半カノン砲

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現存する戦列艦HMSヴィクトリーの32ポンド砲
16世紀ごろのドイツの大砲、4番が半カノン砲
Novelty Carriage上の60ハンドレッドウェイトの32ポンド滑空砲。1861年USS Thomas Freebornにて

半カノン砲、またはデミ・カノン砲英語: demi-cannon)とは、17世紀初めに開発された42ポンド砲より小さく、カルバリン砲より若干大きい、中サイズのカノン砲である[1]

諸元[編集]

一般的な半カノン砲の砲身は、砲身長11フィート(3.4m)、口径6インチ(15.4cm)、重量は5600ポンド(2540kg)以下であった。32ポンド(14.5 kg)の球形弾を発射するのに黒色火薬18ポンド(8 kg)を必要とし、有効射程は1600フィート(490m)である[1][2]

搭載[編集]

68ポンドのキャノンロイヤルは艦砲として過大で、42ポンド弾を発射するフルカノン砲は、あまりに使いにくかった事から18世紀には姿を消した。17世紀のイギリスにおけるマン・オブ・ウォー英語版(武装帆船)の下段には大抵半カノン砲が装備されていた。たとえば、英蘭戦争で活躍したHMSソブリン・オブ・ザ・シーズ[3]en:HMS Resolution (1654)[4]en:HMS James (1634)などに搭載されていた。

これら32ポンド砲は、18世紀の1等艦三層甲板艦英語版戦列艦に最大100門積まれていた[5]

出典[編集]

  1. ^ a b Artillery through the ages
  2. ^ English artillery 1626 to 1643
  3. ^ アーカイブされたコピー”. 2007年2月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年3月14日閲覧。
  4. ^ Lavery, Brian (2003) The Ship of the Line - Volume 1: The development of the battlefleet 1650-1850. Conway Maritime Press. ISBN 0-85177-252-8.
  5. ^ Chambers's Encyclopaedia: Maltebrun to Pearson 416 ページ

関連項目[編集]