きみにおくるぼくのうた

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きみにおくるぼくのうた』は、雑誌『電撃姫』に連載していた読者参加企画。略称は「きみうた」。

ストーリー[編集]

穏やかで平凡な生活が続くと思っていた主人公。だが、実の姉のように慕う小松 佳澄が余命1年と宣告された事で事態は一変する。

佳澄さんが、いなくなりませんように――流れ星に祈る主人公の前に、空から光のかけらが舞い降りる。それは「りりく」と名乗る妖精であり、主人公に運命を変える力を与えてくれた。

果たして、“ポエム”によって奇跡を起こす「願いの紡ぎ手(プレイヤー)」となった主人公は、佳澄を救う事が出来るのか――

概要[編集]

『電撃姫』2005年12月号(予告掲載)から07年3月号まで連載。

想いを込めたコトバ「ポエム」によって奇跡を起こす「願いの紡ぎ手」となり、最愛の人である佳澄を救う少年の物語を描く。

成年誌としては珍しく、全体的に童話染みた雰囲気の本作最大の特徴は、誌上ゲームの参加方法の1つに「自分でポエム(詩)を書く」とある事だろう(「Advancedコース」)。これと言った模範解答はなく、最優秀作品はノベル内で採用される為、賞品のレアリティが限りなく高い。ポエムの執筆を苦手とする読者の為に、従来の選択問題「Standardコース」が用意されている。

内容も成年誌らしさはなく、複数のヒロインの中から1人を選び攻略する従来の読者参加企画と異なり、メインヒロインである佳澄を救うという目的のみがある。

連載は、本誌がリニューアルする直前の2007年3月号まで続いた。2008年3月現在、本誌に連載している読者参加企画はなく、本企画が本誌最後の読者参加企画である。

登場人物[編集]

小松 佳澄(こまつ かすみ)
黒髪のロングヘアーにロングスカート、紫色のストールをまとっている。
主人公の家の近所に住んでいる年上のお姉さん。余命1年と宣告されても微笑みを絶やさない強い心を持っている。家庭的で、料理の腕は確かだが、運動は全般的に苦手。
好きな言葉は「明日世界が滅びるとしても、私は林檎の木を植える」。
りりく
3対の光の羽を生やした、体長20cmほどの妖精。
佳澄を想ってポエムを口ずさんだ主人公の前に現れ、主人公に「願いの紡ぎ手」としての力を与えた。語尾に「なの」をつける。
烏丸・鳳・グラナート(からすま・あげは・-)
銀髪にオッドアイ(右目がサンライトイエロー、左目がインディゴブルー)と、かなり目立つ風貌。
ドイツクォーターの高校生。主人公のクラスメートだが、学校に来る事は滅多にない。あらゆることを音楽に喩える。バンドを組んでいたが、今は脱退し、ベースも弾かなくなった。
好きな言葉は「狼は生きろ、豚は死ね」(ということにしておこう、とのこと)。
菅崎 深玖(すがさき みく)
茶髪のショートヘア。着崩したカーディガンに、胸元の大きなリボンが特徴。
主人公とひょんな事から知り合った女子高生。あっけらかんとした明るい性格で、主人公をよくからかう。父親は画家で、家に帰ってこない。バンド時代の鳳のファンであり、主人公から贈られたウサギの人形に「グラナート」と名付けた。
好きな言葉は「明日のことは明日考えよう」。
滴草 葉瑠乃(しずくさ はるの)
ウェーブのかかったグリーンのロングヘアに、大きな黒いリボンをつけている、人形のような眼鏡少女。
名家の令嬢で学生。ゲームセンターのUFOキャッチャーで主人公にぬいぐるみを取って貰った事から知り合いになった。こまっしゃくれた物言いをするが、世間知らずで、常識ハズレな行動を取る事もある。
好きな言葉は「地獄への道は善意で敷き詰められている」「この世は舞台、人はみな役者」。
倉木 怜(くらき れい)
金髪のショートヘアに黒い猫のような帽子を被っている、ボーイッシュな少女。
12歳。主人公を「おにーさん」と呼ぶ、天真爛漫な性格。「恩人に恩返しをする」という目標を持っているが、その恩人が誰なのか覚えていない。
好きな言葉は「人生で一番すばらしいことは、感謝を忘れないこと」。

スタッフ[編集]

外部リンク[編集]