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ホーソン効果

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ホーソン効果(ホーソンこうか、英: Hawthorne effect)とは、治療を受ける者が信頼する治療者(医師など)に期待されていると感じることで、行動の変化を起すなどして、結果的に病気が良くなる(良くなったように感じる、良くなったと治療者に告げる)現象をいう[1]。ホーソン効果は、プラセボ効果の一部として統計上扱われる場合がある。ホーソン工場で実施された、労働者の作業効率を向上させるための調査から発見された現象であるためこの名がある。より広くは、個人が観察されていることを自覚したことに反応して自らの行動を変化させる現象一般を指す。

解説

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ホーソン効果は、米国のホーソン工場で、労働者の作業効率の向上を目指すための調査から発見された現象であるため、この名がある(ホーソン実験)。調査は工場の何を改善すれば一番効果的かを調査の目的とした。その結果、労働者の周囲や上司が関心を高めることが、物理的要因以上に効果のあることが判明した。このように、人は一般的に関心を持つ人や期待する人の心に応えようとする傾向があるとされる。

そのため、信頼を受けている医師などの期待に応えるため、患者が症状を告げなかったり症状の改善があったかのような態度を、意識的や無意識的に行なうことで、統計上症状が改善されたにみえることを、特に統計上のホーソン効果とよぶ。医学統計にこのような効果が入り込まぬよう、対照群[2](薬を投与しないグループ)の設定や、対象者の盲検化[3](マスキング)が行われる。

概要

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ホーソン効果は、個人が観察されていることを自覚したことに反応して、自らの 行動の一側面を変化させるという、行動上の反応性(reactivity)(英語版)の一種である[4][5]。この効果は、ホーソンのウェスタン・エレクトリック工場で行われた研究の文脈で発見されたものである。ただし、その記述は虚構であると考える研究者もいる[6]。

もともとの研究は、イリノイ州シセロにあるウェスタン・エレクトリックの工場であるホーソン工場で電気リレーを製造していた労働者を対象としたものであった。1924年から1927年にかけて照明研究が実施され、そこでは労働者が一連の照明の変更を経験し、それが生産性を向上させたと言われた。この結論は誤りであることが判明した[6]。1927年から1928年にかけて行われたエルトン・メイヨーの研究では、6人の女性からなる集団において作業構造の一連の変更(例えば休憩時間の変更)が実施された。しかしこれは方法論的に不十分な非対照研究(英語版)であり、確固たる結論を導き出すことはできなかった[7]。エルトン・メイヨーはその後、この現象を研究するためにさらに2つの実験、すなわち大規模面接実験(1928年-1930年)とバンク配線観察実験(1931年-1932年)を行った。

ヘンリー・ランズバーガー(Henry Landsberger)はノースカロライナ大学チャペルヒル校の社会学教授であり[8]、のちに、研究対象となることの目新しさとそれに伴う注目の増大が、労働者の生産性を一時的に高めうると示唆した[9]。この解釈は「ホーソン効果」と名付けられた。

歴史

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ホーソン工場の航空写真、c. 1925

「ホーソン効果」という用語は、1924年から1932年にかけてホーソン工場(シカゴ郊外のシセロにあるウェスタン・エレクトリックの工場)で行われたホーソン実験ののち、1953年にジョン・R・P・フレンチ(英語版)によって作られた[10]。ホーソン工場は、労働者がより明るい照明のもとで、あるいはより暗い照明のもとで、より生産的になるかどうかを明らかにするための研究を委託していた。労働者の生産性は変更が加えられると向上したように見えたが、研究が終了すると元の水準に戻った。これについては、労働者の生産性が向上したのは、自分たちに関心が向けられていることによって動機づけられたからである、という別の説明も示されている[11]。

この効果は、照明のごくわずかな増加についても観察された。これらの照明研究では、労働者の生産性に及ぼす影響を調べるために光の強度が変えられた。ホーソン効果を論じる際、産業・組織心理学の教科書の大半は、実施された他の種類の研究ではなく、ほぼ照明研究のみに言及している[12]。

初期の研究は職場の照明を変えることに焦点を当てていたが、作業場を清潔に保つこと、床の障害物を取り除くこと、作業場所を移動させることといった他の変更もまた、短期間の生産性向上をもたらすことが見いだされている。したがってホーソン効果は、照明の変更以外の原因にも当てはまりうる[9][13][14]。

照明実験

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照明実験は1924年から1927年にかけて実施された。その目的は、光の変化が労働者の生産性に及ぼす影響を明らかにすることであった。実験は2つの部屋で行われた。すなわち、労働者がさまざまな照明水準のもとで日々の作業を行う実験室と、労働者が通常の条件のもとで作業を行う対照室である。仮説は、実験室の照明水準を上げれば生産性が向上するというものであった。

しかし、実験室で光の強度を上げたところ、研究者たちは両方の部屋で生産性が向上していることを見いだした。次に実験室の照明水準を下げたが、結果は同じであり、両方の部屋で生産性が向上した。実験室で生産性が低下し始めたのは、照明水準がほぼ月明かり程度にまで下げられ、ものが見えにくくなったときであった。

最終的に、照明は生産性に何ら影響を及ぼしておらず、両方の部屋で観察された生産性の向上を引き起こす何か別の変数があったに違いない、と結論づけられた。その原因を特定するには、さらに別の段階の実験が必要であった。

リレー組立実験

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1927年、研究者たちは2人の女性労働者を被験者として選び、彼女たちに他の4人の女性を選んで試験群に加えるよう求めるという実験を行った。1928年まで、この女性たちのチームは別室で電話用リレーの組立作業に従事した。

産出量は、各労働者が完成したリレーをシュートに落とした数を数えることによって機械的に測定された。基準となる生産性の水準を確定するため、測定は女性たちが実験室へ移される2週間前から秘密裏に開始され、その後も研究期間を通じて継続された。実験室では、監督者が彼女たちの生産性の変化について話し合った。

変数には次のようなものがあった。

  • 労働者に5分間の休憩を2回与え(彼女たちは事前にそれを好むと述べていた)、次いで10分間の休憩を2回に切り替えること。生産性は上昇したが、5分間の休憩を6回与えられたときには、休憩が多すぎて労働者の作業の流れが途切れたため、生産性は低下した。
  • 午前中にサンドイッチとともにスープまたはコーヒーを、夕方に軽食を提供すること。これは生産性を向上させた。
  • 就業時間の終了を17時から16時30分に変更し、土曜日の勤務日をなくすこと。これは生産性を向上させた。

変数を変更することは、たとえその変更が元の条件に戻すだけのものであったとしても、通常は生産性を上昇させた。これは、実験の目的を知らないまま環境に自然に適応したことを反映しているとされる。研究者たちは、労働者は自分が個別に監視されていると考えたためにより熱心に働いたのだと結論づけた。

研究者たちは、自分の同僚を自ら選べること、集団として働くこと、(別室で働いていることに示されるように)特別な扱いを受けること、そして理解のある監督者がいることが、生産性向上の真の理由であるという仮説を立てた。主にエルトン・メイヨー(Elton Mayo)の研究に由来する一つの解釈[15]は、「その6人はチームとなり、チームは実験への協力に心から自発的に身を捧げた」というものであった。さらに、第2のリレー組立試験室研究も行われたが、その結果は最初の実験ほど顕著ではなかった。

大規模面接プログラム

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このプログラムは1928年から1930年にかけて実施され、2万件の面接を伴った。面接では当初、直接的な質問法が用いられ、対象となった会社の監督のあり方や方針に関する質問がなされた。直接的な質問法の欠点は、回答が「はい」か「いいえ」にとどまり、問題の根本を突き止めるうえで役に立たなかったことである。そこで研究者たちは、面接者が聞き役に回る間接的な質問法を採用した。これによって労働者の行動について、とりわけ労働者(すなわち個人)の行動が集団の行動によって形づくられるという貴重な知見が得られた。

バンク配線室実験

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次の研究の目的は、報酬による誘因と小集団が生産性にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることであった。意外なことに、生産性はかえって低下するという結果になった。労働者たちは、自分たちの生産性が引き上げられたのは後に一部の労働者を解雇することを正当化するためではないかと疑うようになったらしい[16]。この研究は、エルトン・メイヨーとW・ロイド・ウォーナー(英語版)により、1931年から1932年にかけて、電話交換機器を組み立てる14人の男性の集団を対象として実施された。研究者たちは、労働者は個人の生産性に応じて賃金を支払われていたにもかかわらず、会社が基本賃率を引き下げることを恐れたために生産性が低下したことを見いだした。男性たちを詳細に観察したところ、公式集団の内部に非公式集団すなわち「徒党(クリーク)」が存在することが明らかになった。これらの徒党は、非公式な行動規範と、それを強制する仕組みとを発達させていた。徒党は集団成員を統制し、上司に対処する役割を果たしており、上司が質問をしてきたときには、徒党の成員はたとえ事実でなくとも同じ回答をした。これらの結果は、労働者が経営側による統制や誘因よりも、自分の仲間集団という社会的な力に対してより強く反応することを示している。

解釈と批判

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リチャード・ニスベット(英語版)(Richard Nisbett)はホーソン効果を「美化された逸話」と評し、「いったん逸話を手に入れてしまえば、データは捨ててしまってよい」と述べている[17]。他の研究者たちは、さまざまな解釈によってこの効果を説明しようと試みてきた。J・G・アデア(J. G. Adair)は、ホーソン効果に関する二次文献の大半に甚だしい事実誤認があること、また多くの研究がこの効果を見出せなかったことに警鐘を鳴らした[18]。彼は、この効果はオーン(英語版)(Orne, 1973)の実験的要求効果(英語版)の一変種とみなされるべきだと論じた。アデアにとって、ホーソン効果は参加者による状況の解釈に依存するものであった。その含意として、社会科学の実験においては操作チェック(英語版)が重要であるということになる。彼は、観察されているという意識がこの効果の源泉なのではなく、参加者による状況の解釈こそが決定的であるとの見解を示した。参加者による状況の解釈は、参加者の目標とどのように相互作用したのだろうか。

ホーソン効果について考えられる説明には、フィードバックの影響と、実験者に対する動機づけがある。実験がこうしたフィードバックを初めて与える場合、自らの遂行成績についてフィードバックを受け取ることが、彼らの技能を向上させることがある[19]。要求効果(英語版)に関する研究もまた、少なくとも他の動機と衝突しない限りにおいて、人々が実験者を喜ばせようと動機づけられうることを示唆している[20]。また、実験者の目的を疑うこともありうる[19]。したがって、ホーソン効果は、利用可能なフィードバックがある場合、あるいは動機づけに変化がある場合にのみ生じるのかもしれない。

パーソンズ(Parsons)はホーソン効果を「被験者の遂行がもたらす結果が被験者の行動にどのように影響するかを実験者が理解し損ねた場合に生じる交絡」[すなわち学習効果であり、永続的な技能向上と、当面の目標に合わせるためのフィードバックによる調整の双方を含む]と定義した。彼の中心的な論点は、労働者が完成品をシュートに落とし込む形式の研究において、参加者が自らの作業速度を示すカウンターを見ることができた、という点であった[19]。

メイヨーは、この効果は労働者が観察者の共感と関心に反応したことによるものだと主張した。彼はこの研究を、実験者効果が管理上の効果として現れることを示すもの、すなわち、労働者の感じ方が変わることによって経営側が労働者の行動を変えさせうるということを示すものとして論じた。彼は、ホーソン効果の多くは、労働者が監督されていると感じるのではなく、集団として自由であり自ら統制していると感じることに関わっていると示唆した。実験上の操作は、特別に編成された5人の作業集団における条件が現場の作業場の条件とは実際に異なるのだと労働者に感じさせる上で重要であった。この研究は雲母の劈開作業に従事する労働者を対象に繰り返され、同様の効果が得られた[15]。

クラーク(Clark)とシュグルー(Sugrue)は教育研究のレビューにおいて、統制されない新奇性効果(英語版)が平均して標準偏差(SD)の30%の上昇(すなわち50–63%の得点上昇)をもたらし、その上昇は8週間後にははるかに小さな効果へと減衰すると報告した。より詳しくは、4週間までは SD の50%、5週間から8週間では SD の30%、8週間を超えると SD の20%(これは分散の1%未満に当たる)である[21]:333。

ハリー・ブレイヴァマン(英語版)(Harry Braverman)は、ホーソンの諸検査が産業心理学に基づいており、関与した研究者たちは労働者の遂行成績が採用前の検査によって予測できるかどうかを調べていたのだと指摘した。ホーソン研究が示したのは、「労働者の遂行成績は彼らの能力とほとんど関係がなく、実際には検査得点としばしば逆の関係にあった ……」ということであった[22]。ブレイヴァマンは、これらの研究が実際に示したのは、職場が「ウェーバー的モデルに基づく官僚制的公式組織の体系でもなければ、メイヨーとその追随者たちの解釈にあるような非公式な集団関係の体系でもなく、むしろ権力の体系、階級対立の体系である」ということだと論じた。この発見は、経営側の利益のために労働者を操作しようと行動科学を応用することを望んでいた人々にとって打撃であった[22]。

経済学者のスティーヴン・レヴィット(Steven Levitt)とジョン・A・リスト(英語版)(John A. List)は、当初の照明実験(これらは真の実験ではなかったが、一部の著者は実験と呼んだ)の基礎データを長らく探し求めたものの成功せず、2011年になってミルウォーキーのウィスコンシン大学のマイクロフィルムの中からそれを発見した[23]。それを再分析した結果、彼らは長期にわたるホーソン効果を示すわずかな証拠を見出したが、当初示唆されていたほど劇的なものでは決してなかった[24]。この知見は、リレー実験を検討した S・R・G・ジョーンズ(S. R. G. Jones)による1992年の論文の分析を支持するものであった[25][26]。当初の研究にホーソン効果の証拠がなかったにもかかわらず、リストはこの効果が本物であると依然として確信していると述べている[27]。

グスタフ・ヴィックストローム(Gustav Wickström)とトム・ベンディクス(Tom Bendix)(2000)は、いわゆる「ホーソン効果」は実際には曖昧で議論の余地があると論じ、その代わりに、介入の有効性を評価するためには、研究者は結果に影響を与えた可能性のある具体的な心理的変数および社会的変数を導入すべきだと勧告している[28]。

照明実験が縦断的な学習効果によって説明できる可能性もある。パーソンズは照明実験の分析を拒んでおり、その理由として、これらが適切に公刊されておらず詳細に接することができないのに対し、レスリスバーガー(Roethlisberger)およびディクソン(Dickson)とは広範な私信のやり取りがあったことを挙げている[19]。

ホーソン効果の評価は今日でも続いている[29][30][31][32]。しかし、こうした批判にもかかわらず、この現象は研究とその結論を設計する際にしばしば考慮されている[33]。また、これを回避する方法を開発した者もいる。たとえば、フィールド研究を行う際に、離れた場所から、あるいはマジックミラーのような遮蔽物の背後から観察を行う場合や、非干渉的測定(英語版)を用いる場合がある[34]。

グリーンウッド、ボルトン、グリーンウッド(Greenwood, Bolton, & Greenwood, 1983)は実験の参加者の一部に面接調査を行い、参加者が著しく高い報酬を受け取っていたことを見出した[35]。ホーソン効果に関する彼の業績に関連するボルトンのアーカイブは、ウェストバージニア大学に所蔵されている。

臨床試験参加効果

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さまざまな医学研究者が、臨床試験における臨床試験参加効果(trial effect, clinical trial effect)の可能性について研究してきた[36][37][38]。一部の研究者は、単なる注目や観察を超えて、わずかに良質なケア、わずかに良好なコンプライアンス/アドヒアランス、選択バイアスといった他の要因が関与している可能性があると想定している。後者にはいくつかの機序が考えられる。(1) 医師は、アドヒアランスの見込みがより高く、将来追跡不能(英語版)となる可能性がより低いと思われる患者を組み入れる傾向があるかもしれない。(2) 試験の選択・除外基準は、少なくとも一部の併存疾患を除外することが多い。これは交絡を防ぐためにしばしば必要ではあるが、同時に、試験がより健康な患者の下位集団を対象としがちであることも意味する。

二次的観察者効果

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ホーソン実験によって広まった観察者効果はおそらく誤って同定されたものであるにもかかわらず(上記の議論を参照)、理論上の観察者効果が広く受け入れられ、またもっともらしく思われたことから、研究者たちはこの効果が第二の水準においても生じうると想定するに至った。こうして、調査データや各種指標といった二次データを扱う研究者が自らの科学的研究の結果に影響を及ぼしうる場合に、二次的観察者効果が存在すると提唱された。(一次的観察者効果のように)被験者に影響を及ぼすのではなく、研究者はおそらく自身固有の癖を持っており、それがデータの扱い方や、さらには二次資料からどのデータを入手するかにまで影響を与えるのである。一つには、研究者は統計分析において一見無害に見える手順を選ぶことがあるが、それが同じデータを用いていながら著しく異なる結果をもたらすことになる。たとえば、重み付けの方針、因子分析の手法、推定法の選択などである。さらに、研究者は既定の設定が異なるソフトウェアパッケージを用いることがあり、それが小さいながらも無視できない変動をもたらす。最後に、研究者が用いるデータは、同一であるように見えても同一ではないかもしれない。たとえば、OECDはさまざまな社会経済データを収集し配布しているが、これらのデータは時とともに変化するため、2000年のオーストラリアのGDPデータをダウンロードした研究者は、数年後に同じ2000年のオーストラリアのGDPデータをダウンロードした研究者とはわずかに異なる値を得ることになりうる。二次的観察者効果という着想は、ネイト・ブレズナウ(Nate Breznau)が、これまでのところ比較的知られていない論文において提示したものである[39]。

この現象にはほとんど注意が払われてこなかったが、その科学的含意は非常に大きい[40]。この効果の証拠は、特定の課題を多数の研究者ないし研究チームに割り当て、彼らが同じデータを用いて独立に解決を試みるという近年の研究に見出すことができる。これはクラウドソーシングによるデータ分析と呼ばれる過程であり、フットボール(すなわちサッカー)におけるレッドカードと選手の人種に関する、ラファエル・ジルバーツァーン(Rafael Silberzahn)、エリック・ウールマン(Eric Uhlmann)、ダン・マーティン(Dan Martin)、ブライアン・ノセック(Brian Nosek)ら(2015)による画期的な研究において用いられた[41][42]。

脚注

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  1. ↑ 「心理教科書 公認心理師 完全合格問題集 2022年版」 P67 翔泳社 ISBN 978-4798172736
  2. ↑ 英: control group
  3. ↑ 英: blinding
  4. ↑ “The Hawthorne Effect: a randomised, controlled trial”. BMC Med Res Methodol 7: 30. (2007). doi:10.1186/1471-2288-7-30. PMC 1936999. PMID 17608932.
  5. ↑ “Clinical estimation of fetal weight and the Hawthorne effect”. Eur. J. Obstet. Gynecol. Reprod. Biol. 141 (2): 111–114. (2008). doi:10.1016/j.ejogrb.2008.07.023. PMID 18771841.
  6. 1 2 Levitt, S. D.; List, J. A. (2011). “Was there really a Hawthorne effect at the Hawthorne plant? An analysis of the original illumination experiments”. American Economic Journal: Applied Economics 3: 224–238. doi:10.1257/app.3.1.224.
  7. ↑ Schonfeld, I. S.; Chang, C.-H. (2017). Occupational health psychology: Work, stress, and health. New York: Springer. ISBN 978-0-8261-9967-6
  8. ↑ Singletary, Reggie (2017年3月21日). “Henry Landsberger 1926-2017”. Department of Sociology. University of North Carolina at Chapel Hill. 2017年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年3月30日閲覧。
  9. 1 2 Landsberger, H. A. (1958). Hawthorne Revisited. Ithaca: Cornell University. OCLC 61637839
  10. ↑ Utts, Jessica M.; Heckard, Robert F. (2021). Mind on Statistics. Cengage Learning. p. 222. ISBN 978-1-337-79488-6
  11. ↑ Cox, Erika (2000). Psychology for AS Level. Oxford: Oxford University Press. p. 158. ISBN 0-19-832824-9
  12. ↑ Olson, R.; Verley, J.; Santos, L.; Salas, C. (2004). “What We Teach Students About the Hawthorne Studies: A Review of Content Within a Sample of Introductory I-O and OB Textbooks”. The Industrial-Organizational Psychologist 41: 23–39. オリジナルの2011-11-03時点におけるアーカイブ。.
  13. ↑ Elton Mayo, Hawthorne and the Western Electric Company, The Social Problems of an Industrial Civilisation, Routledge, 1949.
  14. ↑ Bowey, Dr. Angela M.. “Motivation at Work: a key issue in remuneration”. 2007年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月22日閲覧。
  15. 1 2 Mayo, Elton (1945) Social Problems of an Industrial Civilization. Boston: Division of Research, Graduate School of Business Administration, Harvard University, p. 72
  16. ↑ Henslin, James M. (2008). Sociology: a down to earth approach (9th ed.). Pearson Education. p. 140. ISBN 978-0-205-57023-2
  17. ↑ Kolata, G. (December 6, 1998). “Scientific Myths That Are Too Good to Die”. New York Times.
  18. ↑ Adair, J.G. (1984). “The Hawthorne Effect: A reconsideration of the methodological artifact”. Journal of Applied Psychology 69 (2): 334–345. doi:10.1037/0021-9010.69.2.334. オリジナルの2013-12-15時点におけるアーカイブ。 2013年12月12日閲覧。.
  19. 1 2 3 4 Parsons, H. M. (1974). “What happened at Hawthorne?: New evidence suggests the Hawthorne effect resulted from operant reinforcement contingencies”. Science 183 (4128): 922–932. doi:10.1126/science.183.4128.922. PMID 17756742.
  20. ↑ Steele-Johnson, D.; Beauregard, Russell S.; Hoover, Paul B.; Schmidt, Aaron M. (2000). “Goal orientation and task demand effects on motivation, affect, and performance”. The Journal of Applied Psychology 85 (5): 724–738. doi:10.1037/0021-9010.85.5.724. PMID 11055145.
  21. ↑ Clark, Richard E.; Sugrue, Brenda M. (1991). “30. Research on instructional media, 1978–1988”. In G.J.Anglin. Instructional technology: past, present, and future. Englewood, Colorado: Libraries Unlimited. pp. 327–343
  22. 1 2 Braverman, Harry (1974). Labor and Monopoly Capital. New York: Monthly Review Press. pp. 144–145. ISBN 978-0-85345-340-6
  23. ↑ BBC Radio 4 programme More Or Less, "The Hawthorne Effect", broadcast 12 October 2013, presented by Tim Harford with contributions by John List
  24. ↑ Levitt, Steven D.; List, John A. (2011). “Was There Really a Hawthorne Effect at the Hawthorne Plant? An Analysis of the Original Illumination Experiments”. American Economic Journal: Applied Economics 3 (1): 224–238. doi:10.1257/app.3.1.224.
  25. ↑ “Light work”. The Economist: 80. (June 6, 2009).
  26. ↑ Jones, Stephen R. G. (1992). “Was there a Hawthorne effect?”. American Journal of Sociology 98 (3): 451–468. doi:10.1086/230046. JSTOR 2781455.
  27. ↑ Podcast, More or Less 12 October 2013, from 6m 15 sec in
  28. ↑ Wickström, Gustav; Bendix, Tom (2000). “The "Hawthorne effect" – what did the original Hawthorne studies actually show?”. Scandinavian Journal of Work, Environment & Health (Scandinavian Journal of Work, Environment and Health) 26 (4): 363–367. doi:10.5271/sjweh.555.
  29. ↑ “Variability in the Hawthorne effect with regard to hand hygiene performance in high- and low-performing inpatient care units”. Infect Control Hosp Epidemiol 30 (3): 222–225. (2009). doi:10.1086/595692. PMID 19199530.
  30. ↑ Cocco G (2009). “Erectile dysfunction after therapy with metoprolol: the hawthorne effect”. Cardiology 112 (3): 174–177. doi:10.1159/000147951. PMID 18654082.
  31. ↑ Leonard KL (2008). “Is patient satisfaction sensitive to changes in the quality of care? An exploitation of the Hawthorne effect”. J Health Econ 27 (2): 444–459. doi:10.1016/j.jhealeco.2007.07.004. PMID 18192043.
  32. ↑ “What is Hawthorne Effect?”. MBA Learner (アメリカ英語). 2018年2月22日. 2018年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2018年2月25日閲覧.
  33. ↑ Salkind, Neil (2010). Encyclopedia of Research Design, Volume 2. Thousand Oaks, CA: Sage Publications, Inc.. p. 561. ISBN 978-1-4129-6127-1
  34. ↑ Kirby, Mark; Kidd, Warren; Koubel, Francine; Barter, John; Hope, Tanya; Kirton, Alison; Madry, Nick; Manning, Paul et al. (2000). Sociology in Perspective. Oxford: Heinemann. pp. G-359. ISBN 978-0-435-33160-3
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  36. ↑ “Does HAART efficacy translate to effectiveness? Evidence for a trial effect”, PLoS ONE 6 (7), (2011), Bibcode:2011PLoSO...621824M, doi:10.1371/journal.pone.0021824, PMC 3135599, PMID 21765918.
  37. ↑ “Are randomized clinical trials good for us (in the short term)? Evidence for a "trial effect"”, J Clin Epidemiol 54 (3): 217–224, (2001), doi:10.1016/s0895-4356(00)00305-x, PMID 11223318.
  38. ↑ “The Hawthorne Effect: a randomised, controlled trial”, BMC Medical Research Methodology 7: 30, (2007), doi:10.1186/1471-2288-7-30, PMC 1936999, PMID 17608932.
  39. ↑ Breznau, Nate (2016-05-03). “Secondary observer effects: idiosyncratic errors in small-N secondary data analysis”. International Journal of Social Research Methodology 19 (3): 301–318. doi:10.1080/13645579.2014.1001221. ISSN 1364-5579.
  40. ↑ Shi, Yuan; Sorenson, Olav; Waguespack, David (2017-01-30). “Temporal Issues in Replication: The Stability of Centrality-Based Advantage” (英語). Sociological Science 4: 107–122. doi:10.15195/v4.a5. ISSN 2330-6696.
  41. ↑ “Many analysts, one dataset: Making transparent how variations in analytical choices affect”. OSF.io (2015年). 2016年12月7日閲覧。
  42. ↑ “Crowdsourcing Data to Improve Macro-Comparative Research”. Policy and Politics Journal (アメリカ英語). 2015年3月26日. 2016年12月7日閲覧.

参考文献

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  • 大橋昭一・竹林浩志「ホーソン効果の実体をめぐる諸論調」関西大学商学論51巻5号/2006.Dec.

関連項目

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外部リンク

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