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2017年3月21日 (火) 10:14時点における版

西牟田公家（にしむたながいえ、生年不詳）は鎌倉時代の武将。御家人。西牟田彌次郎永家。筑後豪族西牟田氏の当主。

西牟田彌次郎家尚の嫡男。

生涯

西牟田永家は筑後豪族西牟田氏に生まれた。

源頼朝の意向で全国に総追捕使が置かれた翌年の文冶2年（1186）、永家の祖父・西牟田家綱が｢右大将家之命」によって禁裏東門を守衛したことが「佐賀藩西牟田系図」に見え、その「證文」が江戸期まで現存していたことが記されていることから、西牟田氏は鎌倉幕府の御家人であったと考えられる。

永家は弘安の役の際には、他の九州御家人らとともに、建治2年（1276）3月より博多で陣地構築を行い^[1]、弘安4年（1281）7月には松浦湾の鷹島に駐留する10万の元軍と戦い、その戦功をもって肥前国神崎の荘園数か所を恩賞として賜っている^[2]。

永家は鷹島で戦死した可能性も指摘されている。鷹島の龍面庵には、西牟田弥次郎（弥五郎とも読める）と名前を刻んだ五輪塔状の墓が現存している。同地の掲示板には「壹岐の人西牟田弥次郎永家之墓」と表示がされているが、現在壹岐に西牟田姓の住民はいない。「筑後」と「壹岐」が間違って表示されている可能性がある。

西牟田氏の菩提寺寛元寺には、徳治2年（1307）7月7日、徳治2年丁7月10日、徳治3年3月10日付の寄進状が残されている（署名は永家の法名である沙彌浄西）^[3]。

脚注

^ 馬渡俊継『九州治乱記』（青潮社）7頁
^ 佐賀藩西牟田氏系図
^ 郷土研究『筑後』第三集9号28頁「寛元寺文書」

参考文献

佐賀藩「西牟田氏系図」
矢野一貞『筑後将士軍談』中巻（名著出版）
馬渡俊継『九州治乱記』（青潮社）
長崎県松浦市教育委員会文化財課『松浦市の文化財』

[1] 馬渡俊継『九州治乱記』（青潮社）7頁

[2] 佐賀藩西牟田氏系図

[3] 郷土研究『筑後』第三集9号28頁「寛元寺文書」

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 西牟田永家は筑後豪族西牟田氏に生まれた。
-源頼朝の意向で全国に総追捕使が置かれた翌年の文冶2年（1186）、永家の祖父・[[西牟田家綱]]が｢[[右大将家]]之命」によって[[禁裏]]東門を守衛したことが「佐賀藩西牟田系図」に見え、その「證文」が江戸期まで現存していたことが記されていることから、西牟田氏は鎌倉幕府の御家人であったと考えられる。
+源頼朝の意向で全国に総追捕使が置かれた翌年の文冶2年（1186）、永家の祖父・[[西牟田家綱]]が｢[[右大将]]家之命」によって[[禁裏]]東門を守衛したことが「佐賀藩西牟田系図」に見え、その「證文」が江戸期まで現存していたことが記されていることから、西牟田氏は鎌倉幕府の御家人であったと考えられる。
 永家は[[弘安の役]]の際には、他の九州御家人らとともに、建治2年（1276）3月より博多で陣地構築を行い<ref>馬渡俊継『九州治乱記』（青潮社）7頁</ref>、弘安4年（1281）7月には松浦湾の[[鷹島]]に駐留する10万の元軍と戦い、その戦功をもって肥前国[[神崎]]の荘園数か所を恩賞として賜っている<ref>佐賀藩西牟田氏系図</ref>。
-永家は鷹島で戦死した可能性も指摘されている。鷹島の[[龍面庵]]には、西牟田弥次郎（弥五郎とも読める）と名前を刻んだ五輪塔状の墓が現存している。同地の掲示板には「[[壹岐]]の人西牟田弥次郎永家之墓」と表示がされているが、現在壹岐に西牟田姓の住民はいない。「筑後」と「壹岐」が間違って表示されている可能性もある。
+永家は鷹島で戦死した可能性も指摘されている。鷹島の[[龍面庵]]には、西牟田弥次郎（弥五郎とも読める）と名前を刻んだ五輪塔状の墓が現存している。同地の掲示板には「[[壹岐]]の人西牟田弥次郎永家之墓」と表示がされているが、現在壹岐に西牟田姓の住民はいない。「筑後」と「壹岐」が間違って表示されている可能性がある。
-西牟田氏の菩提寺[[寛元寺]]には、[[徳治]]2年（1307）7月7日、徳治2年丁7月10日、徳治3年3月10日付の寄進状が残されている（署名は永家の法名である沙彌浄西）<ref>郷土研究『筑後』第三集9号28頁「寛元寺文書」</ref>。{{Reflist}}
+西牟田氏の菩提寺[[寛元寺]]には、[[徳治]]2年（1307）7月7日、徳治2年丁7月10日、徳治3年3月10日付の寄進状が残されている（署名は永家の法名である沙彌浄西）<ref>郷土研究『筑後』第三集9号28頁「寛元寺文書」</ref>。
 == 脚注 ==