フラーレンウィスカー
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フラーレンウィスカー(Fullerene whiskers)は、バックミンスターフラーレンやC70フラーレン、またはそれらの混合物等のフラーレン分子から構成される細い棒状の構造である。中が空洞のフラーレンウィスカーは、フラーレンチューブ(Fullerene tubes)と呼ばれる。直径はおよそ数μmである。直径が1μmより小さいものは、フラーレンナノウィスカー(Fullerene nanowhiskers)またはフラーレンナノチューブ(Fullerene nanotubes)等と呼ばれる[1]。
フラーレンウィスカーやフラーレンチューブは、弱いファン・デル・ワールス力で結びついているため、非常に柔らかい[1]。2つの液体の界面で合成される。半導体であり、電界効果トランジスタ、太陽電池、化学センサ、光触媒等に用いられる可能性がある。カリウム等のアルカリ金属を添加すると、超伝導体になる[2]。
成長したフラーレンナノチューブは、六角形で結晶は面心立方格子構造を持つ。約100 nmと比較的大きな内径と反応性の低さから、幅広い範囲のナノ粒子を収容することができる。C60ナノチューブは、空気中で416℃以上に加熱すると分解する[1]。
出典
[編集]- ^ a b c d Miyazawa, K. (2010). “Synthesis and Functions of Fullerene Nanotubes”. Inorganic and Metallic Nanotubular Materials. Topics in Applied Physics. 117. pp. 201?214. doi:10.1007/978-3-642-03622-4_15. ISBN 978-3-642-03620-0
- ^ a b Miyazawa, K. (2015). “Synthesis of fullerene nanowhiskers using the liquid?liquid interfacial precipitation method and their mechanical, electrical and superconducting properties”. Science and Technology of Advanced Materials 16 (1): 013502. doi:10.1088/1468-6996/16/1/013502. PMC 5036494. PMID 27877738 .