「方丈」の版間の差分

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方丈は簡単に構築でき、また簡単に解体する事ができたため、[[僧侶]]や隠遁者に愛用された。[[鴨長明]]の『[[方丈記]]』は、方丈の庵で書かれたことによる題名である。
方丈は簡単に構築でき、また簡単に解体する事ができたため、[[僧侶]]や隠遁者に愛用された。[[鴨長明]]の『[[方丈記]]』は、方丈の庵で書かれたことによる題名である。


また、『[[維摩経]]』に書かれているように、[[維摩詰]]の方丈を訪れた[[文殊菩薩]]とその一行が、その狭い空間に全員収容できたという逸話から、[[仏教]]においては方丈に全宇宙が内在しているという考え方がされ、そこから寺院の[[住職]]が生活する建物を、特に方丈と呼ぶようになった。
また、『[[維摩経]]』に書かれているように、[[維摩詰]]の方丈を訪れた[[文殊菩薩]]とその一行が、その狭い空間に全員収容できたという逸話から、[[仏教]]においては方丈に全宇宙が内在しているという考え方がされ、そこから寺院の[[住職]]が生活する建物を、特に方丈と呼ぶようになった。[[室町時代]]中期以降は[[仏像]]や祖師像が安置されるようになり、本堂の役割を担う建物とされた。


==関連項目==
==関連項目==

2009年1月30日 (金) 14:32時点における版

方丈(ほうじょう)は、1四方の面積を指す。また、その広さの部屋や建物の事。

大きさ

1丈は約1.67間(=10/6間)であるため、1方丈は四半程度(四畳半の1辺は約1.5間)の広さである。

建物

方丈は簡単に構築でき、また簡単に解体する事ができたため、僧侶や隠遁者に愛用された。鴨長明の『方丈記』は、方丈の庵で書かれたことによる題名である。

また、『維摩経』に書かれているように、維摩詰の方丈を訪れた文殊菩薩とその一行が、その狭い空間に全員収容できたという逸話から、仏教においては方丈に全宇宙が内在しているという考え方がされ、そこから寺院の住職が生活する建物を、特に方丈と呼ぶようになった。室町時代中期以降は仏像や祖師像が安置されるようになり、本堂の役割を担う建物とされた。

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