LK-60Ya級原子力砕氷船

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
LK-60Ya級砕氷船
基本情報
艦種 原子力砕氷船
就役期間 2019年 -
同型艦 3隻
前級 アルクティカ級
次級 LK-110Ya級
要目
満載排水量 33,540トン
全長 173.0m
最大幅 34.0m
深さ 15.2m
吃水 10.5m (最小8.55m)
機関方式 RITM-200加圧水型原子炉×2基
推進器 スクリュープロペラ×3軸
出力 81,000bhp (60,000 kW)
速力 22.0ノット
乗員 74人
テンプレートを表示

LK-60Ya級原子力砕氷船 (ロシア語: ЛК-60Я) は、ロシア原子力砕氷船である。公称船型は22220型砕氷船で、就役すれば史上最大かつ最強の砕氷船となる[1]。バルチック造船所で建造され、2018年2月時点で2隻が進水し、1隻が建造中である。

歴史[編集]

一番船 アルクティカ (Арктика北極圏) は2013年11月に起工し、2019年に就役予定である[2]。2016年6月16日に進水し、50リェート・パベードゥイを超え史上最大・最強の砕氷船となった[3]

二番船 シビーリ (Сибирьシベリア) は2015年5月26日にバルチック造船所で起工した[4]。2016年7月1日には、約1/3が完成していたシビーリの船体(3,500トン)は、前月に進水したアルクティカが据えられていた場所まで125メートル移動された。これは、三番船 ウラルを建造するため場所を空ける必要があったからである[5]

三番船 ウラル (Уралウラル山脈) は2016年7月25日に起工した[6]

設計・建造[編集]

LK-60Ya級は全長173メートル (568 ft)、全幅34メートル (112 ft)、設計喫水10.5メートル (34 ft)、最小喫水は 8.55メートル (28.1 ft)である。喫水が2通り規定されているのは、北極海だけでなく極地の河口域でも運用できるようにするためである。排水量は33,540トン[7]、バラストなしの場合は25,450トンである。

LK-60Ya級は、熱出力175MWの原子炉RITM-200を2基搭載している。軸出力は60MWで、LK-60Yaの60はこの軸出力に由来する。LK-60Ya級は、ロシア船級協会によりアイスクラス Icebreaker9 に分類されている。最大砕氷能力は3.0 m (9.8 ft)であり、ロシアの極地沿岸を航行する北極海航路での運用のため設計されている。

次世代型[編集]

2015年5月には、ロシアが新たな原子力砕氷船の概念設計について重要な決定を下した。国営原子力企業ロスアトムセルゲイ・キリエンコ社長によると、新型砕氷船は最大4.5メートル(15フィート)の砕氷能力を持つという。新型砕氷船は、軸出力110MW[8]で、LK-60Ya級の約2倍強力になる。このLK-110Ya級原子力砕氷船は、北極海航路を厳冬期を含めた通年にわたって航行することができる。設計は2016年に完了する見込みであり[9]、全幅はタンカーより大きな50メートル (160 ft) となる[10]

船舶[編集]

船名 造船所 起工 進水 就役 状況
アルクティカ バルチック造船所 2013年11月5日[11] 2016年6月16日[12] 2019年6月[13] 進水
シビーリ バルチック造船所 2015年5月26日[14] 2017年9月22日[15] 2020年11月[16] 進水
ウラル バルチック造船所 2016年7月25日[17] 2019年5月予定[18] 2021年 建造中

参考文献[編集]

  1. ^ Video: World's Largest Ice-Breaker Launched in St. Petersburg Shipyard”. Russia Insider (2017年9月26日). 2018年2月10日閲覧。
  2. ^ Completion of Arktika nuclear icebreaker shifted to 2018 – Atomflot”. interfax.com (2016年12月16日). 2017年1月11日閲覧。
  3. ^ Arctic, Project 22220 LK-60 Nuclear Icebreaker”. ship-technology.com (2011年6月15日). 2017年3月28日閲覧。
  4. ^ Keel laying ceremony of the nuclear-powered icebreaker takes place at the Baltic Shipyard”. en.portnews.ru (2015年5月26日). 2017年3月28日閲覧。
  5. ^ Hull of the Siberia, the second icebreaker of project 22220, shifted to a new position at Baltiysky”. navigatormagazine.fi (2016年7月1日). 2016年10月5日閲覧。
  6. ^ Baltiysky Zavod laid the second serial nuclear icebreaker 60 MW "Ural"” (ロシア語). portnews.ru. PortNews (2016年7月25日). 2016年10月5日閲覧。
  7. ^ ROSATOM awarded contract for building two series nuclear icebreakers of Project 22220. Rosatom.ru. Retrieved on 7 January 2016. Archived 22 July 2015 at the Wayback Machine.
  8. ^ Federal financing launched for conceptual design of Leader Icebreaker, ROSATOM says”. en.portnews.ru. (2015年5月27日). 2016年1月7日閲覧。
  9. ^ Karlov, Artur (2014年1月22日). “Icehunters: Russian conquerors of the North Pole”. Russia Beyond the Headlines. High North News. 2016年6月22日閲覧。
  10. ^ Russia completes second reactor vessel for Arktika”. www.world-nuclear-news.org. World Nuclear Association (2016年5月9日). 2016年6月22日閲覧。
  11. ^ Балтийский завод заложил головной атомный ледокол 60 МВт”. flotprom.ru (2013年11月5日). 2017年9月23日閲覧。
  12. ^ Russia Launches Most Powerful Nuclear Icebreaker Arktika (VIDEO)”. Sputnik (2016年6月16日). 2017年9月23日閲覧。
  13. ^ First Project 22220 Nuclear Icebreaker Arctika for Russian Navy to be Commissioned in June 2019”. navyrecongintion.com (2017年6月23日). 2017年9月23日閲覧。
  14. ^ В Санкт-Петербурге заложили первый серийный атомный ледокол ЛК-60”. flotprom.ru (2015年5月26日). 2017年9月23日閲覧。
  15. ^ Hull of Sibir Nuclear Icebreaker Floated Out in St. Petersburg”. Sputnik (2017年9月22日). 2017年9月23日閲覧。
  16. ^ БАЛТИЙСКИЙ ЗАВОД СПУСТИЛ НА ВОДУ ВТОРОЙ КРУПНЕЙШИЙ В МИРЕ АТОМНЫЙ ЛЕДОКОЛ”. bz.ru (2017年9月22日). 2017年9月23日閲覧。
  17. ^ В Петербурге заложен третий новейший атомный ледокол проекта 22220”. flotprom.ru (2016年7月25日). 2017年9月23日閲覧。
  18. ^ Корпус атомного ледокола «Урал» планируют спустить на воду в мае 2019 года