自己推薦入試
自己推薦入試(じこすいせんにゅうし)とは、大学や高校への推薦入試ではあるが、受験生が属する学校の学校長や担任の先生からの推薦状を必要とせず、受験生本人の意思と実績アピールで受験する入試形態。
一般的な推薦入試と異なり、大学の出願条件を満たせば、誰でも受験できる推薦入試である。社会人向けの自己推薦入試を実施している大学もある。学校長の推薦を必要としない自主応募制による推薦入学者選考なので、高校からの推薦をもらうという必要はないのであるが、自己推薦書の提出が必要となる。そして学校長の推薦が不要としていても、提出書類には学校長の印を求める大学もあるので、職員会議に掛けられるケースもある。
自己推薦入試は、受験生が過去にどのような活動をし、実績を出してきたのかが重視される。そのため、英検や会計簿記関連の資格や、クラブ活動の大会の実績など、学校生活で経験したことや努力したこと、留学経験、学校での活動やボランティア等をアピールする必要がある。
活動実績の準備、面接やプレゼンでの自己表現などが必要で、面接の前に面接用の自己PR書を提出させることもあり、こうしていかに自分の実績をPRできるかをみるという。
学校側は、過去にあなたはどのような結果や実績を残したのかというのを示してもらうため、前述のとおり書類選考のなかで自己推薦書がいるのであるが、これが受験生が自慢できる実績アピールの場であり、重視されるポイントは、実績や資格等と自己推薦の説得力つまり今まで(高校時代)何をしてきたか、どのような実績があるのかである。ただし、総合型選抜入試の場合、学ぶ意欲や学校との適性・人間性の総合評価にも重点が置かれる。
一般の推薦入試と違い、学校生活等の結果・実績を重視する入試形式なので、調査書・評価書の提出といった客観的なものの提出が必要となる。 また、他の推薦入試と違い、出願条件に評定平均の基準を設けていない大学・短大もある。この設定平均とは、全科目の成績を足し合わせ、科目数で割った数値のことで、高校1年生から3年生の1学期までの成績を算出するが、基準となる評定は大学によって異なる。
大学によっては、評定以外の出願条件を、具体に設けられている場合がある。1988年に開始した早稲田大学社会科学部の出願条件で、下記いずれか1つ以上を設けている。 学芸系やスポーツ系クラブに所属し、都道府県レベル以上の大会やコンクール等で優秀な成績を収めた者、生徒会活動でめざましい活躍をした者、語学検定や会計資格などの資格を有している者、学校外での諸活動で、めざましい活躍をした者、などとなっている。また、慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部自由応募入試 A方式では、学業を含めたさまざまな活動に積極的に取り組み、その成果が大学が示す項目(研究、創作発表などの活動が社会的に評価されていることや外国語能力やコンピュータ技術等における高度な資格や技術を有していること等)に該当すると自己評価できること、などを要求している。 評定以外に、個性や能力がわかる客観的な評価や成績が必要になるのである。
しかし、ほとんどの大学では、この推薦入試で入学させる学生は高い学業能力よりも、実績の他に熱意や積極性などを中心に審査するので、評定以外の細かい条件は課されないことも多い。
選考方法は、自己推薦入試では自己PR書などの書類と面接のみの場合が多く、その2つにより実績や特技、意欲が評価される。総合型選抜入試になると小論文、模擬授業、実験や課題発表などを行う選考方法が主流となっている。出願期間は、おおよそ9月から11月で、出願から合格までおよそ3ヶ月であるが、総合型選抜入試は出願時期も早く、期間がもう少しかかる。また、出願する際にはオープンキャンパスへの参加が必要な場合も多い。 自己推薦入試では、他大学との併願がより広く認められていることもある。
参考資料
[編集]- 『大学進学研究』73 通巻63号,1989年9月
- 令和5年度 文部科学省の先導的大学改革推進委託事業 大学入学者選抜における総合型選抜の導入効果に関する調査研究報告書 Innovation Design & Technologies、Inc
- 高校入試改善について-自己推薦入試・自己申告制度を中心に 鹿児島県教育委員会 中等教育資料 / 文部科学省教育課程課 編 50 (3), 35-37, 2001年2月