「リン酸エステル」の版間の差分

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'''リン酸エステル'''(リンさんエステル、Organophosphate)は[[有機リン化合物]]のうち、[[リン酸]]と[[アルコール]]が脱水縮合した[[エステル]]を指す。リン酸 (O=P(OH)<sub>3</sub>) が持つ 3個の水素の全てまたは一部が有機基で置き換わった構造を持つ。その置換の数が 1, 2, 3個のものを順に'''リン酸モノエステル'''、'''リン酸ジエステル'''、'''リン酸トリエステル'''と呼び、リン酸エステルとはそれらの総称にあたる。
'''リン酸エステル'''(リンさんエステル、Organophosphate)は[[有機リン化合物]]のうち、[[リン酸]]と[[アルコール]]が脱水縮合した[[エステル]]を指す。リン酸 (O=P(OH)<sub>3</sub>) が持つ 3個の水素の全てまたは一部が有機基で置き換わった構造を持つ。その置換の数が 1, 2, 3個のものを順に'''リン酸モノエステル'''、'''リン酸ジエステル'''、'''リン酸トリエステル'''と呼び、リン酸エステルとはそれらの総称にあたる。


英語では phosphate、organophosphate、phosphoric ester、または phosphoric acid ester と呼ばれる。このうち phosphate はリン酸塩の英語名 (phosphate) と義同語になっている。
英語では phosphate、organophosphate、phosphoric ester、または phosphoric acid ester と呼ばれる。このうち phosphate はリン酸塩の英語名 (phosphate) と義同語になっている。


リン酸ジエステル(ホスホジエステル)は生体において [[アデノシン三リン酸|ATP]] や [[リボ核酸|RNA]] などの部分構造として、生体分子の高次構造や機能に直結する重要な役割を担っている。
リン酸ジエステル(ホスホジエステル)は生体において [[アデノシン三リン酸|ATP]] や [[リボ核酸|RNA]] などの部分構造として、生体分子の高次構造や機能に直結する重要な役割を担っている。

2008年5月29日 (木) 07:53時点における版

リン酸エステルの一般式

リン酸エステル(リンさんエステル、Organophosphate)は有機リン化合物のうち、リン酸アルコールが脱水縮合したエステルを指す。リン酸 (O=P(OH)3) が持つ 3個の水素の全てまたは一部が有機基で置き換わった構造を持つ。その置換の数が 1, 2, 3個のものを順にリン酸モノエステルリン酸ジエステルリン酸トリエステルと呼び、リン酸エステルとはそれらの総称にあたる。

英語では phosphate、organophosphate、phosphoric ester、または phosphoric acid ester と呼ばれる。このうち phosphate はリン酸塩の英語名 (phosphate) と異義同語になっている。

リン酸ジエステル(ホスホジエステル)は生体において ATPRNA などの部分構造として、生体分子の高次構造や機能に直結する重要な役割を担っている。

合成

リン酸エステルは、リン酸とアルコールの脱水縮合、あるいは、リン酸塩化物とアルコールとを塩基の作用により縮合させることで得られる。

また、亜リン酸エステル (P(OR)3 など) を酸化するとリン酸エステルに変わる。

関連項目