ノート:天寿国繡帳

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天寿国の用例[編集]

三井記念美術館にある華厳経第46については、偽作であるという見解があります。三井文庫別館蔵品目録 敦煌写経ー北三井家ー 平成16年1月、p67 参照。当の三井から出た本でそうなっているのですが、東京国立博物館でこの天寿国繍張を展覧したときのパンフは真作説でした。 定説になっていないようなので、この経典を根拠とした記述は削除したほうがよいと思います。当方は、三井文庫で実際にこの敦煌経?をみたことがありますが、紙質が他のものとかなり違っていました。 --ReijiYamashina 2009年10月25日 (日) 23:26 (UTC)[返信]

いただいたコメントだけでは判断いたしかねますので、もう少し詳しく教えていただけますでしょうか。偽作であるというのは、経巻そのものが偽作なのか、奥書のみが偽作なのか。後者であれば、「紙質」とは関係ない話になります。「三井文庫で実際にみた」というのは、展示に出ているのを見たのか、収蔵庫にしまわれているのを特別に許可を得て見たということでしょうか。一般論としていえば、古美術品に真贋、年代、作者等の議論はつきものであり、特定の作品(殊に、従来多くの先学によって真作と認められてきた作品)について「偽物」と断定するにはよほど明確な根拠が必要であると思います。当該経巻が間違いなく偽物なのであれば、それはきわめて重大なことですが、偽物と言い切ってしまってよいのでしょうか。偽物であるということが周知の事実として定着するまでは脚注に「こういう説もある」と言及する程度が無難ではないかと思いますが・・。--Urania 2009年11月4日 (水) 14:43 (UTC)[返信]
三井文庫のカタログ[三井文庫別館蔵品図録 敦煌写経 平成16年1月 発行、発行者:三井文庫]の記述は経巻そのものが偽作だという記述でした。京都国立博物館(数年前)の赤尾英慶さんの執筆です。三井文庫で原物を鑑賞したのは、そこで開催された敦煌写経特別展の場でガラスケースの中の展示品としてです。真偽については、三井文庫のカタログでは「偽作」、東博の研究者は真作という見解です。この経巻自体、最近公開されたものですから、「従来多くの先学によって真作と認められてきた」という言辞は適用できません。--ReijiYamashina 2009年11月13日 (金) 01:43 (UTC)[返信]
問題の経巻については、現時点では、脚注で指摘する程度でよいのではないかと思います。当該経巻がたしかに偽物であれば、「天寿国繍帳」に関する従来の定説をくつがえし、上代日本美術史を塗り替える大問題になっているはずですが、三井文庫の図録が出て5年経った現時点でも、「天寿国」=「西方極楽浄土」とする従来の定説が否定された、という話はないようです。将来的に、従来の定説がくつがえされれば話は別ですが、ウィキペディアの基本方針に従えば、現時点で一般的な説を主として記述するのが穏当ではないかと思います。当該経巻の真偽について、脚注で指摘する程度にとどめるか、大幅改稿するかは、おまかせします。私としては、自分自身が見てさえもいない文献を根拠に改稿することは差し控えます。蛇足かもしれませんが、当該経巻の奥書に「天寿国」という用語のあることを指摘したのは常盤大定(1945年没)であり、最近発見されたものではありません。三井文庫別館(現・三井記念美術館)が一般公開されたのは比較的最近のことですが。--Urania 2009年11月18日 (水) 13:48 (UTC)[返信]
昭和40年発行 古美術 11号は天寿国繍帳の特集です。そこで、飯田瑞穂(中央大学)「天寿国繍帳銘をめぐって」で「天寿国」とは何を示すかという(い)から(へ)まで6種の説をあげ、飯田氏自身は「この問題は決めてを欠くことであって、結論は後人を待たなければならないであろう。私は漠然たる彼岸の理想境を天寿国と名づけたものであろうと説く(ほ)の説に賛意を表したい。」と書かれています。なお、(い)の阿弥陀浄土説の項目で三井の題記のことを触れています。昭和40年の時点では定説はなかったことが確認できます。この題記だけに依拠する書き方も危険でしょう。三井の敦煌写経の公開の歴史をみると、どうも第36回史学会大会のとき、この題記が図版になった冊子が出されたようです。そのとき常盤博士が論を展開されたようですが、そのあと昭和13年の公開のときも、題記の文字は「无(無の略体)寿國」と読むべきではないかという異論もでたようです。 昭和40年以降、別に新証拠もでていないようですので、定説化したようにみえるのは、マスコミの宣伝のせいだと思います--ReijiYamashina 2009年11月21日 (土) 01:56 (UTC)[返信]