「冷間始動」の版間の差分
m編集の要約なし |
編集の要約なし |
||
26行目: | 26行目: | ||
[[Category:エンジン]] |
[[Category:エンジン]] |
||
[[Category:自動車工学]] |
[[Category:自動車工学]] |
||
[[Category:自動車エンジン技術]] |
2010年2月2日 (火) 12:37時点における版
冷間始動(れいかんしどう)とは機械用語で、機関それも主として熱機関(エンジン)が外気温と同じかそれよりも冷えている状態(冷間時)で、それを始動することを指す。
概要
冷間始動というと寒冷地や冬期などの外気温が低い条件での始動のみを指すと思われがちだが、機関が外気温と同じかそれよりも低温になっていれば、人間が寒く感じるほど外気温が低くなくても機関にとっては冷間始動となる場合がある。
冷間始動では機関そのものの温度が低いために、冷間時でない場合よりも、始動性が一時的に低下する。燃機関が冷えていると、始動に必要な空燃比を得るためには燃料の供給量を増やす必要が生じるからである。そのために自動車やオートバイ用のエンジンでは、チョーク弁のような手動あるいは自動で燃料供給量を補正する機構を装備していることが多く、これは船舶や発電機用のエンジンでも同様である。また、冷間始動時のみ通常とは別のより燃えやすい(気化しやすい)燃料を供給して、始動性を向上させる場合もある。
熱機関ではそのほとんどの形式において、冷間始動の直後は本格的な運転の前に暖機運転を行なうことが多い。
自動車等での冷間始動
自動車やオートバイ等に多く搭載されるガソリンエンジンやディーゼルエンジンでは、冷間始動は比較的身近な問題である。例えば温暖な環境にて毎日のように運用される車両であっても、次の運用まで一晩あるいは一日程度の間隔が空けばエンジンが外気温と同程度まで冷えてしまい、次回の始動では冷間始動になり得るからである。
だが近年の自動車では、チョーク弁の自動化や燃料噴射装置の燃料供給量自動補正機能の普及により始動性の悪化を未然に防いでいる車種がほとんどであり、冷間始動であるかどうかを運用者(運転者)が意識せずにエンジンを始動できることが多い。対してオートバイでは、現在でも手動式のチョークを採用する車種も多く、そういった車種では冷間始動であるかどうかを意識しながら始動する必要性が現在でも残っている。
いずれにせよ、冷間始動の直後は暖機運転が必要となるのは、どの自動車やオートバイでも同じである。