魅力的な餌となるが、イチイのその他の部分には毒が含まれる。このため仮種皮は鳥などに効率的に種子を運んでもらう役割を果たしている。