草冠の名前

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草冠の名前』(くさかんむりのなまえ)は、吉村明美による日本漫画作品。

概要[編集]

プチコミック』(小学館2006年6月号に掲載された読み切り作品。

同名の単行本には、「雪の夜の匂い」という別の読み切り作品が収録されている。ここでは、それについても述べる。

あらすじ[編集]

母とその恋人に虐げられる日々を耐えてきた少女・影山ないは、意気揚々と高校に合格したことを母に伝えた。しかし、高校には行かせないと言われ、口論の果て暴力を振るわれたないは家を飛び出してしまう。

行く当てもなくさまよい、桜の木の下で気を失ったないは、(ちがや)という女性に助けられ、彼女の厚意で彼女の家に身を寄せることになるが……。

登場人物[編集]

影山 ない(かげやま ない)
15歳。ないとは、「名前なんかない」という意味を込めて母が付けた。
母の恋人からの暴力に耐えきれず、家を出、ひょんなことから茅の元に身を寄せる。
高見沢 茅(たかみざわ ちがや)
丘の上に住む女性。雑貨屋を経営。倒れていたないを助け、事情を聞き、ないの衣食住の面倒を見ることに。

収録作品[編集]

雪の夜の匂い
『プチコミック』2006年1月号掲載
働けば働くほど幸せになる仕事なんてあるのだろうか……。上司と居酒屋で飲んでいたサラリーマンの尾木は、そこで火事に巻き込まれる。助けてくれた消防士は、高校の同級生・赤間だった。札付きの遊び人だった彼がなぜ消防士に……!?
作者には珍しい、主人公が2人とも男の作品である。