Who's Your Daddy?

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Who's Your Daddy?
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Who's Your Daddy? (「あなたのパパは誰でしょう?」)は、フォックスによるアメリカのリアリティ番組である。90分枠の特別番組として2005年1月3日にオンエアされた。司会はイギリスの女優フィノラ・ヒューズ。この番組では、10万ドルの賞金をかけて、女優で幼いころに養子縁組をしたT.J.マイヤーズ(T.J.Myers)が、8人の男性から自分の生物学的な父親を推理する。マイヤーズには、自分の父親だと思う男性を指名する前に、面談したり観察するチャンスが与えられている。マイヤーズが実の父親を当てることができれば賞金を獲得できるが、間違ってしまうと、間違って指名された男性が賞金を獲得するというシステムだった。そのため男性側も自分が実の父親だとマイヤーズに思わせようとふるまう。

この特番はもともとエピソード6まである番組のパイロット版として企画されていたが、視聴者からの評価がふるわず、フォックスは撮影済みのエピソードをすべてお蔵入りにした。

フォーマット[編集]

特番の会場では、幼児のうちに養子縁組をした成人1人と男性25人が同じ部屋にいれられており、男性たちのうち1人が実の父親である。チャレンジする人間が実の父親を当てることができれば10万ドルを獲得する。間違ってしまうと、10万ドルはその間違って指名された男性のものになるが、チャレンジャーが自分の父親と再会するチャンスまで奪われるわけではない。最初のチャレンジャーは女優のT.J.マイヤーズだった。マイヤーズは「8人の男性から自分の父親を推理した。彼女は正解して、10万ドルを獲得した」[1]

プレスリリース[編集]

2004年12月4日、フォックスはこの番組のプレスリリースをだしている。2005年1月3日の放送に先駆け、このリリースでは特番について「ドラマチックで感動的な」内容だと紹介している[2]

評価[編集]

Who's Your Daddy? はテレビ批評筋からは賛否両論だった。特番が放送されると、養子を受け入れた親たちのあいで草の根運動が起こり、全国的な抗議活動に発展した[3]。養子縁組と人権について考える団体から批判を浴びたことで[要出典]、フォックスのネット局( ノースカロライナ州のWRAZ)は90分特番の放送をとりやめた[要出典]特番のオンエア後に、ブログメディアのゴーカーが、マイヤーズが1995年のソフトコアポルノ『Seduction of Innocence』(無垢の誘惑に出演した過去があることを記事にし、再び番組への批判が高まった[4]

ワシントン・ポストのポール・ファーリ(Paul Farhi)は、この番組について「しょうもない新作リアリティ特番」と評し、とくに番組タイトルに批判的だった[5]ニューヨーク・タイムズのアレサンドラ・スタンリー(Alessandra Stanley)も「挑発的な番組タイトルなのに、実際はつくりもの感が強くて退屈。昼ドラをわざわざ夜にやっている」とコメントした[6]

レーティング[編集]

ニールセン・メディアリサーチ(Nielsen Media Research)の調べによると、特番の視聴者数は630万人で、同時間帯で4位だった[7]。18歳から49歳までの視聴者によるレーティングでは6点満点中の2.3だった[8]

放映中止[編集]

ニールセン・メディアリサーチの調査の結果がふるわなかったことをうけて、フォックスはすでに撮影済みのエピソード5本の放映中止を決定した。ただしパイロット版は「特別番組」として放送されており、「シリーズ特番」ではなかったことから、この番組は定義上、エピソード放映前に放映中止になったテレビ番組シリーズ英語版に分類される[9]

脚注[編集]

  1. ^ Fox's 'Who's Your Daddy?' contestant T.J. Myers defends the show”. UPI News Service (2005年1月7日). 2023年4月15日閲覧。
  2. ^ Susman (2004年12月14日). “New adoption show asks: Who's Your Daddy?” (英語). Entertainment Weekly. 2023年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月9日閲覧。
  3. ^ ‘Who’s Your Daddy?’ show sparks furor” (英語). Today (2004年12月22日). 2023年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月27日閲覧。
  4. ^ Aurther (2005年1月5日). “Arts, Briefly; Weak Performance, and Embarrassment, for Fox's 'Daddy'” (英語). The New York Times. 2015年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月10日閲覧。
  5. ^ Farhi (2005年1月4日). “Conception of a Question: Who's Your Daddy?” (英語). The Washington Post. 2023年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月10日閲覧。
  6. ^ Stanley (2005年1月4日). “Just Spot Your Real Dad, and You'll Win the Jackpot” (英語). The New York Times. 2021年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月10日閲覧。
  7. ^ ‘Who’s Your Daddy?’ special a ratings dud” (英語). Today (2005年1月4日). 2021年10月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月10日閲覧。
  8. ^ Kissell (2005年1月4日). “Large bow for NBC’s ‘Medium’” (英語). Variety. 2023年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月10日閲覧。
  9. ^ Breaking News - A Young Woman, Adopted at Birth, and Her Biological Father Are Reunited on the Special 'Who's Your Daddy?' Monday, January 3, on Fox”. TheFutonCritic.com. 2022年5月6日閲覧。

外部リンク[編集]