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'''エレウシス'''([[ギリシア語]]:Ελεύσινα)とは、古代[[ギリシア]]の[[アテナイ]]に近い小都市(現代のElefsina)。[[ギリシア神話]]に登場する女神[[デメテル]]の祭儀の中心地として知られる。また、古代の[[悲劇]]詩人[[アイスキュロス]]の生誕地でもある。
'''エレウシス'''([[ギリシア語]]:{{lang|el|Ελεύσινα}})とは、古代[[ギリシア]]の[[アテナイ]]に近い小都市(現代のElefsina)。[[ギリシア神話]]に登場する女神[[デメテル]]の祭儀の中心地として知られる。また、古代の[[悲劇]]詩人[[アイスキュロス]]の生誕地でもある。


== エレウシスの秘儀 ==
== エレウシスの秘儀 ==

2008年7月25日 (金) 19:18時点における版

エレウシスギリシア語:Ελεύσινα)とは、古代ギリシアアテナイに近い小都市(現代のElefsina)。ギリシア神話に登場する女神デメテルの祭儀の中心地として知られる。また、古代の悲劇詩人アイスキュロスの生誕地でもある。

エレウシスの秘儀

テレステリオン(秘儀堂)跡

デメテルの祭儀はエレウシスの祭儀、またはエレウシスの秘儀と呼ばれ、古典古代時代最もよく知られた秘儀のひとつであり、しばしばたんに「秘儀」として言及されることもある。

その内容を語ることは許されなかったため、断片的な情報のみが伝えられている。参加者の出身地を問わないこと(アリストパネスの断片による)、娘ペルセポネーを探すデメテルの放浪およびペルセポネーの黄泉からの帰還の演劇的再現が一連の秘儀の中核をなしていたであろうことが推定されている。秘儀への参加者には事前に身を浄めることが要求され、その秘儀は神の永遠なる浄福を直接見ることといわれた。

キリスト教が広まり、ローマ皇帝テオドシウス1世により多神教的異教の祭儀が禁止されると、エレウシスの祭儀も絶えた。ドイツの哲学者フリードリヒ・シェリングは、その著書の中で、前哲学的思惟の形態としてのエレウシスの秘儀をしばしば論じている。