激坂

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東京都檜原村藤倉地区。風張林道へと続く坂を上る自転車。
ヨーロッパでも屈指の激坂として知られるモルティローロ峠

激坂(げきざか)とは、自転車愛好家を中心に用いられる言葉で、ある程度の訓練を積んでいないと自転車で上り切ることが困難あるいは不可能なを指す。明確な基準はないが、ある程度の長さがあって斜度はそこそこのものと、距離は短く斜度が急なものとに大きく分けられる。後者には、乗り方や機材によっては、リヤタイヤがスリップしたりフロントタイヤが浮き上がってしまうような斜度のものもある。舗装・未舗装、一般道路・競技専用コースといった違いは一般に問わない。

概要[編集]

ツール・ド・フランスに使われる坂の中でも最も有名なラルプ・デュエズ
ロンド・ファン・フラーンデレンの「壁」、コッペンベルグ

この単語がいつ発生したのかは定かではないが、いつの頃からか、スポーツとして自転車に乗る人々の間で用いられるようになり、やがて一部の自転車愛好家の間で特別な意味合いを持つようになっていく。すなわち、激坂愛好家の出現であり、激坂情報の収集と情報交換、ヒルクライム競技とは異なる形での激坂タイムアタックの盛況などが見られるようになった。

もともと自転車ロードレースにおいて登坂は重要な要素である。特にステージレースで登坂を主体とする山岳ステージは、個人タイムトライアルと並んで総合優勝の行方を決定的に左右する。こうした山岳コースの中には、モルティローロ峠 (en:Passo del Mortirolo)や乗鞍スカイライン富士山などの定番コースが多数存在している。

日本では当初、自転車製作の範をイギリスに求めたことから、サイクリング(ツーリング)にもイギリス式のクラブモデルが使われた。この車種は平地の舗装路を快走することに重点を置いたつくりであった。しかし国土に山岳の多い日本において、ある程度以上の長距離サイクリングにはが付き物といってよい。こうしたことから本格的にサイクリングが広まると、山岳を意識したフランス車を手本とし、日本の事情に合わせた設計のランドナーに代表されるツーリング車が好まれるようになった。また「峠越え」というサイクリングの形態もこの頃には定着する。

これら登山道路や本格的な峠に加え、10%を超えるような急峻な斜度の坂道(例えば東京・豊島区の「のぞき坂」、同新宿区の「新助坂」など)までもが、「制覇すべきコース」として認知されるようになった。自転車専門誌に全国の激坂紹介記事が掲載されるまでになり、激坂情報を専門に扱うウェブサイトは枚挙に暇がない。和田峠ヤビツ峠のタイムアタックに見られるように、個人が自分の走破タイムを専門ウェブサイトに申請して競うというような楽しみ方も発生している。

激坂として知られる坂の例[編集]

東北[編集]

関東[編集]

中部[編集]

関西[編集]

  • 暗峠(大阪府・奈良県)

九州[編集]

ヨーロッパ[編集]

外部リンク[編集]