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Wikipedia‐ノート:井戸端/subj/作品名における読み仮名の併記について

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余談続き


「正式名称」を決めるのは、第一に創作者、製作関係者でしょう。ルビや読み仮名を含めたものが正式か、そうでないかは、まずは創作者の意思によります。普通は、そこには読者への配慮、その表現における技術的制約も含まれますが、創作者の意思も反映された正式名称の表現が題扉や奥付で示される。さらに、作品の「登録」などというかたちで「正式」とみなされる場合もあります。

外形的には、創作者の意思は、わからないことが多いです。ですから、題扉、奥付、登録名称などから読み取ることになる。そういうふうな社会的に「正式」なものが、創作者の意図する「正式」と異なることもあります。

読者への配慮、その表現における技術的制約によって、題扉などに読み仮名が加えられているような場合は、普通読み仮名を「正式名称」に含めません。たとえば「吾輩(わがはい)は猫(ねこ)である」と書かれていたとしても、「吾輩は猫である」が正式だという理解は、ここの参加者間でも共有できると思います。NDLでも書籍出版協会のデータベースでも「吾輩(わがはい)は猫(ねこ)である」はヒットしません。

ところが、変わった読みをさせたり、複数に読めるものを一意に定めようとしたりする場合、それがダブルミーニング的に使われたりする場合もあり、そこで意図的に読みを含めた表記をとることも増えてきました。これは、作り手側もそういうデザイン的な部分を「正式」として、他の表現を好まないというような傾向もありますし、受け取り手側も、その正確さにこだわるというような風潮があるように思います。大文字小文字、欧文/カナ、「。」などを含むタイトルやグループ名、独自の記号(プリンスとか)などなど、全体的に。

書籍の世界では、

たとえば、山田正紀『阿弥陀(パズル)』は、ノベルス文庫という外装です。文庫は持ってないんだけど、ノベルスの奥付はルビ、ノベルスの背は縦に「阿弥陀 パズル」としてあって、「阿弥陀」のほうが大きいけど、けっこう「パズル」も大きく書かれている。NDLは『阿弥陀』としてタイトルよみが「パズル = アミダ」です。書籍出版協会のデータベースでは『阿弥陀(パズル)』(ノベルス文庫

例に出されていた立原あゆみ『本気!』は、表紙などはこんな感じで表記されます(グーグルの画像検索)。国会図書館は当初「本気!」[1]でしたが、文庫6巻(2009.1)から「本気(マジ)!」に変更[2]されました。書籍出版協会データベースは読み付きで登録されています[3]

あだち充『H2』は、最初の単行本[4]から05年少年サンデーコミックスワイド版17巻[5]まで『H2』でしたが、09年の小学館文庫から『H2(ツー)』になりました[6]。ただし、書籍出版協会のデータベースでは『H2(エッチ・ツー)』[7]、BOOK SHOP 小学館ではサンデーコミックス小学館文庫とも『H2』となっています。

NDLの「書誌データの作成および提供」[8]をつらつら眺めたりしたのですが、うまく適用できそうな記述も見つからず。

音楽の楽曲の場合は、JASRACに登録するという作業があります。

Berryz工房の「本気ボンバー!!」は、ジャケット表紙ではルビで「本気」のところに「マジ」と入っていて、amazonでは「本気ボンバー!!」(通常版シングル)、公式では「本気ボンバー!!(読み:マジ)」[9]、JASRACでの楽曲としての正題は「本気(マジ)ボンバー!!」[10]となります。

モーニング娘。「好きで×5(かけるファイブ)」だと、『セカンド モーニング』収録曲としてオフィシャルamazonでは、「(かけるファイブ)」を含みますが、JASRACでの楽曲としての正題は「好きで×5」[11]

単純な読みを示す括弧書きやルビは、可読性向上のための補足として除去してもいいと思いますが、特に意図的な読みをさせる場合、どれが正式かという判断は難しいので、さておくことにしても、それを調べようとする人にとっての便宜を考えるなら、ここで挙げたような範囲の名称のリダイレクトは、削除されるべきではなく、即時削除のテンプレを貼る人は、特に注意してもらう必要があるでしょう。2010-08-15T10:43:20 にKs aka 98が投稿(自身による追記--Ks aka 98 2010年8月15日 (日) 14:30 (UTC)[返信]


コメントルビ入りやロゴの状態で記事名を作成出来ない技術的制約があるので、制作者側の考えどおりの題名は正確には記事名にできない。制作者側も表記をひとつに定めること、制約下での「正式」をひとつに決めることも普通はないし、問い合わせても「これ」と返事がくることもないでしょう。「正式」の取捨選択の基準は結局はウィキペディア側にあります。通常ルビは便宜的に括弧内に書くことが多いですが、前書いたとおり、それは現在禁止されています。それを変更する積極的理由はあまりありません。
ただ、ルビと副題は別、というのは注意すべきですね。コミックの例だと『妹-あかね-』でしょうか。表紙ではルビっぽいですが、奥付では「妹-あかね-」と書かれています。ルビは使用されていません。『× ―ペケ―』もたしかそうだったかと。
余談ついでに、『銃夢』は奥付では『銃GUNNM夢』と書かれています。GUNNMは小フォントなのでルビの一種と判断して良いと思います。『銃GUNNM夢』と登録しているデータベースもなさそうですし。
リダイレクトの扱いについては同意見です。リダイレクトは検索の邪魔をしないかぎり作られたら放っておけばいい。積極的に削除する理由はまったくないと思います。--Afaz 2010年8月15日 (日) 13:32 (UTC)[返信]
えっと、繰り返しになりますが、「括弧内に別名、原語や読み仮名を併記してはなりません」っていうのは、正式には「漫画家残酷物語」というタイトルのものを、「漫画家残酷物語(まんがかざんこくものがたり)」という記事名にするな、ということであって、「本気(マジ)」という正式名称を、「本気」という記事名にするということじゃないのかな。
ここの方針の理解に、食い違いがあるというのが、この節での議論が全体的にすれ違っている感じがする原因ではないかと感じています。
「本気」にルビで「マジ」と書かれていた場合、それ自体から、「本気(マジ)」という記事名を安易に作るべきではない。ただし、技術的制約などを持つ、正式さを担保しうる情報源において「本気(マジ)」というのが正式名称としているものばかりならば「本気(マジ)」という記事名、「本気」ばかりならば「本気」という記事名にするのが、今の方針が定めるところだと思います。正式さを担保しうる情報源において「本気(マジ)」というのが正式名称としているものばかりであるにもかかわらず「本気」にしなければならないと書かれているわけではないと理解しています。
「正式」の取捨選択の基準は結局はウィキペディア側にあるとしても、「正式」が何かをウィキペディアンが自由に/独自に決めるのではなくて、まずは正式名称が何かというのを調べるところから始めるということになるのだと思います。
そうでないなら、主だった分野に関しては「どこに依拠する」と決めてしまうか、ぼくたちの手で細則を作るか、という作業が必要だと思う。--Ks aka 98 2010年8月15日 (日) 14:52 (UTC)[返信]
わたしは標題の表記については初版単行本によっているので、文庫版などの再刊では違うのかもしれない。立原『本気!』は文庫版のカバー画像貼っちゃったけど、意図してたのは少年チャンピオンコミックス版でした。そんなわけで竹宮惠子『地球〔テラ〕へ…』はだしてない。朝日ソノラマ〈サンコミックス〉版の単行本は所蔵してなくて、所蔵してる中央公論社版の愛蔵版にはもとのタイトルロゴがないから判断材料にならないとおもった。実際、『代紋TAKE2』の文庫版はNDLでもルビが括弧つきで標題にはいっている。
で、ルビが正式名称の一部なのかどうかを、資料で確認しても確実には言えないのだとしたら (言えないのだとしたら、ですよ)、なんらかのガイドラインはやっぱり必要なのかもしれないね。わたしはいまのところ、そうはおもわないけど。--Hatukanezumi 2010年8月15日 (日) 15:10 (UTC)[返信]