ロイズ銀行糞石

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ロイズ銀行糞石
材質人糞[1]
製作9世紀
発見1972年, コッパーゲート, ヨーク
所蔵ヨルヴィーク・ヴァイキング・センター

ロイズ銀行糞石 (ロイズぎんこうふんせき、英語: Lloyds Bank coprolite) は、イングランドヨークで出土した糞石ヨーク考古学トラスト考古学者が、中世ヨルヴィークヴァイキング入植地を発掘した際に発見した。

概要[編集]

1972年、ロイズ銀行ヨーク支店の建設中に発見された、長さ 20センチメートル、幅5センチメートルの、今まで出土した中では最大の化石化した人糞標本である。排出者はパンを食していたとみられ、また数百もの卵が産みつけられていることから、腸内に寄生虫がいたことがわかる。1991年、糞石に保険をかけるために、ヨーク考古学トラストの従業員で糞便学者のアンドリュー・ジョーンズ博士が鑑定を行い、「これは私が今まで見た中で最も心躍る糞です・・・ある意味、王冠の宝石と同じくらいかけがえのないものです」と評価した[1]

展示[編集]

ロイズ銀行糞石は、ヨーク考古学トラストの教育機関である考古学資源センター(現DIG)に展示されている[2]。2003年、団体客への展示の際に床に落とされたことで糞石は3つに割れてしまい、後に修復が行われた[2]。2008年以降はヨルヴィーク・ヴァイキング・センターで展示されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b Horwitz, Tony (1991年9月9日). “Endangered Feces: Paleo-Scatologist Plumbs Old Privies --- It May Not Be the Lost Ark, But Then, Andrew Isn't Exactly Indiana Jones”. Wall Street Journal: p. A1 
  2. ^ a b Simon Jeffery (2003年6月6日). “Museum's broken treasure not just any old shit”. The Guardian. https://www.theguardian.com/uk/2003/jun/06/artsandhumanities.arts1 2013年2月5日閲覧。 

外部リンク[編集]