ノート:孫皓

一部差し戻しについて

前代の孫休の治世は、そこそこ繁栄していましたし、建国以来、国境線が後退したことも殆どないですし、孫皓が即位した当時、絶望しなくてはいけない状況が客観的にあったようには思えません。対する晋自体も、政権交代してからまだ新しい為内政的な不安も抱えていましたし、鮮卑の問題もありましたし、滅亡必須だと思っていた人は、そんなにいないのではないですか。呉書とかにも、そうした空気が漂っていたことを仄めかす記述はないようですし。

むしろ、孫皓が発狂した原因は、皇帝廃位とクーデターを繰り返していた呉の政治史に彼がうんざりしたり警戒したりしたろうことや不遇な前半生によって起きたかもしれない人格的な歪みにありそうではないですか。勿論、可能性ですけど。