正寿ちゃん誘拐殺人事件

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正寿ちゃん誘拐殺人事件(まさとしちゃんゆうかいさつじんじけん)は、1969年9月10日に発生した殺人、死体遺棄、身代金目的略取などの事件。

概要

1969年9月10日、東京都渋谷区で登校中の小学1年生が歩道橋の上で犯人の男に殴られた上、近くの公衆便所に運び込まれて刺殺された。男は小学生の遺体をビニールケースに詰め、渋谷駅の手荷物預かり所に預けた上で、小学生の親に500万円の身代金を要求する脅迫電話を掛けた。しかし殴られた瞬間を同級生に目撃されており、早い段階で警察が都内一帯に警戒態勢を敷いていたことから、男は事件発生当日中に職務質問を受けて逮捕されている。捜査過程で、男が他の誘拐、放火事件を計画していたことも明らかになったこともあり、犯人の年齢が未成年、被害者1人という状況ではあったものの死刑判決がだされ、1979年に刑が執行された[1][2]

犯人の余罪

誘拐事件を起こした男の取り調べ過程で、過去に女優の誘拐事件などを計画していたことを自供している。また1969年4月、五反田にあったガソリンスタンドの給油ホースを切断して経営者を脅迫状を送るも取り合ってもらえなかったこと。さらに同年8月31日、渋谷区の金持ちの家に脅迫しようと放火を行うも、門を焦がした程度で終わり未遂に終わったことなども自供している。なお、放火した家は被害者の祖父宅であったが、男は知らなかったという[3]

脚注

  1. ^ 9月10日は「正寿ちゃん誘拐殺人事件」が起こった日!”. TOCANA (2020年9月10日). 2020年9月13日閲覧。
  2. ^ 「計画的で冷酷と死刑 正寿ちゃん殺し求刑」『朝日新聞』昭和47年(1972年)2月5日夕刊、3版、9面
  3. ^ 「正寿ちゃんの祖父宅の放火自供」『朝日新聞』昭和44年(1969年)9月16日夕刊、3版、11面