「仮種皮」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
仮種皮の項目作成 一部英語版Wikipediaから翻訳 |
(相違点なし)
|
2006年12月5日 (火) 13:24時点における版
仮種皮(かしゅひ)とは種子の表面をおおっている果肉質の付属物。種衣とも呼ばれる。花の珠柄(しゅへい)または胎座(たいざ)が発展して種子の外側を覆い種皮のようにみえる構造。 果皮から発展した果肉ではなく、仮種皮を果肉として発達させる果実の例としてイチイ、ドリアン、リュウガン、ザクロ、アキーがある。生物学的にはこれらの仮種皮からなる実は果実ではなく偽果(ぎか)と呼ばれる。偽果とは果皮が果実に発展する真果に対して、果皮以外の部分が果実に発展した物の総称である。
仮種皮を説明するさいの良例としてイチイがある。左写真にある小さいイチイ未熟実の緑色の帯状部分が仮種皮の初期状態である。この状態ですでに種子を覆う形で形成されているのがわかる。この部分が茶色から赤色に変わりながら肥大し種子を覆っていき、熟成時期には緋色の果肉質に発達する。イチイの仮種皮は鳥や小動物に魅力的な餌となるが、イチイのその他の部分には毒が含まれる。このため仮種皮は鳥などに効率的に種子を運んでもらう役割を果たしている。