「当事者主義」の版間の差分
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[[民事訴訟]]に当事者主義が取り入れられている、[[通説]]的立場は、利害・権利が対立する当事者間の法的紛争においては、事実関係を最も熟知しているのが紛争当事者であり、かつ、証拠の発見、提出においても当事者がもっとも、行いやすい。このような当事者が自己の利益を実現するため主張・立証を行うことによって、最も効率的に訴訟上の真実の発見につながり(科学的、実際的真実ではない)、当事者がこのように自らの手において主張、立証したことについての結果に拘束されるという根拠にもなる。<br/> |
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しかし、このような、原則は[[原告]]、[[被告]]双方が対等な立場であればこそ、十分機能するといえ、近年増加する個人対企業といった構図には、当事者主義を修正すべきとの主張も見られる。 |
しかし、このような、原則は[[原告]]、[[被告]]双方が対等な立場であればこそ、十分機能するといえ、近年増加する個人対企業といった構図には、当事者主義を修正すべきとの主張も見られる。 |
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[[刑事訴訟]]における当事者主義とは,訴訟追行の主導権(審判対象の設定,[[証拠]]の提出)を当事者([[被告]]、[[弁護人]]、[[検察官]])に委ねる建前をいう。 |
[[刑事訴訟]]における当事者主義とは,訴訟追行の主導権(審判対象の設定,[[証拠]]の提出)を当事者([[被告]]、[[弁護人]]、[[検察官]])に委ねる建前をいう。<br/> |
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現行[[刑事訴訟法]]は、[[適正手続の保障]]に重きを置いているといわれ、自ら証拠を収集し,事実を追求する者が,同じく判断者を兼ねるのでは,自己の追求した線に沿った判断をしてしまう危険も否めず,むしろ,当事者に証拠を収集・主張立証させ,裁判所は,公平中立な判断者に徹する方が,誤りのない判断を下すことができる。また,事件に対し最も利害と関心を持つ当事者に証拠を収集させることで,最も,真実の発見につながる証拠の収集が可能となる、というのが通説的な立場である。 |
現行[[刑事訴訟法]]は、[[適正手続の保障]]に重きを置いているといわれ、自ら証拠を収集し,事実を追求する者が,同じく判断者を兼ねるのでは,自己の追求した線に沿った判断をしてしまう危険も否めず,むしろ,当事者に証拠を収集・主張立証させ,裁判所は,公平中立な判断者に徹する方が,誤りのない判断を下すことができる。また,事件に対し最も利害と関心を持つ当事者に証拠を収集させることで,最も,真実の発見につながる証拠の収集が可能となる、というのが通説的な立場である。<br/> |
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しかし、民事訴訟と同様、個人対国家権力という構図を持つ刑事訴訟において、証拠収集能力の差など、改善されるべき点は多いとの指摘もある。 |
しかし、民事訴訟と同様、個人対国家権力という構図を持つ刑事訴訟において、証拠収集能力の差など、改善されるべき点は多いとの指摘もある。 |
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2007年3月2日 (金) 05:09時点における版
当事者主義(とうじしゃしゅぎ)とは,事案の解明や証拠の提出に関する主導権を当事者に委ねる原則をいう。対語:職権主義
法律用語として
民事訴訟
民事訴訟に当事者主義が取り入れられている、通説的立場は、利害・権利が対立する当事者間の法的紛争においては、事実関係を最も熟知しているのが紛争当事者であり、かつ、証拠の発見、提出においても当事者がもっとも、行いやすい。このような当事者が自己の利益を実現するため主張・立証を行うことによって、最も効率的に訴訟上の真実の発見につながり(科学的、実際的真実ではない)、当事者がこのように自らの手において主張、立証したことについての結果に拘束されるという根拠にもなる。
しかし、このような、原則は原告、被告双方が対等な立場であればこそ、十分機能するといえ、近年増加する個人対企業といった構図には、当事者主義を修正すべきとの主張も見られる。
刑事訴訟
刑事訴訟における当事者主義とは,訴訟追行の主導権(審判対象の設定,証拠の提出)を当事者(被告、弁護人、検察官)に委ねる建前をいう。
現行刑事訴訟法は、適正手続の保障に重きを置いているといわれ、自ら証拠を収集し,事実を追求する者が,同じく判断者を兼ねるのでは,自己の追求した線に沿った判断をしてしまう危険も否めず,むしろ,当事者に証拠を収集・主張立証させ,裁判所は,公平中立な判断者に徹する方が,誤りのない判断を下すことができる。また,事件に対し最も利害と関心を持つ当事者に証拠を収集させることで,最も,真実の発見につながる証拠の収集が可能となる、というのが通説的な立場である。
しかし、民事訴訟と同様、個人対国家権力という構図を持つ刑事訴訟において、証拠収集能力の差など、改善されるべき点は多いとの指摘もある。