サラティ
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サラティ | |
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類型: | アブギダ |
言語: | クウェンヤ |
発明者: | ルーミル |
時期: | V.Y. 1179- |
子の文字体系: | テングワール |
Unicode範囲: | 割り当てなし |
ISO 15924 コード: | Sara |
注意: このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 (IPA) を含む場合があります。 |
サラティ (Sarati) はJ・R・R・トールキンによる架空文字。かれの神話のなかでは、ヴァリノールにあるティリオンのルーミルの発明である。のちに中つ国でも現実でも親しまれたフェアノールのテングワールは、サラティを範に作られた。テングワールやほかのエルフの文字、キアスと違い、サラティの書字方向は複数あって、そのなかで上から下に書くもの(縦書き)がもっとも普通だった。ほかには左から右へ、右から左へ、更には牛耕式 (ブストロフェドン) で書かれた。
のちのテングワールでは字が子音を表し、ダイアクリティカルマーク(テングワールに関する術語ではテフタと呼ばれる)が母音を表すが、サラティでは、母音記号は、縦書きのとき字の左側(ときに右側)に書かれ、横書きのとき上側(ときに下側)に書かれる。トールキンによれば、子音は母音より顕著であり、また母音はほぼ修飾だと考えられた。クウェンヤを書き表すとき、もっともつかわれる母音であるため“a”を示す記号はふつう省略された。これにより、サラティは“a”を随伴母音とするアブギダと呼べるかもしれない。