コンテンツにスキップ

B-WINGS

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Cprobot (会話 | 投稿記録) による 2007年12月14日 (金) 03:32個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (cprobot: anotheruse -> otheruses)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

B-WING(日本国内での一般的な呼称は「ビー・ウィング」、ただしタイトル画面にはB-WINGSと表記)は、データイーストから1984年に発売されたアーケードゲームであり、ジャンルは縦スクロールのシューティングゲーム。後に、1986年ファミリーコンピュータにも移植された。

解説

全45ステージ構成。バックグラウンドストーリーは不明。自機FX-1(メイン・ファイター)を操り、自機のパワーアップパーツとしての各種WINGを装着して戦いを有利に進め、最終的にはゴブナスと呼ばれる重機動要塞の破壊を目指して戦い進んでいく。通常時は上空を飛行しており、WINGを装着していないときにボタン2を押すことで地上へ降下するという、上下2階層の構成となっている。地上への降下時には上空の敵機・敵機攻撃からは無敵となる。ただし、地上降下を行うと一定時間経過後に強制的に上空飛行に戻ってしまうことや、地上にも敵機がいたり、地上障害物に激突することでミスとなるため、地上降下による無敵状態は無制限ではない。

基本操作

8方向レバーとボタン1(攻撃)、ボタン2(WING装着時はWING解除、非装着時は降下)

自機を横方向へ操作すると、背景(上空・地上とも)もつられて無限にスクロールする。

パワーアップパーツ

アーケード版のWING

敵機の出現、軌道、弱点などにあわせ、自機の攻撃方法を変化させるパーツとして以下の8種のWINGが用意される。WINGを運ぶ輸送機2機を破壊することで、自機にWINGを装着できる状態となる。

  1. A-WING:後方への攻撃が可能となる。AntiのA。
  2. C-WING:前面への強化弾攻撃が可能となる。CannonのC。
  3. G-WING:地上への攻撃が可能となる。GroundのG。
  4. J-WING:上空よりもさらに高度の高い弾道を描き、再び上空に着弾する。JumpのJ。
  5. M-WING:砲台が定期的に回転し、多方向への攻撃が可能となる。MultipleのM。
  6. S-WING:自機の左右への攻撃が可能となる。SideのS。
  7. V-WING:自機を取り囲むように5ブロック状にビーム発射する。W-WINGに比べビーム有効範囲は狭く、一定距離に達するか、1ブロックでも敵機・障害物に着弾すると消滅する。バリア(Barrier)のスペルミス、またはタイトルとなるB-WINGとの重複を避けての命名とされる。ファミコン版ではVanのV。
  8. W-WING:前方放射状に広く5ブロック状にビーム斉射する。どれかひとつのブロックが敵機・障害物に着弾すると、他のブロックも消滅する。WideのW。

4面ごとに、ステージ開始前に次に現れるWINGを選択できる。基本的に攻略に有利となるようなWINGが現れるが、必ずしもそのWINGを装着させなくてもゲームの進行は可能。ただし、ステージラストのボス攻略には特定のWINGを用いなくては倒せない設定(J-WING、及びS-WING。ただしS-WINGについてはV-WINGでの代用も可能)となっているが、ボス攻略に失敗するとあらためて攻略用のWINGを取得できる段階まで戻っての再スタートとなる。

ファミコン版独自のWING

ファミコン版では地上の敵が存在しないためG-WINGが削除されており、代わりに以下の3つのWINGが用意されてWINGは合計で10種類となる。他にも特定のステージにおいて特定の障害物を破壊するとことで出現する隠しWINGが3種類存在する。

  1. D-WING:前方にウェーブ状の弾を発射。射程は短く、連射が効かないという欠点がある。生物系のボス敵に大きな効果がある。DynaのD。
  2. F-WING:自機前方に炎を噴射する。射程は短く、範囲も狭いものの威力は凄まじくボス敵を数秒で撃破できる。FireのF。
  3. H-WING:自機周囲を2個の鉄球が回転し、敵機や弾から自機を守ってくれる。前方にも射程無限+2連射の弾を撃てる初心者用のWING。HammerのH

ファミコン版

アーケード版からの移植ではあったが、WING設定の違いに留まらず、敵機・ボス機のデザイン、攻撃パターンなど、あまりにも内容の違いがあったため、アーケード版の内容を期待していたユーザーからはファミコン版の評価は非常に低い。しかし、ノリの良いBGMの追加や連射性の向上(アーケード版はメインショットが単発)などにより、オリジナルのアーケード版を知らない層には、爽快感が得られるシューティングゲームとして、おおむね好評であった。また、前述の隠しウイング3種類をはじめとして、ワープやバリアなどの隠し要素がいくつか盛り込まれており、それらを探す楽しみもあった。エンディングでは、当時の時勢を意識してか「これからの君の使命は勉強だ」「いじめはだめだよ」というファミコンを遊びすぎる子供に対しての戒めのメッセージも見られる。しかし、メッセージのローマ字表記がおかしい部分があるため、どこか間の抜けた印象のエンディングとなってしまっていた。

その他

  • 最終面をクリアすると、点数の全桁数値が9になるまでカウントアップし、9,999,999点となってハイスコア記入(ゲーム終了)となる。
  • WINGの装着の際にボタン2を押すと直ちにWINGを解除しようとするアニメーションが発生するが、そのアニメーションの再生中にさらにボタン2を押すことでWING解除のアニメーションが再発生するとともに2,000点加算がされるため、いたずらに点数稼ぎが可能となってた。通常設定では40,000点ごとに自機がプラスされたため、特定WINGを必要とするボス前のWING装着シーンなどで、ほぼ無限に点数稼ぎと残機稼ぎとが可能となっていた。「WING稼ぎ」「WING外し稼ぎ」などと言われた。
    • 通常プレイでは最終面クリア後のスコアカウントアップで9,999,999点となるが、「WING稼ぎ」によりスコアを10,000,000点超とした後に最終面をクリアすると、クリア後のスコアカウントアップで99,999,999点まで処理される(所要時間は20分を越える)ため、ゲームセンターによっては途中で電源を切られ、ハイスコア入力ができなくなる、という情景もよく見られ、「1億点稼ぎ」などと言われた。
  • ゲーム終盤で過去のボスが連続して攻めてくる「ボスラッシュ」を初採用したゲームと言われている。