Wikipedia:井戸端/subj/出版社と著者から書籍を出典として使用し内容を掲載することを控えてほしいとお問い合わせをいただいた場合

出版社と著者から書籍を出典として使用し内容を掲載することを控えてほしいとお問い合わせをいただいた場合[編集]

ウィキメールでお問い合わせをいただいたため、とりあえず記事名を伏せます。とある記事にて書籍を出典とし、内容を引用したところ(剽窃ではありません)、出版社の担当編集者の方からご連絡がありました。有料出版物である書籍の内容を、無料で閲覧可能なWikipediaに掲載することを控えてほしいと書籍の著者から相談があったそうです。記事の主題は特筆性がないわけではないのですが、これからに期待するような成長中の主題であり、その書籍を使用しないと内容が乏しくなります。しかしお問い合わせがあったからには、書籍を出典として使用しない方がよいのでしょうか。ご意見をよろしくお願いいたします。--柏尾菓子会話2022年11月29日 (火) 09:03 (UTC)[返信]

「引用」ということは、著作権法32条の範囲内で該当書籍の文章表現の一部をそのまま掲載したということでしょうか? であるならば(32条の条件を満たしているならば)少なくとも著作権法の上では著作者の許諾は不要で、特別の忖度は必要ないものと考えます。著作者人格権と言うものもありますが、適正に引用されているなら同一性保持権氏名表示権は問題になりませんし、公表権はすでに公開された著作物からの引用には関係ありません。名誉声望保持権は、主観的な名誉感情ではなく客観的な社会的評価を問題にするので、事典の項目の出典として適切な形で用いられている限りこれを害する恐れは低いでしょう。それでも敢えて配慮するなら、「引用」ではなく、出典として使いたい内容を柏尾菓子さん自身の言葉に置き換えて記載する、という形になるでしょうか。…あるいは著作権の問題ではなく、書籍の内容自体を使うな! ということであれば、これは、図書館で本を貸すな! というのと同根のいささか無茶ぶりではないでしょうか。著作権以外の知的財産権でもそのような内容は確認できませんが。--Colonan会話2022年11月29日 (火) 14:50 (UTC)[返信]
コメント 具体的な状況が示されていないので判断は難しいですが・・・
伝統的な「百科事典」観からすると、アカデミックな内容の記事を、アカデミックな情報源を基に書くわけで、この場合「被引用」は名誉というか、作者や作品の評価・価値を高めることになります。ところがWikipediaは非アカデミックな分野も記事にしますので、売上を求める商業出版からみると、販促的な用法(「果たして真相は!」)だといいんだけど、ネタバレ(「真相はこうでした」)・引用はしてくれるなよ、という心情はわかります。たとえ表現を改変されたとしても、キモの部分をWikipediaに掲載されてしまえば本を買わなくなっちゃうでしょ、的な。心情はわかったうえで、どうするかというのはなんとも言えないですけど。ガチだと、Colonanさんがおっしゃるように32条の著作物の引用に際して「公正な慣行に合致」「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内」に適うかどうかでしょう。批評や研究とはいえないような単なるあらすじネタバレなのであれば、自重しましょうというのもわかります。
具体的な事例が示されていない中で当てずっぽうで書くのはちょっとアレですけど、いわゆるサブカル分野(ラノベとかね)だと、個人的には「ちょっとあらすじと称して書きすぎじゃない?(文量的にも、内容の詳細さについても)」とは感じることはありますけど、その分野の自治に期待するしか現実的な方策がない(技術的に予防するのはムリ)ですよねえ。--柒月例祭会話2022年11月30日 (水) 06:14 (UTC)[返信]

コメント 柏尾菓子さんが行われた「引用」が出版社や著者が考える「引用」の許容範囲を超えていたということだと思います。直接メールで連絡を貰われたということなので、出版社と著者がどの程度の「引用」ならかまわない、あるいはどの部分が引用の範囲を超えていると考えているのかを問い合わせて先方の意向に沿った引用に変更されるのがよいと思います。そして、先方の意向が「全く引用しないでほしい」ということなら、引用はせず参考文献に書名を挙げ脚注ではページ数を示すだけにするのがよいと思います。--106.154.163.105 2022年11月30日 (水) 11:31 (UTC)[返信]

コメント 概ね著作権の基幹的な解説は他の方々によって既に為されていますし、御説明以上の仔細は承知していないので、「引用か剽窃か」についてはコメントせず代わりに以下を述べます。このような場合、取り得る手段は実質的に以下の2つでしょう。
(1) 「剽窃ではなく引用であり、貴方のいかなる法的権利も害していない」と、然るべき論拠を添えて出版社・著者に反論すること。これは、柏尾菓子さんの主張がそのまま出版社・著者に御理解頂けるのであれば、和解に直結しますので、理想的には最良の手段でしょう。しかしながら、理解が得られなければ、出版社・著者とのやり取り(文書によるもの、対面によるもの等)は、双方が納得するまで続けなければなりません。また、その過程において、柏尾菓子さんが譲歩・妥協しなければならないこともあり得るでしょう(例:明らかに剽窃と認定できる箇所があり、記事の当該部分を含む版の削除・書き直しをする等)。もっとも泥沼となる展開のひとつとして、民事裁判で双方主張を通じての「解決」もあり得るでしょう。
(2) 出版社・著者の言い分を全面的に受け入れて、記事の著作権侵害を含む版を削除すること。こちらは、ノーリスクですが、もちろんノーリターンです。
(1)と(2)の費用対効果を考えて、賢明な御判断をなさることをお勧め致します(ここでいう費用とは、(1)の場合は、反論にかかる労力と金銭、時間などです。これが最大となるのは、やはり民事裁判に至った場合でしょう。勝訴ならまだ良し、敗訴なら痛手はさらに広がります。効果の方は、もちろん【これからに期待するような成長中の主題の記事が発展すること】です)。まず(1)を実施して、勝算が薄いと判断できた時点で(2)に方針転換するのも、一つの手段でしょう。だだしこの場合、途中で(2)に切り替えたとしても、(1)を既に実施したという「履歴」を削除できないという点には、特に注意を払いましょう(この「履歴」は、場合によっては後の交渉等で不利になり得ます)。--エア修士会話) 2022年11月30日 (水) 13:00 (UTC) 軽微な修正--エア修士会話2022年12月1日 (木) 10:04 (UTC)[返信]
 追記 正直なところを申しまして、今回の実際の記事と元の文献を照合できない限りは事の是非を申し上げられないですが、さりとてそれをここで明かすことは(著作権侵害であった場合は)侵害行為の拡大という結果となるため、悩ましい御心中はお察しいたします。上記の(2)はいわゆる「全面降伏」ですが、それが互いに立場ある人間間で慎重に下した結果であれば、決して不名誉なことではないとだけ申し添えておきます。--エア修士会話2022年12月1日 (木) 10:04 (UTC)[返信]
コメント いや、そもそも削除依頼が通るほどの「著作権侵害」であるならば、出版社側の申し入れの有無は問わず削除です。
おそらく柏尾菓子さんがここで提起なさったのは、「著作権侵害」ではないような引用または「引用」ですらない「内容の紹介」なんだろうと想像するわけですが、その場合には著作権侵害(ケーズB)で削除をしようとしても通りません。なので「除去」で済ますしかありません。
そうではなく「削除」したいということになると、ケースFかケースZの合意を取り付ける必要があります。この場合削除になるかどうかは五分五分(運任せ)かなと思います。私は個人的には「そういう事情なら削除してもいいんじゃない」寄り(商業的な事情も大事だよね派)ですが、著作権侵害などの法的問題が無いなら削除すべきでない派(原則主義派)もいるでしょう。(法的問題ないのに申し入れだけで削除していたら、次にまた何かあったら削除しなきゃいけなくなる懸念、みたいのはわかる)
まあ実際上は、なんか相手方の出版社がどこまでWikipediaの仕組みを理解しているかによりますけど、「除去」までで向こうはOKなんじゃないのという希望的観測はできるかなー、とも思います。--柒月例祭会話2022年12月1日 (木) 11:40 (UTC)[返信]
返信  御指摘の懸念は、現実主義的なコメントをしました私も概ね同感です。仮に、いざ削除を議論・実施するとして、出版社・著者側の申し入れを理由(少なくとも、主たる理由)として詳らかにはしない方が、後々に良い結果をもたらすでしょう。幸いにもというべきか、どの記事のどの出典が当該問題を抱えたものかは、柏尾菓子さん以外は不可知です。--エア修士会話2022年12月1日 (木) 12:11 (UTC)[返信]
  • まず柏尾菓子さんは該当の記事と問題の編集を公開したほうがよいと考えます。上で多くの方がコメントされているように、結局は具体的な内容がわからないと、適切なアドバイスも困難だからです。私は、ほぼこれだろうと思われる記事を見付けたので、以下のコメントはその記事の履歴等を見た上でのものになります。私が見た記事が違うものであったとすれば、見当はずれなコメントになるかもしれませんが、ご容赦下さい。
その記事を見た上で、あえて申し上げるのですが、当の柏尾菓子さんによる編集は、B案件に相当するようなものではありません。版指定削除依頼に出したところで却下されるような内容です。文章の一部のフレーズに「引用」らしき部分はあるものの、その部分はちゃんと括弧付きになっており、もちろん出典情報も付いていて、Wikipedia における通常の「内容の要約」そのものです。
ですが、該当記事における履歴を見ると、著者の主張の主眼は「著作権」侵害を問題にしているというよりも、「"有料出版物"である書籍の内容を、"無料で閲覧可能"な状態にするな」、ということだと思われます。そんなことを言うならば、感想文サイト、書評サイトの類いは軒並み不可、図書館もダメ、ということになります。この主張にある程度法律的な正当性が認められるとすれば、その内容がいわゆるR18である場合くらいでしょう。もちろん、本案件で問題になっている編集はその種のものではありません。もう一つ、法的には問題なさそうだがマナー的に問題になりそうなのが、その内容紹介がいわゆるネタバレになっている場合です。しかし本案件は、そちらにも相当しないと考えられます。
何にしても、出典元は大手出版社の刊行物であり、はっきり言って大手出版社の編集者ともあろうものがクレームを入れるような話ではありません。
......と、ここまで書いてから、念の為、その出版社のサイトを見たら...何か気になることが書かれていました。さらに、ちょっと検索すると、この出版社はWikipedia的には問題なさそうな「紹介」や「引用」であっても問題にすることがあるらしく、過去にもネット上で話題になったことがあるようで、いろいろとヤバイようです。本件における事の本質は、著作権や引用の要件云々と言うよりも、この出版社のポリシー自体にあるように思われます。相手が問題の記述の除去だけで納得してくれるならよいが、削除まで求めてきた場合は、通常の削除の理由には相当しなくても、特例的に削除せざるを得ない、という結論になるかもしれません。とりあえず皆さんが本質的な部分を判断できるようにするためにも、出版社名と記事のジャンルくらいは公開したほうがよいでしょう。(注記)ちゃんと推敲後に投稿した文章に最初からわざわざ取消し線を引いている理由は、当出版社の事例を考えると、本件に関しては若干関係があるかもしれない、と考え直したためです。--Loasa会話2022年12月1日 (木) 23:46 (UTC)[返信]
(追記)ですが、メールでの申し入れだったので公開するのは憚られる、ということであれば、まず出版社の方に「自分の一存では判断できないのでコミュニティに諮ってみるから、貴社名と問題の編集部分についてコミュニティに公開します」とおことわりのメールを入れておけばよいでしょう。まさか、それまでダメだとは言わないと思います。万一、それもダメだと言われたら「それもダメならば、自分には何の権限もないので何もできません」とでも言うしかないですね... --Loasa会話2022年12月2日 (金) 00:05 (UTC)[返信]
コメント 決してLoasaさんの見解を否定する意図からではないですが、当該記事・編集とその出典を公開されるにあたっては、くれぐれも慎重に判断された方が良いでしょう。第一に、いったん公開されれば元の秘匿状態には戻れません。秘匿状態(現状)で柏尾菓子さんが打てるあらゆる手段が、公開となることで不可逆に不可能になります。逆に、できるようになることも生じるかも知れませんが、このリスクは把握しておくべきです。第二に、件の出版社・著者が誰に当該案件の責任を求めているかという点について、その対象は執筆者(おそらく、主に柏尾菓子さん)でしょう。この件でWMFが執筆者に代わって責任を引き受ける可能性を完全には否定しませんが、皆が合意の通り原則的に編集によって生じた責任は執筆者が負います。WMFの(あるいは場合によってはjawpのコミュニティー等の)救済的関与には過度に期待しない方がよいでしょう。釈迦に説法のようになり恐縮ですが、公開なさるにせよ、秘匿を続けるにせよ、以上の事項は把握されておいた方が良いと思います。--エア修士会話2022年12月4日 (日) 06:21 (UTC)[返信]
  • 皆様、コメントどうもありがとうございます。勉強になります。お問い合わせをいただいた後、私はこの議論を提起することをメールで伝え、提起しました。しかしその後、お問い合わせをいただいた方から公の場で意見を募集するというやり方はやめて欲しかった、事前に相談をして欲しかった旨の返答をいただきました。返答をいただく前に提起したことに関しては、反省しております。その返答で、出版社から出版されている著作物の情報はお金を払って購入した読者に向けた内容であり、Wikipediaで無料公開すると、営業妨害になる、という旨の内容をいただき、お電話で話しましょうとご提案されたため、私1人の判断では何もできないため、出版社と著者の名前を伏せたままでよいので、この井戸端でご説明をお願いする返信をしたところ、まだ返答がない状態です。著者の方は名前を出したくないと希望されており、私はそれに関して同意しているため、どの記事に関することなのか、詳細は記述できません。ただ、無断転載ではなく、書籍の内容の一部を引用し、表現を変更して記述したため、本件が営業妨害として認められるのであれば、この出版社から刊行された出版物は、引用を控えるような、方針またはガイドラインなどを変更した方がよいと考えます。議論提起者であるため、そのような方向に話が進むのであれば、進んで提案などを行うつもりはあります。--柏尾菓子会話) 2022年12月4日 (日) 06:46 (UTC) ちなみに、私はこの書籍をお金を払って購入しました。--柏尾菓子会話2022年12月4日 (日) 06:52 (UTC)[返信]
  • コメント 先日 IP 106.154.163.105 でコメントした者です。問題の情報を掲載した版を削除してしまえば、記事にある情報については先方の要望をかなえることになりますが、そうすると「出版社名・著者名・作品名を公開しないでほしい」という先方の要望には添えないことになります。先方の要望をすべてかなえようとすると、ウィキメディア財団に相談しないとどうにもならないことのように思います。その辺の事情を先方に連絡して、どちらの要望を優先するつもりなのか、あるいはウィキメディア財団に相談を持ち込むのかについて先方の意向を問い合わせられてはいかがですか。--106.154.162.151 2022年12月5日 (月) 11:16 (UTC)[返信]
    情報ウィキメディア財団に相談の件に関しまして。基本的に個人で対処(あるいはコミュニティで対処)するように利用規約に書いてありますが、昨日、運動憲章のオンラインミーティングに出席したところ、法務部に相談可能かもしれないという話を聞きました。
法務部チームの詳細情報は下記にあります。
メタウィキの該当ページ
このページには下記の引用のような記述があります。
注記:法的・倫理的理由により当部門の弁護対象はウィキメディア財団に限定され、コミュニティや運動関連組織の弁護士となることはできませんが、法務チームはウィキメディア財団の目標に合致する様々な形でコミュニティに強力な支援を提供することがしばしばあります。
該当ページのメールアドレスにメールを出してアドバイスを求めるのもひとつの方法になりそうです。--Kizhiya会話2022年12月10日 (土) 07:38 (UTC)[返信]
  • コメント そもそも「これからに期待するような成長中の主題」で、特定の一冊の本が使えないと「内容が乏しく」なるような主題についての記事は、Wikipedia:独立記事作成の目安を満たすのでしょうか。満たす、と考えるのであれば自己責任で投稿すればよいと思いますが、ここまでの情報からは特に頑張るところではないように見えます。--西村崇会話2022年12月10日 (土) 22:33 (UTC)[返信]
  • コメントどうもありがとうございます。私が上記で発言した後、やり取りをし、お問い合わせいただいた方と私の認識のずれにより誤解があり、あちらは削除を強要する意図はなかったこと、謝罪をいただき誤解は解けたため、本件は解決となりました。お問い合わせされた方はWikipediaがどういうものか、誤解されていたようです。お問い合わせされた方が望んでいることもあり、議論を終了したいと考えております。皆様、ご意見をどうもありがとうございました。感謝しております。一方的な終わり方で申し訳ございません。--柏尾菓子会話2022年12月11日 (日) 02:29 (UTC)[返信]