ノート:単位の換算

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紛らわしさは本質的なものか?[編集]

 全体として色々な換算方法について記載するという趣旨と読めますが、あまりに詳細過ぎると問題解法事典というべきものになりそうで、百科事典の記載としては細かすぎるようにも思えるのですが、いかがでしょうか?  また「色々な換算方法」にどんなものがありどう分類されるのかが、まだわかりにくくなっています。

 また「紛らわしい」というのは主観的表現に見えます。「ミスを起こしやすい」「ヒューマンエラーが生じやすい」というなら客観的になりうるかもしれません。「ミスの起こしやすさ」は統計的調査が可能だからです。その点では「換算ミスによる事故」の事例が引用されているのは意味があります。ただ、「換算ミスによる事故」が生じたことは事実としても、その原因には、換算問題自体の本質的紛らわしさ、(事故当事者が使った)換算方法の紛らわしさ、事故当事者の能力不足、等々が考えられ、「換算問題自体の本質的紛らわしさ」の証拠にはなっていません。

 また「紛らわしさ」の例として述べられている例は、いずれも「換算方法の紛らわしさ」に見えます。以下、説明します。

--下記のの3例は、実は全く同じことを言っている。

 1項は、2項や3項とは別のことを言っている。2項と3項は別の表記法なので、混用すれば紛らわしくなるだろうが、ひとつの表記法のみを使う限りはさほど紛らわしくはないのではないか? もっとも3項そのものはひとつの数値を複数記号で表しているだけ、1項や2項より紛らわしいとは言える。だからこそSIでは3項の表記は推奨していない。

--接頭語付きの単位に指数が付されているときには、 接頭語のかかり方がかなり紛らわしいので注意が必要である。

 「数学での文字式では通常、1文字の記号がひとつの変数を表しているが、単位の場合は2文字以上でひとつの単位を表すことも多く、勘違いしやすい」という趣旨のようだが、単位を扱う人間がそんな誤解をするであろうか? もちろん複数の単位の積では、文字列のどこで切るべきか迷うという場合もあり得るが、そんな場合は、特に現場においては、例えば誤解のない表記法が使われているのが普通ではないだろうか?  ISO31-0の翻訳であるJIS-Z8202の「参考1 3.2.2 単位記号の合成」には、単位の積は「N・m」「N.m」「N m」のいずれかで示すと記されていて、さらに「最後の形の場合、間隔を置かずに示してもよいが、単位記号の一つが接頭語の記号と同一の場合は特に注意しなければならない」としてあいまいさを避ける努力を促している。


 さて現在の版では、小中学生が学習しようとするときの「紛らわしさ」、一般人が専門外の分野の単位換算をしようとするときの「紛らわしさ」、といったものに焦点をあてているのかも知れませんが、だとすると、その点をもう少し明確に打ち出すのがわかりやすいでしょう。また、その場合には、「紛らわしくない換算方法」を述べたうえで、どういう場合に紛らわしくなるかを例示するのが教育的であるように思います。

 また最初に「物理量」「物理量の種類」の区別を定義している点は論旨が明確でよいのですが、「物理量のことを「物理量の値」ともいう」として「物理量」と「物理量の値(数値)」を同一視しているのは極めてまずいです。実際、2-2式と2-3式の間に記載された4つの式において、Xは物理量ですが、A,kA,L[U1],L[U2]は物理量の数値です。もっとも「物理量の値」は単位に依存しない特定の物理量の大きさを表し、単位に依存する数値を「物理量の数値」として区別するならそれも一貫性がありますが、そのことは誤解されぬよう明確にしておくべきでしょう。この場合には「物理量」という言葉は特定の大きさの物理量を指すためには使わず、物理量自体を指す言葉としてのみ使うことになるのでしょう。

--Morivert会話2012年5月23日 (水) 12:02 (UTC)[返信]