トール・ハウス・イン
トール・ハウス・イン | |
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復元されたトール・ハウス・インの看板と、その下に設けられた記念碑銘板。 | |
概要 | |
住所 | 362 Bedford Street |
自治体 | マサチューセッツ州ホイットマン |
国 | アメリカ合衆国 |
座標 | 北緯42度04分15秒 西経70度56分54秒 / 北緯42.0709度 西経70.94825度座標: 北緯42度04分15秒 西経70度56分54秒 / 北緯42.0709度 西経70.94825度 |
開業 | 1930年 |
解体 | 1984年 |
所有者 | ルース・グレイヴス・ウェイクフィールド |
トール・ハウス・イン (Toll House Inn) は、1930年にケネス・ウェイクフィールド (Kenneth Wakefield) とルース・グレイヴス・ウェイクフィールドの夫妻が創業した、かつてマサチューセッツ州ホイットマンにあった宿屋[1]。
歴史
[編集]建物は1984年に火災で消失し、跡地には今も看板が立っているが、その名称や看板に反し、この場所が「トール・ハウス (toll house)=料金所」だったことはなく、建物が建てられたのも看板にある1709年ではなく1817年であった。「トール・ハウス」も「1709年」も、マーケティング戦略のひとつであった[2]。
ルース・ウェイクフィールドは、ひとりで食事の提供を切り盛りし、特に彼女が作るデザートが地元で評判を呼んだ。1936年、バター・ドロップ・ドー・クッキー (butter drop dough cookie) のレシピを応用し、彼女は最初のチョコチップクッキーを、ネスレ製のセミスイート・チョコレートのバーを用いて作った[3][4][5][6]。
この新しいデザートは、たちまち非常に人気を呼んだ。ウェイクフィールドは、ネスレと契約し、ネスレがセミスイート・チョコレート・バーの包み紙に彼女のレシピを掲載する代わりに、一生ずっとチョコレートを供給してもらうことになった。ウェイクフィールドは、『Toll House Tried and True Recipes』と題した料理本を出版し、同書は39版を重ねた[6]。
ウェイクフィールドは、1977年に死去し、トール・ハウス・インは1984年の大晦日にキッチンから出火した火災によって焼失した[7]。その後も、このインは再建されなかった。ベッドフォード通り (Bedford Street) 362 番地の跡地には、歴史を記した標識が設けられ、ウェンディーズの店舗とウォルグリーンの薬局が建っている。今日では多くの食品製造業者がチョコチップクッキーを製造しているが、ネスレは今もトール・ハウス・モーゼル (Toll House Morsels) のパッケージの裏面に、ウェイクフィールドのレシピを印刷している[8]。
脚注
[編集]- ^ Toll The Original Chocolate Chip Cookie by Aimee Tucker on New England Today Food, March 26, 2020
- ^ “Classic cookie creators”. South Shore Living (SS living). (Nov 2011). オリジナルの2013年10月5日時点におけるアーカイブ。.
- ^ “Toll House Cookie History – Invention of Toll House Cookies”. Idea finder. 2009年7月30日閲覧。
- ^ “The Nestlé Toll House Story”. Very Best Baking. 2015年9月21日閲覧。
- ^ “Ruth Wakefield: Chocolate Chip Cookie Inventor”. Women Inventors. 2009年7月30日閲覧。
- ^ a b “Inventor of the Week Archive: Chocolate Chip Cookie”. Massachusetts Institute of Technology. 2003年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年8月1日閲覧。
- ^ Stack, James (January 6, 1985). “A landmark burns”. The Boston Globe.
- ^ “Nestle Toll House Chocolate Chip Cookies - Recipe File”. Cooking For Engineers. 2018年5月26日閲覧。