ポモドーロ・テクニック
ポモドーロ・テクニック(英: Pomodoro Technique、ポモドーロ法)とは、1980年代にイタリア人のフランチェスコ・シリロ(フランチェスコ・チリッロ、伊: Francesco Cirillo)によって考案された時間管理術。
このテクニックではタイマーを使用し、一般的には25分の作業と短い休息で作業時間と休息時間を分割する。1セットを「ポモドーロ」と呼ぶ。これはイタリア語で「トマト」を意味する言葉で、シリロが大学生時代にトマト型のキッチンタイマーを使用していたことにちなむ。
ポモドーロ・テクニックを元に、ポモドーロ・タイマー[1]と呼ばれるタイマーが存在し、勉強や作業タスクの効率化の面においてのメリットが注目され近年話題となっている。
手順[編集]
このテクニックは2009年に出版されたシリロの著書『The Pomodoro Technique』(どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門)や、自身の公式サイト内で紹介されている。
具体的な手順は以下の通りである。
- 達成しようとするタスクを選ぶ
- キッチンタイマーで25分を設定する
- タイマーが鳴るまでタスクに集中する
- 少し休憩する(5分程度)
- ステップ2 - 4を4回繰り返したら、少し長めに休憩する(15分 - 30分)
ポモドーロの途中で急用が入りタスクが中断された場合は、そのポモドーロは終了とみなし、はじめから新しいポモドーロを開始する。
メールをチェックしたくなったり、誰かに連絡する用事を急に思い出したり、他人を気にしたりしてタスクを中断することは「内的中断」であり、さほど重要でないことをやっており、そもそもの目標設定が適切でないことに原因があるとしている。
ポモドーロ・テクニックは開発者、デザイナーなどクリエイティブな職業に就く人から支持されている。
注意点[編集]
- ポモドーロの途中で急用が入りタスクが中断された場合は、そのポモドーロは終了とみなし、はじめから新しいポモドーロを開始する。
- 25分間の作業の中では、一つの作業に没頭する。
- どんな作業にも適している訳ではない。例えば、ゴールが不明確な作業には向かないことがある。
- タイマーは音が鳴るものが良い。音が鳴らないタイマーだと、常にタイマーに注意を払う必要があり、集中の妨げとなる。
- 脳科学者の茂木健一郎によれば、ポモドーロテクニックの25分間という時間は1つの目安に過ぎず、25という数字に絶対的な意味合いはないという。タスク内容に応じて1セット当たりの時間を変えても良い。
応用[編集]
ポモドーロテクニックを応用する際の教科ごとの注意点を紹介する(「ポモドーロ勉強法」で偏差値を伸ばす![2])
英語[編集]
25分間を超える文章読解を解く方は、その長文を自分がギリギリ解き終えることが出来る時間に設定してあげることが大切。時間設定(25分間で良いのか)とゴール設定(25分で出来ないならば、解くフェーズと復習のフェーズに分ける)を適切に設定することが必要。また、リスニングの勉強ではスマートフォンがすぐ近くにあるため、lineやInstagramの通知が気になることが想定されるため、通知は事前に切っておくことが推奨される。
数学[編集]
1題に25分間使い、復習が全く出来ない場合もある。その場合は、次の25分間を復習をして、25分×2で1問を理解するというのが推奨される。無機化学などの暗記系統については、25分間のサイクルで比較的回しやすい。
脚注[編集]
- ^ YouTube:ポモドーロタイマーの検索結果、及びhttps://next.rikunabi.com/journal/20161026_m1/による。 (2023/2/25閲覧)
- ^ “「ポモドーロ勉強法」で偏差値を圧倒的に伸ばす!”. 大学入試のお医者さん. 2022年4月22日閲覧。
関連項目[編集]
出典[編集]
- “ポモドーロ・テクニック再入門ガイド|すぐできる生産性アップ術”. 2020年4月11日閲覧。
- “ポモドーロ・テクニック:世界が実践する時間管理術はこうして生まれた”. 2020年4月11日閲覧。