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企業は資本、技術、人材、原材料などを用いて生産活動を行う経済主体である。
'''生産関数'''(せいさんかんすう, {{Lang|en|production function}})とは、[[ミクロ経済学]]において企業などのある生産者が、[[生産要素]]をある量投入したときの、生産量を示す関数である。
つまり、企業は投入物の種類や量によって生産量が決まる。
この投入物と生産物との関係を単純化させたものが'''生産関数'''(せいさんかんすう, {{Lang|en|production function}})である。


生産関数は3次元のグラフであらわされるので、便宜的に等量曲線として二次元であらわされることが多い。
生産要素には、[[資本]]・労働力・技術・[[減価償却]]が含まれる。[[マクロ経済学]]の分野では、1国の経済の生産プロセスや要素量の変動を動学的に示す役割をも果たしている。生産関数は、[[フランク・ラムゼイ]]の[[最適成長モデル]]といった所でも見られるが、さらに[[新古典派経済学]]では、あらゆる経済学的現象を立証するのに使っている。一般に、<math>Y=F(K,L)</math>として表現されるが、[[コブ=ダグラス型生産関数]]や[[固定係数型生産関数]]、[[CES生産関数]]といった生産関数があり、経済理論の説明の道具となっている。

もっとも単純な生産関数はY=F(L) (Yは生産量、Lは労働)であらわされる。
また限界生産性は低減するので、生産関数は右上がりだが増加量は徐々に小さくなる。


他に生産要素として、[[資本]]・労働力・技術・[[減価償却]]などがある。このとき、投入量の種類とその量によって生産量が決まるが、規模に関しては
1.規模に関して収穫は一定
2.規模に関して収穫は逓増
3.規模に関して収穫は逓減
の3つのケースが考えられる。

また、有名なコブ・ダグラス型の生産関数はY=AK^a×L^b (Aは技術、Kは資本、Lは労働)であらわせる。

[[マクロ経済学]]の分野では、1国の経済の生産プロセスや要素量の変動を動学的に示す役割をも果たしている。生産関数は、[[フランク・ラムゼイ]]の[[最適成長モデル]]といった所でも見られるが、さらに[[新古典派経済学]]では、あらゆる経済学的現象を立証するのに使っている。一般に、<math>Y=F(K,L)</math>として表現されるが、[[コブ=ダグラス型生産関数]]や[[固定係数型生産関数]]、[[CES生産関数]]といった生産関数があり、経済理論の説明の道具となっている。


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2008年12月28日 (日) 16:17時点における版

企業は資本、技術、人材、原材料などを用いて生産活動を行う経済主体である。 つまり、企業は投入物の種類や量によって生産量が決まる。 この投入物と生産物との関係を単純化させたものが生産関数(せいさんかんすう, production function)である。

生産関数は3次元のグラフであらわされるので、便宜的に等量曲線として二次元であらわされることが多い。

もっとも単純な生産関数はY=F(L) (Yは生産量、Lは労働)であらわされる。 また限界生産性は低減するので、生産関数は右上がりだが増加量は徐々に小さくなる。


他に生産要素として、資本・労働力・技術・減価償却などがある。このとき、投入量の種類とその量によって生産量が決まるが、規模に関しては 1.規模に関して収穫は一定 2.規模に関して収穫は逓増 3.規模に関して収穫は逓減 の3つのケースが考えられる。

また、有名なコブ・ダグラス型の生産関数はY=AK^a×L^b (Aは技術、Kは資本、Lは労働)であらわせる。

マクロ経済学の分野では、1国の経済の生産プロセスや要素量の変動を動学的に示す役割をも果たしている。生産関数は、フランク・ラムゼイ最適成長モデルといった所でも見られるが、さらに新古典派経済学では、あらゆる経済学的現象を立証するのに使っている。一般に、として表現されるが、コブ=ダグラス型生産関数固定係数型生産関数CES生産関数といった生産関数があり、経済理論の説明の道具となっている。