バグナード

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バグナード(新王国暦400年代-[1] )は、水野良小説ロードス島戦記』『新ロードス島戦記』などに登場する魔術師で、架空の人物。マーモ帝国の宮廷魔術師であり「黒の導師」との異名で呼ばれた。

グループSNEのメンバーからは「バグやん」の愛称で呼ばれる。

経歴[編集]

アラニア王国の賢者の学院にて将来を嘱望された天才魔術師。既に老境に達していた学院長ラルカスの直弟子となる栄誉に浴した若手の魔術師であったが、禁忌とされる暗黒魔法に手を染めたため師であるラルカスによって「ギアス(強制)」の魔法をかけられ、魔術の行使を封じられた上で学院を追放される。

しかし強靭な精神力で魔法がもたらす苦痛に耐え、追放以後も魔術を捨てることなく力を蓄えた。この間、暗黒の島マーモに渡り暗黒皇帝ベルドに仕え、マーモ帝国の宮廷魔術師となる。マーモにおいては黒翼の邪竜ナースを呪いの束縛から解放し、マーモの同盟者とするなどの功績を立てている。

ラルカス師亡き後の新王国暦509年にアランに戻り、賢者の学院の導師・高位魔術師を次々と殺害すると共に、学院より数々の書籍や魔法の品物を強奪、更に建物に放火して「賢者の学院」そのものを崩壊させて復讐を果たす。

英雄戦争においてベルドが斃れると、マーモを治める評議会の一員となり帝国の運営に参加しながらも独自の行動を取り始める。黒衣の将軍アシュラムがロードス全土をマーモの支配下に置くべく行った「太守の秘宝」と呼ばれる一連の魔法の品物の探索を自身の秘密の目的のために利用し、さらにアシュラムの探索失敗を口実に彼を評議会の構成員の座から失脚させた。戦乱が一時落ち着いている間も自らの目的の為に暗躍を続け、ヴァリスやフレイムに渡った太守の秘宝「魂の水晶球」「生命の杖」の二つの秘宝を入手したのを皮切りにマーファの聖女ニースを付け狙うようになる。この時期には既に老境に入り精神力も衰えを自覚していたが、時間稼ぎの為にアシュラムの復帰の支援を行いカーラと同盟関係のようなものを築いた。邪神戦争においてニースを生贄に邪神カーディスを召喚して不死の王(ノーライフキング)となる契約を交わした。契約後に玉座の間でスパーク達と対峙し、ギャラックに死の雲の魔法をかけて死に至らしめるがその隙を突かれてスパークに討たれた。しかしこれは不死の王になる為の最後の儀式である死ぬという手順に(本人によると)連合国からの追跡をかわす為に死んだという事実を周囲に示す為の謀であったようだ。

ラルカスがバグナードにかけた「ギアス」の魔法は強力なもので、バグナードほどの大魔術師や高位のファラリス神官でさえ破ることは出来なかった。しかし、ラルカスがかけた「ギアス」は「彼が生きている間、魔法を使おうとしたときに、耐え難い激痛を体に走らせる」というものであったため、アンデッドという死者になった彼はもはや魔法詠唱時に激痛に襲われることが無くなったのである。

不死の王(アンデッド)として永遠の生を手に入れた後はマーモ島のどこかにある館に移り住み魔法の研究に没頭する生活を送っている。世俗には無関心ではあるがマーモ公国と新生マーモ帝国の抗争の際に弟子のヴェイルの求めに「自分を楽しませる」という条件を付けて魔法の品を貸与するかたちで関与し、新生マーモ帝国の敗北をもって世俗への干渉は終わった。私生活では週に一度の血液の摂取の際に僅かに残った味覚の慰めに普通の料理を共に摂り、また芸術鑑賞の一環として踊り子を招いてその舞いを鑑賞したりもした。隠棲後の人間関係としてはヴェイルの妹を吸血鬼化させたうえで妻とし、同じくヴェイルを吸血鬼化させて給仕として仕えさせている。ヴェイルの妹に関しては自らが生贄であると気付くと他の生贄の乙女達を励まし、むしろ進んで自分を滅ぼそうと行動した気丈さと気の強さを気に入って、ヴェイルに関してもその才を惜しんでの吸血鬼化であったようだ。ヴェイルの給仕としての手腕(生贄の乙女の血を一滴も零さずグラスに移す等)には概ね満足しているようである。魔法に関する興味が根底にあるからかヴェイルが終末の世界に飛ばされたスパークを救出する為に嘆願すると彼を通じてスレインに強制帰還の魔法を伝え、ヴェイルに進行状況を質問し異世界に効力が及ばないのか術者が未熟なだけなのかと思案している。これは結果としてスパークとニースの救出に役立ち後の歴史に影響を及ぼす事となった。

人物像[編集]

魔術の導師としての能力の優秀さは敵対者や弟子によって折り紙つきである。もっとも彼の一門がロードス最高を誇った背景には、素質がないと判断した者を容赦なく破門し、優秀な弟子だけを選んで育成したという理由も存在している。もっとも、門下には人間的には凡俗である者、覚悟の座らぬ者なども散見される。

また本物の芸術を見抜く鑑賞眼や食事の作法へのこだわりも一流といえる。

基本的に俗人離れした利己主義者であり、ロードス島の征服、権力や富と言ったものには関心がない。興味があるのは魔術の知識を極めることのみであり、支配者としての地位も、自らの目的のために利用していたに過ぎない。しかし、ベルドにだけは本心から忠誠を誓っていたようである。

その他[編集]

OVA版ロードス島戦記にも主要な登場人物として登場した。当時は原作の完結前であり、ノーライフキングとはなっていなかったものの、作画・演出によってすでに不死者となっているかのような印象を与えた。 原作完結前なのでバグナードの結末が違う。

同時に「赤い目、髭、独特の髪型」というバグナードのイメージが確立され、これ以降イラストに描かれるバグナードはOVAロードス準拠の赤い目の怪人の姿が圧倒的に多くなることとなった。

この姿は後日『コンプRPG』においてロードス島戦記RPGの新ルールを紹介するために書かれたパロディ作品「パーソの大冒険」(独立した作品ではなく、紹介コーナーの一部といった風であった)に登場するパロディキャラ「バグバグ」にも受け継がれた(他の主要キャラのパロディキャラと比べると崩れが少ない)。

担当声優[編集]

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  1. ^ 現状で死亡しているとすべきか否か不明なため、存命の扱いとした。