「腸チフス」の版間の差分
伝染病予防法は感染症新法になり、法制上の「伝染病」は今は無い。 |
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弱毒生[[ワクチン]]と注射ワクチンが存在するが、日本ではワクチンの使用を禁止されている。そのためワクチン希望者は国外でワクチン接種を受けなければならない。有効期間は2~3年間程と言われている。そのほかは手洗いや食物の加熱によって予防できる。治療はニューキノロン系抗菌剤が多く用いられている。耐性菌を押さえるためにはシプロフロキサシンやトリメトプリムスルファメトキサゾール(ST合剤)を使用する。治療後も1年間ほどチフス菌を排出する。 |
弱毒生[[ワクチン]]と注射ワクチンが存在するが、日本ではワクチンの使用を禁止されている。そのためワクチン希望者は国外でワクチン接種を受けなければならない。有効期間は2~3年間程と言われている。そのほかは手洗いや食物の加熱によって予防できる。治療はニューキノロン系抗菌剤が多く用いられている。耐性菌を押さえるためにはシプロフロキサシンやトリメトプリムスルファメトキサゾール(ST合剤)を使用する。治療後も1年間ほどチフス菌を排出する。 |
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*[[メアリー・マローン]]:世界で初めて臨床報告されたチフス菌の健康保菌者。腸チフスに感染していた。 |
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2005年10月30日 (日) 11:11時点における版
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腸チフスは、サルモネラの一種であるチフス菌(Salmonella enterica var enterica serovar Typhi)によって引き起こされる感染症の一種である。感染原は汚染された飲み水や食物などである。潜伏期間は7~14日間ほど。衛生環境の悪い地域や発展途上国で発生して流行を起こす伝染病であり、発展途上国を中心にアフリカ、東アジア、東南アジア、中南米、東欧、西欧などで世界各地で発生が見られる。日本では感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律で二類感染症に指定されており、感染症病院での治療が義務付けられている。また、以前は症状が似ているため発疹チフスや腸結核と同一の病気と考えられてきていた。だが、病原菌が全く違ったため別の病気だとわかった。
感染経路
無症状病原体保有者や腸チフス発症者の大便や尿に汚染された食物、水などを通して感染する。これらは手洗いの不十分な状態での食事や、糞便にたかったハエが人の食べ物で節食活動を行ったときに、病原体が食物に付着して摂取されることが原因である。ほかにも接触感染や性行為、海外渡航、下着で感染する。胆嚢保菌者の人から感染する場合が多い。ネズミの糞から感染することもある。
症状
感染後、7~14日すると症状が徐々に出始める。腹痛や発熱、関節痛、頭痛、食欲不振、咽頭炎、空咳、鼻血を起こす。3~4日経つと症状が重くなり、40度近いの高熱を出し、下痢、または便秘を起こす。バラ疹と呼ばれる腹部や胸部にピンク色の斑点が現れる症状をだす。さらには体力の消耗を起こし、無気力表情になる、チフス顔貌がある。2週間ほど経つと、腸内出血から始まって、穴が出来る、腸穿孔を起こし、肺炎や意識障害、胆嚢炎、肝機能障害を伴うこともある。
予防、治療
弱毒生ワクチンと注射ワクチンが存在するが、日本ではワクチンの使用を禁止されている。そのためワクチン希望者は国外でワクチン接種を受けなければならない。有効期間は2~3年間程と言われている。そのほかは手洗いや食物の加熱によって予防できる。治療はニューキノロン系抗菌剤が多く用いられている。耐性菌を押さえるためにはシプロフロキサシンやトリメトプリムスルファメトキサゾール(ST合剤)を使用する。治療後も1年間ほどチフス菌を排出する。
関連項目
- メアリー・マローン:世界で初めて臨床報告されたチフス菌の健康保菌者。腸チフスに感染していた。