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デッカ航法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Decca Navigator Mk 12(1962年頃)のディスプレイパネル。

デッカ航法(デッカこうほう、英: Decca Navigator System)は地上系の電波航法システムの一つ。1944年にイギリスのデッカ・レコード社が開発したもので[1]、アンテナ、送受信機、電源で構成される装置を3地点に設置して、それぞれから電波を発信することで、洋上の艦艇が自艇の現在位置を把握できるシステム[1]。

主局と複数の従局で構成される、一組のデッカ航法の送信局群をデッカチェーンという[2]。

主に船舶で利用されており[3]、使用周波数は70 - 130kHz[3]。ロランと同じく地上系の電波航法システムである。ロランがパルス波の到達時間差(および位相差)を用いるのに対し、デッカは連続波の位相差を用いて測位する[3]。

日本における歴史

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日本では昭和40年代に海上保安庁によるデッカチェーンの運用が開始された[4]。1967年(昭和42年)7月に北海道、1969(昭和44)年5月に九州のデッカチェーンが運用開始となっている[2]。その後東北、関東、四国が整備され、最後に1985年(昭和60年)5月に北陸が運用開始となり、日本本土周辺海域をカバーした。北海道、九州、東北、関東は主局と3従局の4局構成、四国と北陸は主局と2従局の3局構成であった[5][6]。

しかしGPSの普及などにより、日本では2001年4月1日に民間の運用が停止された[3]。なお、東北以降に整備された4つのチェーンは、漁業利用が想定したほど伸びず、1993年6月に先行して廃止されていた[5]。海上自衛隊掃海業務支援隊航法支援科においても、50年間掃海作業用の航法支援に運用してきたが、2020年10月1日に終了することとなった[1]。

福島県の大鷹鳥谷山にあった川内デッカ局(東北デッカチェーンの従局)と、福岡県・佐賀県の羽金山にあった前原デッカ局(九州デッカチェーンの主局)は、廃止後に日本標準時のデータを送信する標準電波の送信施設(おおたかどや山標準電波送信所、はがね山標準電波送信所)として利用された。これは、標高の高い開けた土地があり、道路や電線・電話回線が整備されていて、さらにデッカ運用の際に得られた電波伝搬特性のデータが活用できるというメリットがあったためである[7]。

脚注

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  1. 1 2 3 “デッカ運用終了 50年の歴史に幕|海自掃海業務支援隊”. 防衛日報社. 2020年9月15日.
  2. 1 2 加島 2020, p. 21.
  3. 1 2 3 4 測位技術に関する技術変遷とニーズの変遷の相関(案)総合科学技術会議 宇宙開発利用専門調査会 測位分野検討会
  4. ↑ 平成10年版海上保安白書 海上保安庁
  5. 1 2 加島 2020, pp. 35–36.
  6. ↑ 山越 1987, pp. 30–31.
  7. ↑ 加島 2020, p. 37.

参考文献

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関連項目

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