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ポートジャクソンネコザメ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ポートジャクソンネコザメ
ポートジャクソンネコザメ
Heterodontus portusjacksoni
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
: 軟骨魚綱 Condrichthyes
亜綱 : 板鰓亜綱 Elasmobranchii
: ネコザメ目 Heterodontiformes
: ネコザメ科 Heterodontidae
: ネコザメ属 Heterodontus
Blainville, 1816
: ポートジャクソンネコザメ
H. portusjacksoni
学名
Heterodontus portusjacksoni
(Meyer, 1793)
英名
Port Jackson shark
ポートジャクソンネコザメの生息域

ポートジャクソンネコザメ Heterodontus portusjacksoni (Port Jackson shark) は、ネコザメ目ネコザメ科に属するサメ

ネコザメ科では最初に記載された種である。種小名portusjacksoniは、本種がよく見られるオーストラリアの湾"Port Jackson"に由来する。

分布・生息域

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オーストラリアの沿岸海域にのみ生息する。潮間帯から水深275mまで見られる。

形態

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最大全長165cm。ただし全長137cmより大きい個体は稀[2]

ネコザメ科に共通した特徴として、背鰭前棘、眼上隆起、臀鰭をもつことが挙げられる。体色は薄褐色か灰褐色で、眼を通る濃色の横帯と、独特な鞍状の濃色帯が体側面に見られる。

前歯は単尖頭で棘状、後歯は臼歯状でものを噛み砕くのに使われる。体表面は大きな循鱗に覆われ、非常に荒く頑丈である。

生態

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底生性のサメ。夜行性で、昼間はあまり活発でなく、岩の隙間などに身を潜めて休んでいることが多い。

底生の無脊椎動物を捕食する。とくにウニ (Centrostephanus rodgersi) を好んで食べる[3]。他に甲殻類、貝類、小さな魚類などを食べる。

卵生。産卵期は年1回。8月から9月が産卵の最盛期で、雌は一定期間を置いて2個ずつ卵を産み、1シーズンの産卵数は10-16個になる[2]。卵の周囲にはらせん状のひだが取り巻き、岩の割れ目などに産みつけられた卵を固定する働きをしている。卵の中の仔魚は10-11ヶ月で孵化し、180-220mmになる。成熟サイズは雌で全長70-90cm、雄で55-70cm[4]。成熟年齢は飼育環境下における観察では、雌で11-14年、雄で8-10年[4]

人との関わり

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水産上重要ではなく、混獲される程度。食用ではない。スポーツフィッシングの対象になることもほとんどない。

観賞用としては需要があり、国内外の水族館や個人のアクアリストの間で取引される。丈夫でおとなしく、飼育に向いている。

人に危害を加えることはないが、刺激すると咬まれる危険はある。

日本での飼育は多くはないが、アクアワールド大洗[5]などで見ることができる。

参考文献

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  1. ^ Simpfendorfer, C. 2005. Heterodontus portusjacksoni. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4. <www.iucnredlist.org>. Downloaded on 22 November 2010.
  2. ^ a b Leonard J. V. Compagno (2002) "Sharks of the world: An annotated and illustrated catalogue of shark species known to date" Volume 2, Food and Agriculture Organization of the United States
  3. ^ Port Jackson Shark, Heterodontus portusjacksoni (Meyer, 1793) Australian Museum.
  4. ^ a b Biological profiles: PortJackson shark Florida Museum of Natural History Ichthyology Department.
  5. ^ アクアワールド・大洗のサメ一覧
  • Heterodontus portusjacksoni Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2010.FishBase. World Wide Web electronic publication. www.fishbase.org, version (09/2010).