ハボウキガイ科
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ハボウキガイ科 | |||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||
ハボウキガイ科 (Pinnidae) | |||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||
Pen shell fan mussel | |||||||||||||||
属 | |||||||||||||||
ハボウキガイ科(ハボウキガイか、Pinnidae)は二枚貝綱翼形亜綱の1科である。いずれも大型の海産二枚貝で、タイラギなど食用になる種を含む。
概要
[編集]殻頂がとがった三角形の殻を持ち、殻の内面にはかすかな真珠光沢がある。殻の外面には弱い放射肋があり、殻は薄質で壊れやすい。尖端からたくさんの足糸を出し、周囲の砂粒や小石を付着させて体を固定する。
この足糸はシーシルク(Sea silk)として珍重され、Atrina fragilisや Pinna nobilisなどから採取される。一部の種は食用に漁獲される。
利用
[編集]ローズウォーターは1961年の著作[1] で以下のように述べている。
"ハボウキガイ科は世界各地で経済的に重要な種である。ほどほどの品質の真珠を作り出す。地中海地域では、何世紀にも渡ってPinna nobilis の足糸から作った繊維を手袋やショール、ストッキングやクロークなどの衣類の製作に利用していた。古来よりこの繊維で作られた服飾品は、その魅力的な黄金色から珍重されてきた。今日、ハボウキガイ科の貝は日本やポリネシア、インド-太平洋地域の島嶼やメキシコ西海岸で食用にされている。ポリネシアでは、Atrina vexillum の貝殻に彫刻を施して装飾品にしたり、大きな貝殻を皿にしたりしている。"
属
[編集]ハボウキガイ科には以下の属が含まれる。
- クロタイラギ属 Atrina Gray, 1842
- ハボウキガイ属 Pinna Linnaeus, 1758
- カゲロウガイ属 Streptopinna
参考文献
[編集]- ^ Rosewater, Joseph. (1961). “The Family Pinnidae in the Indo-Pacific.” Indo-Pacific Mollusca, vol. 1, no. 4. September 28, 1961, pp. 175-176.
関連文献
[編集]- "Pinnidae" (英語). Integrated Taxonomic Information System.
- Turner, Ruth D. and Rosewater, Joseph 1958. "The Family Pinnidae in the Western Atlantic" Johnsonia, Vol. 3 No. 38, June 28, 1958, pp. 285–326.
- R. Tucker Abbott & S. Peter Dance, 1982, “Compendium of seashells: a color guide to more than 4,200 of the world’s marine shells”, E.P. Dutton Inc., New York. ISBN 0-525-93269-0