書斎

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武藤山治邸の書斎
戦前の書斎。山路愛山

書斎(しょさい)とは、主に知識人文人の居宅に設けられた、読書や書き物をするための部屋。中国語では「書房」もしくは「文房」といい、文字どおり書を読んだり文を書いたりする房(部屋)である。「斎」の字は「房」と同様に「部屋」を意味する。「山房」「文閣」など、雅称で表現されることもある。

机、蔵書とそれを収める本棚、文房具(文房の道具の意)などが備えられる。所有者が小説家評論家など著述を職業とする者である場合は、その仕事場ともなる。昭和前期までの日本の書斎は畳に和机であることが多かったが、次第にデスクと椅子に移行し、現在ではパソコンが置かれることも多い。

西洋の書斎

英語では「Study」「Library」「Den」「Cabinet」「Home Office」などの語に「書斎」の訳があてられる。「図書室」「読書室」と訳されていることもある。15世紀の末に、ヨーロッパの貴族の住居に書斎の原型があらわれはじめた。16世紀には貴族の間で書斎を持つことが広がり、17世紀になると一般市民の住居にもライティング・テーブルなどが備えられるようになった。

参考文献

  • 『書斎の文化史』(TBSブリタニカ、1987年)

関連項目