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'''日局クレオソート'''は、 [[ブナ]]などを[[乾留]]させる際に[[水蒸気]]とともに留出する油層(木タール)を蒸留して得られる、淡黄色で[[燻製]]のような臭いのある油状の液体。[[日本薬局方]]に収載されていることから、[[クレオソート油]]と区別するために「日局」をつけて呼ばれる。'''木クレオソート'''ともいう
'''日局クレオソート'''は、 [[ブナ]]などを[[乾留]]させる際に[[水蒸気]]とともに留出する油層(木タール)を蒸留して得られる、淡黄色透明で[[燻製]]のような臭いのある油状の液体。[[日本薬局方]]に収載されていることから、石炭由来の[[クレオソート油]]と区別するために「日局」をつけて呼ばれる。第十五改正[[日本薬局方]]第一追補より'''木クレオソート'''が正式名称で、クレオソートが別名なった


[[多環芳香族炭化水素]]はほとんど含有せず、木材糖類などが熱分解て生成した環状[[ケトン]]などを含有する。[[正露丸]]など鎮痛服用薬として用いられている。
[[多環芳香族炭化水素]]は含有せず、木材の構成成分が熱分解されて生成したフェノール系化合物を含有する。[[正露丸]]の薬として用いられている。


== 主成分 ==
== 主成分 ==
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*[[クレゾール]]
*[[クレゾール]]
*[[フェノール]]
*[[フェノール]]
*[[キシレノール]]


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==

2008年1月22日 (火) 04:36時点における版

日局木クレオソートは、 ブナなどを乾留させる際に水蒸気とともに留出する油層(木タール)を蒸留して得られる、淡黄色透明で燻製のような臭いのある油状の液体。日本薬局方に収載されていることから、石炭由来のクレオソート油と区別するために「日局」をつけて呼ばれる。第十五改正日本薬局方第一追補より木クレオソートが正式名称で、クレオソートが別名となった。

多環芳香族炭化水素は含有せず、木材の構成成分が熱分解されて生成したフェノール系化合物を含有する。正露丸の主薬として用いられている。

主成分

参考文献

  • 総説:安宅、伊藤、柴田「木クレオソートの止瀉作用についての新しい知見」『薬学雑誌』125巻、937-950頁、2005年。 オンライン版 (pdf)