ノート:アピトン
記事の主題の方向性について
[編集]@はすかっぽさん 折角記事を作成して頂いて申し訳ないのですが、はすかっぽさんが示された出典のうちウェブページアピトン市場では「南洋材(アジアの南方地域、すなわち、インド、インドシナ半島、インドネシア、フィリピンにかけて産出する木材)の一種 フタバガキ科のDipterocarpusに属する」という書き方がされており、特定の1種を指しているとは推定されますが、残念な事に具体的な種小名が指定されていません。となりますと、『新版 林業百科事典』の方に Dipterocarpus grandiflorus と指定されていたのでしょうか。実は私はこの記事を拡充しようとする際に主題に置くべきものとして3通りの方向性を思いつき、果たしてどれを取れば良いのか悩んでおります。その3つの方向性とは、
- フタバガキ属(Dipterocarpus)全般の植物学的特徴についても詳しく触れ、同属の種の一覧等の分類情報も掲載する。
- オオミフタバガキ(Dipterocarpus grandiflorus)1種に焦点を置いて植物学的特徴等の加筆を行う。
- 上記の2つについては植物学的側面に特化した別のページを作成し、このページは木材の性質や用途についてに主眼を置く。
以上の様になります。何故この様な悩み方をしているのかと申しますと、私が出典として示した『熱帯植物要覧』第4版においてはフィリピン名由来の「アピトン」やマレー語・インドネシア語名 keruing 由来の「クルイン」はフタバガキ属全般を指す名称とされているのです。
しかしはすかっぽさんが他言語版へのリンク先として選択されたウィキデータ項目はフタバガキ属のd:Q232722ではなく Dipterocarpus grandiflorus のd:Q1634902です。もし『新版 林業百科事典』の「アピトン」の学名として Dipterocarpus grandiflorus のみが指定されている場合、私は「アピトン」の呼称が指すものが曖昧である事を理由とし、記事名に関する2種類の文書に記されている目安(生物プロジェクトでの目安、項目名の付け方の目安の「認知度が高い」や「曖昧でない」)を考慮し、『植物レファレンス事典』(日外アソシエーツ、2004年) から辿る事のできる『図説熱帯植物集成』(E. J. H. コーナー、渡辺清彦 共著、廣川書店、1969年) 171頁に見られる「オオミフタバガキ」への改名を提案する事を検討致します(フィリピンの言語という事でタガログ語版のApitongの項目も確認したのですが、現行版では一応 D. grandiflorus についての記事とはなっています。しかし私は〈日本語文化圏で「アピトン」がフタバガキ属全般を指すとする資料が一つでも存在する以上は、語源となった言語のWikipediaでの扱いがどの様なものであろうと日本語世界における「アピトン」の意味の曖昧さはそれとは独立して存在する為、他言語版での呼称の扱いは日本語版での記事名を決める上で無関係〉という考え方を今回は取ります)。
一方、『新版 林業百科事典』にも特に種小名の指定がない場合、1.の方針を取る事になるならばやはり曖昧さを排除する為に「フタバガキ属」(こちらも複数用例を確認済みでございます) への改名提案を行う事になるかもしれません。
ただ、『熱帯植物要覧』ではフタバガキ科は個別の種とは別に属単位でも木材としての性質や用途に特化した項が設けられているという特殊性があります。今回議題としているものに関しては、「クルイン, アピトン Dipterocarpus 属」と「オオミフタバガキ D. grandiflorus Blanco(D. motleyana Hook. f.. D. griffithii Miq.)」は別々に項目として存在します。こうした事情も考慮し、このアピトンのページにはフタバガキ属に共通する木材としての性質や用途に特化した情報を記し、植物学的な特徴や分類情報に関してはフタバガキ属やオオミフタバガキといったページを別々に設け、そちらに記述を行うという選択肢もございます。--Eryk Kij(会話) 2021年9月17日 (金) 09:16 (UTC)
- ご指摘いただきましてありがとうございます。アピトンに関しては、トラックの荷台の構造を調べている際に気になった木材でして、特段深い知識はございません。『新版 林業百科事典』についても返本してしまい、今となっては再確認する手立てがない状況です。短い記事ですし、誰も編集していない状況ですからエリック・キィさんが再構成していただけないでしょうか。どのような形になっても異論は申しません--はすかっぽ(会話) 2021年9月17日 (金) 14:03 (UTC)。--はすかっぽ(会話) 2021年9月17日 (金) 14:04 (UTC)
- 平井信二『木の事典』(かなえ書房 1979〜1983)によれば 、「アピトン」も「クルイン」も、フタバガキ属のうち一部の種を除いたものの木材の総称、という解釈が適切と思います。平井信二氏は、今ここで話題にしている『新版 林業百科事典』の著者でもありますから、『新版 林業百科事典』の記述も同様の内容であろうと思われます。とりあえずは、木材関係の書籍(たとえばこういう本)をいくつかチェックし、「アピトン」が何の木材を指す言葉として使われているかを調査した方がよいでしょう。最終的には、3.の「上記の2つについては植物学的側面に特化した別のページを作成し、このページは木材の性質や用途についてに主眼を置く。」が適切と思います。リグナムバイタと同様の方向でよいと思います。リグナムバイタの冒頭文で、「リグナムバイタ」を「アピトン」に、および「ユソウボク」を「フタバガキ」に置き換えれば、そのまま本記事の冒頭文に使えるでしょう(笑)--Loasa(会話) 2021年9月17日 (金) 14:35 (UTC)
- @はすかっぽさん、Loasaさん お二方ともありがとうございます。それではフタバガキ属の木材としての側面に焦点を当てる方向で参りたいと存じます。リグナムバイタ#参考文献の目録のうち以下のものに関しては記録あるいは調査した記憶がございます。
- 『世界木材図鑑』(エイダン・ウォーカー、2006年): 全掲載種のリストを作成して手元に控えてあるものの掲載無し。
- 『木材工業』における平井信二氏の寄稿(1991-2009年): こちらのリストには無し。
- 『原色 木材加工面がわかる樹種事典』(河村寿昌・西川栄明 共著、小泉章夫 監修、2014年) - 掲載なし。2019年の増補改訂版(手元にもあり)にも見られず。
- @はすかっぽさん、Loasaさん お二方ともありがとうございます。それではフタバガキ属の木材としての側面に焦点を当てる方向で参りたいと存じます。リグナムバイタ#参考文献の目録のうち以下のものに関しては記録あるいは調査した記憶がございます。
- また『増補改訂 原色 木材大事典185種』(村山元春 監修、村山忠親 著、誠文堂新光社、2013年、ISBN 978-4-416-71379-2) を借りていた際に種レベルで指定があるものは個人的なリストにまとめてあるのですが属までしか指定されていないものに関しては記録を取っておらず、少なくとも仮に掲載されていたとしても決して1種には限定されていなかったという事までは確かです。改訂版はGoogle Booksで部分的に閲覧できますが、やはり1種類には限定されていない模様です。先刻オランダ語版Wikipediaに主題が木材としての側面に限定されたnl:Keruingを見つけた事もあり、取り敢えずウィキデータはそちらの方へ付け替えておきました。--Eryk Kij(会話) 2021年9月17日 (金) 15:22 (UTC)