アリアケヒメシラウオ
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アリアケヒメシラウオ | ||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||
ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Neosalanx reganius Wakiya&Takahashi, 1937 |
アリアケヒメシラウオ(Neosalanx reganius、有明姫白魚)は、シラウオ科に属する魚の一種。
分布
[編集]日本固有の淡水魚であり、有明海へ流入する筑後川、緑川の下流域に生息する[2]。両河川ともに感潮域の上流側から知られる[3]。
形態
[編集]日本産のシラウオ科魚類では最小で、体長は40 - 55 mm、大きくても60 mm前後である[3]。筑後川と緑川の個体群は遺伝的に異なり、筑後川の個体群の方が体長が4 - 10 mmほど小さく、体型も異なる[3]。体高は高く、頭部は丸みを帯びる[2]。下顎が突き出ており、口蓋骨歯は無い[4]。体は無色透明で、腹には黒色胞が並んでいる[2]。成熟した雄は臀鰭基部中央に黒色胞が現れる[5]。
生態
[編集]産卵期は3 - 6月で、4月がピークである[5]。川の水草や底の砂粒に産卵し、卵は球形で、直径は約0.9 mm[4]。体内卵数は300 - 700個で、産卵数は500個前後[3]。約10日で孵化し、仔魚は全長4 mm程。1年で成熟し、産卵すると寿命を終える年魚である[3]。
人間の利用
[編集]食用としての利用はされていないが、味はシラウオと変わりがないとされる[5]。
保全状況評価
[編集]脚注
[編集]- ^ Miyazaki, Y.; Nakajima, J.; Takaku, K.; Taniguchi, Y. (2019). “Neosalanx reganius”. IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T14562A174780174. doi:10.2305/IUCN.UK.2019-2.RLTS.T14562A174780174.en 25 March 2024閲覧。.
- ^ a b c 『増補改訂 日本の淡水魚』251頁
- ^ a b c d e 『山渓カラー名鑑 日本の淡水魚』84頁
- ^ a b 『小学館の図鑑Z 日本魚類館』128頁
- ^ a b c 原色日本淡水魚類図鑑(1976)
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(アリアケヒメシラウオ)”. エンビジョン環境保全事務所. 2012年10月28日閲覧。
参考文献
[編集]- 宮地傳三郎、川那部浩哉・水野信彦『原色日本淡水魚類図鑑』(全改訂新版)保育社、1976年、118頁。ISBN 978-4-586-30032-7。
- 田北徹(アリアケヒメシラウオ部分)『山渓カラー名鑑 日本の淡水魚』山と渓谷社、1989年。ISBN 4-635-09021-3。
- 猿渡敏郎(アリアケヒメシラウオ部分)『小学館の図鑑Z 日本魚類館』小学館、2018年。ISBN 978-4-09-208311-0。
- 細谷和海『山渓ハンディ図鑑15 増補改訂 日本の淡水魚』山と渓谷社、2019年。ISBN 978-4-635-07043-0。