「入声」の版間の差分
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'''入声'''(にっしょう)は、[[中国語]]の声調のうち、開放しない閉鎖音 |
'''入声'''(にっしょう)は、古代[[中国語]]の声調のうち、開放しない閉鎖音[p],[t],[k]で終わる[[声調]]。閉鎖音はそれぞれ他の声調では[m],[n],[ŋ]に相当した。[[平仄|仄声]]。中古音では明確にこの音素を持っていたと考えられるが、現代中国語の[[普通話]]では失われている。 |
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[[広東語]]では、6声に分けた場合の、第一声・第三声・第六声の3つの段位声調しかとらない。断音。 |
[[広東語]]では、6声に分けた場合の、第一声・第三声・第六声の3つの段位声調しかとらない。断音。 |
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[[ベトナム語]]では、-p,-t,-ch,-cがあり、第三声と第六声のみをとる。 |
[[ベトナム語]]では、-p,-t,-ch,-cがあり、第三声と第六声のみをとる。 |
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日本語の漢字音における音読みでは、[フ・ク・ツ・チ・キ]で終わるものがほぼ入声であると考えてよい。例としては |
日本語の漢字音における音読みでは、[フ・ク・ツ・チ・キ]で終わるものがほぼ入声であると考えてよい。例としては |
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2005年4月28日 (木) 08:53時点における版
入声(にっしょう)は、古代中国語の声調のうち、開放しない閉鎖音[p],[t],[k]で終わる声調。閉鎖音はそれぞれ他の声調では[m],[n],[ŋ]に相当した。仄声。中古音では明確にこの音素を持っていたと考えられるが、現代中国語の普通話では失われている。
広東語では、6声に分けた場合の、第一声・第三声・第六声の3つの段位声調しかとらない。断音。
ベトナム語では、-p,-t,-ch,-cがあり、第三声と第六声のみをとる。
日本語の漢字音における音読みでは、[フ・ク・ツ・チ・キ]で終わるものがほぼ入声であると考えてよい。例としては
- 親字-推定中古音-日本音読-普通話
- 客-Keak-キャク-Ke(4)
- 合-Gah-ガフ/ガッ-He(2)
- 佛-Fot-フツ-Fo(2)
- 八-Fat-ハチ-Ba(1)
- 易-Yiek-エキ-Yi(4)
- 十-Jiup-ジフ/ジッ-Shi(2)
等。現代中国語(普通話)の声調と入声の関係には統一した法則が無いが、統計によると普通話で第四声となったものは40%、第二声となったものは31%、第一声となったものは21%、第三声となったものは8%となっている。