ALADIN

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ALADINAll Around DOCOMO INformation systems)とは、NTTドコモの顧客情報管理システムである。

概要[編集]

富士通株式会社により開発された[1]インフォメーションセンターと全国2,000箇所以上のドコモショップを連携し、新規携帯端末の販売から在庫管理に至る一連の顧客対応プロセスを、リアルタイムに支援する顧客情報管理システムである[2]

名称の由来[編集]

ディズニーアニメ『アラジン』に由来する。スペルはAll Around DOCOMO INformation systemsの頭文字を取っており、アラジン本来のAladdinとは異なる。 参考までに、ソフトバンクモバイルの顧客管理システムはGINIE(ジニー)という。この名称はアラジンに出てくるランプの魔人ジーニーに由来する。

システム[編集]

クライアント側のOSはWindowsであり、ALADINソフトウェアをインストールして使用する。ALADINを導入することで通常の「Windowsが導入されたパソコン」としての利用がほぼできない状態となる。2010年4月より、クライアントのOSはWindows2000からWindowsXPに入れ替えられ、ALADIN-XPにバージョンアップされた。特別なハードウェアとしては、生体認証用の指紋リーダーやFOMAカードのリーダーライターを必要とする。

コールドブートでALADINを立ち上げるとバッチ処理により自動で毎回資産取り込みを行う。これはALADINサーバー側から送られてくる修正パッチを当てることにより、クライアントを最新の情報にアップデートすることである。ソフトウェアの一部だけを変更するのではなく、ほぼ丸ごと書き換え、動作チェックまで行うため、実際のオペレーションができるようになるまで時間がかかる。一度ALADINのPCの電源を落としてしまうと、再起動まで5分程度必要である。

かつては磁気ストライプ式のセキュリティーカード、現在は指紋による生体認証にてユーザー認証をしログインを行う。 顧客検索には、最低でも契約電話番号と名義(漢字2文字以上またはカナ4文字以上の入力、部分入力でも可能)、または契約電話番号と自宅電話番号の入力が必要なため、不正を働く者により番号だけで、または名前だけで利用中の契約情報を検索されることを防いでいる。(利用休止・解約回線については名前のみ、自宅電話番号のみで過去の情報の参照は可能である。)ただし、一定以上の管理職の特別検索IDでログインし、電話番号のみ、名前のみ、自宅電話番号のみで検索ができる。またどちらにしても利用状態は逐一アクセスログとして記録されるため、生体認証と併せて高いセキュリティを実現している。

顧客からの注文などの依頼は、フロント拠点のALADIN操作により、瞬時にサーバーに送られ全社的なデータベースの登録データが即時変更される。他キャリアの場合は、店舗などのフロント端末へデータ投入後、全社的なデータ反映まで時間がかかることが有るが、ALADINは即時反映性を重視したシステム構成が競合他キャリアへのアドバンテージとなっている。

操作は難しくなく、マウスオペレーションにより誰にでもすぐ扱えるユーザビリティを持つ。

プライバシーの問題[編集]

ALADINは個人情報を集約するシステムであり、検索をすれば被検索者のほとんどの登録内容が表示される。一般的な注文受付だけでその他の関係ない情報までALADINを扱うスタッフが閲覧できてしまうのは問題があるのではないかという意見もドコモ本社内にはある。 電番履歴という、その携帯番号を以前に利用していた全ての元契約者の名前、住所が一覧で確認できる項目は、自分のドコモの携帯番号を以前に誰が使用していたかを興味本意で閲覧するスタッフが後をたたず、上記の様な個人情報の問題により、現在は非表示に変更されている(ただし権限による)。

特殊用語[編集]

ALADINを使用する時はスタッフの間で特別な用語、動詞を使う。例えばプランや住所などの情報を変更する事を「既設をかける」という。「かける」という動詞はALADIN操作において非常によく利用され、「利停(利用停止)をかける」、「中断(利用中断)をかける」などと言われる。

他のシステムとの連動[編集]

ドコモeサイトはALADINと完全に連動している。そのためユーザーがPCやiモードを通してALADINを扱っていると言う事もできる。よってALADINのメンテナンス時間はeサイトも同様に使う事ができない。毎週木曜日の夜は定期メンテナンス、それ以外も臨時でメンテナンスが行われる場合がある。 またクライアント側のALADINからMoBillsのデータベースにアクセスして、料金情報を表示させることも可能である。

ユーザーインターフェイス[編集]

ALADINの画面構成はALADINが導入された1997年から基本的には変わっていない。デスクトップ画面上部のほぼ五分の一の部分に、帯状の業務別ショートカットボタンが配置されたツールバーが常駐している。商用ソフトウェアで10年以上も操作性が向上しないというのは、一般的に販売されているソフトウェアではまず考えられないが、富士通との契約が続いたことが理由である。また、画面表示を良くするにしても、現在の操作に慣れたスタッフが一時的に混乱する可能性がある。

2011年2月、ユーザーインターフェイスを変更した、ALADIN STEP2へ移行した。

プログラム[編集]

ALADINはCOBOLで記述されている。基本はGUIアプリケーション上での操作になるが、入出力結果をwebと連動させInternet Explorerで表示させることも多い。プロトコルはTCPで、ポートを同時に複数使うのが特徴的である。なお、使用するポート番号は定められていない。

問題点[編集]

サーバーのOSはSolarisであり、データベースは安定性と評価が高いOracleである。VPN利用による暗号化処理、認証処理、5000万を超えるレコードの膨大さにより、顧客検索は5秒から10秒程度時間がかかる。

サーバーにかかる負荷が予測を超えたため、2007年3月31日にサーバーがクラッシュしドコモショップは営業停止状態になった[3]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]