グリフォン・ホバーワーク 2000TD

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グリフォン2000TDX Mk.II
リトアニア国境警備隊沿岸警備部隊の保有艇

グリフォン・ホバーワーク 2000TD(Griffon 2000TD)は、イギリスのグリフォン・ホバークラフト社(現:グリフォン・ホバーワーク英語版社)の開発したホバークラフトである。軍用型と民間商用型が存在している。

用途としては、揚陸、警備、旅客輸送、救難、開発支援などが想定されている。

概要[編集]

イングランド南岸ハンプシャーに拠点を置くグリフォン・ホバーワーク英語版は、40年にわたりホバークラフトの開発、製造、販売を行っている。また同社は、ホバークラフトに初めてターボディーゼルエンジンを搭載したことでも知られる。

1990年代初頭に開発された2000TDシリーズは、1970年代から軍用・商用の両方で広く用いられていたブリティッシュ・ホバークラフト SR.N6英語版に比べるとわずかに小型で、また大幅に軽量化されていた。ほぼ全ての構造材がアルミ製となった2000TDXはSR.N6の約半分の重量となっている。

2008年には改良型の2400TDが開発された。このモデルは従来機種に比べ速度、積載量が増大し、また障害物を乗り越えられる高さも大きくなっている。

採用国[編集]

民生型採用国 [編集]

軍用型採用国[編集]

イギリス海兵隊のLCAC(L)型エア・クッション型揚陸艇

要目[編集]

グリフォン・ホバークラフト社による基本的な数値であり、採用者により細部は異なる

  • 全長 12.7m
  • 全幅 6.1m
  • 全高 3.93m
  • 乗員 1名
  • 乗客 20~25名
  • 積載量 2.2t
  • 稼働時間 10時間
  • 燃費 毎時45リットル
  • 速力 最大積載時に最高35ノット
  • 機関 ドイツAG社製ディーゼルエンジン1基、出力330kW
  • 限界乗越え高 0.73m
  • 最大波高 1.2m

脚注[編集]

  1. ^ Airport Rescue Hovercraft”. グリフォン・ホバーワーク. 2023年8月15日閲覧。
  2. ^ Polar Hovercraft "Sabvabaa"”. ベルゲン大学. 2023年8月15日閲覧。
  3. ^ Gardner, Frank. “Colombia forces in hovercraft boost”. BBC News. 2013年7月7日閲覧。
  4. ^ The Peruvian Navy will integrate rotating mounts for Dillon machine guns in three Griffon 2000TD hovercraft”. euro ES Euro. 2023年8月17日閲覧。
  5. ^ galeria zdjęć poduszkowców MOSG”. 2012年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月4日閲覧。

外部リンク[編集]