ノート:大黒流

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赤手拭について

山笠の実働部隊の精鋭として活躍する「赤手拭」はその名のとおり赤色の手拭いです。 現在の行政機構上の自治組織ではないが、今でも流は役員の統制のもとに団結連帯し、階級の差異による上下関係は、厳しいものがありその運営も含め文化財とされている。

経験・技量ともに優れた人間が赤手拭に任じられます。この役職に選ばれるのは一人前として認められた証であり、とても名誉なこととされています。

赤手拭は実働部隊としての仕事のみならず取締の補佐に若手の指導と多岐に渡る職務が与えられます。

町に生まれては、即ち「子供組」の一員となる。長じて中学生の頃(昔の元服の頃)「わかて(若者、若手は同義)組」に入り、町内の諸事雑役を受け持つこととなる。この「わかて」の中より数名の「赤手拭」が育つこととなる。町によっては早く20歳くらいのところもあり、又30歳過ぎて上の痞えが取れてやっと昇進するところもあるので、どの程度の年齢で「赤手拭」となるかは定められたものではなく必ずなれるといったものでもない。

また当番町が近い場合など町内事情に左右されることが多い。因みに「赤手拭」はたとえ10代であっても中年組である。

「赤手拭」なる役名は、山笠の役員であるが、町内の冠婚葬祭その他諸行事の実務に関わる。これらの時には「わかて」を指導し、諸行事を無事完了させる能力が備わっていなければならない。 「取締」が退役した場合、次の「取締」は「赤手拭」の中より昇格する。「赤手拭」も古参となれば10年選手は当たり前、20年に及ぶ「赤手拭」がいることもある。 赤手拭は昔の人にとって婿の条件の1つ。「赤手拭やったら、家の娘を嫁にやってよかばい」と言わしめるほど、人格と信用を表すものだったそうです。


発音


 「赤手拭」は「あかてぬぐい」である。「あかてのごい」と発音するのは訛である。手拭を「てのごい」とするのも同様である。これは、江戸の町人が手拭を「てのごい」としていたことに由来するのかもしれないし、そうではないかもしれない。研究された方は是非、その根拠来歴を開陳していただきたい。 「てのごい」は「て・の・ご・い」とはっきり発音するのではなく、「の」の部分が聞き取り辛いくらいに詰めて発音する。以前ははっきりと「あかてぬぐい」とされていたが、近年、「あかてのごい」とするもののほうが多くなっており、本文に訂正されたとおり、こちらのほうが当然のことのように通用している