ケーブルレーシング

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テスラコイルからの配線ハーネスを細いコードで結束した様子

ケーブルレーシングは、伝統的に電気通信 、海軍、および航空宇宙用途で使用されている、 ワイヤハーネスとケーブルルームを結ぶための方法。電線保守専門技術者の世代に教えられたこの古いケーブル管理技術[1]は、いくつかの現代のアプリケーションでまだ使用されている、ケーブルの長さに沿って障害物を作成せず結束する方法で、プラスチックまたは面ファスナーケーブルタイで結束することに因るケーブルの取り扱いの問題を回避する。

ケーブルレーシングは、伝統的には、ワックスをかけたリネンで作られた細いコードを使用して、ロックステッチ(lockstitch)を繰り返すことでケーブルを結合する。ナイロンポリエステルテフロングラスファイバーNomexなどの最新素材で作られたフラットレーシングテープといった、ノットの保持を改善するためにさまざまなコーティングが施されている[2]

広範なケーブルレースを施したPABX

様式[編集]

自由端を固定するため、ホイップノット(whipping knot)または他の結び目で始まり、終わる。ハーネス全体の直径に対してラップを配置して、配線をきちんとしたきれいな束に保つようにしてから、両端をきれいにトリミングする。継続的な、またはランニングレースに加えて、さまざまな状況で使用されるさまざまなレースパターンがある。場合によっては、 スポットタイと呼ばれる独立型の結び目も使用される[3]。電気通信用途で構造体を支えるための、大型ケーブルとケーブル束をロープで固定(lashing)するために、「シカゴステッチ」と「 カンザスシティステッチ」という2つのケーブルレーシングスタイルがある [4]

組織では、ケーブルレーシングが準拠する必要のある社内基準を持っている。例えばNASAは、NASA-STD-8739.4の第9章で、そのケーブルレーシングテクニックを指定している [5]

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脚注[編集]

  1. ^ “Cable Sewing Knots”, Popular Mechanics 7 (5): 550, (May 1905), ISSN 0032-4558, https://books.google.com/books?id=oN8DAAAAMBAJ&pg=PA550, "Every lineman should know how to sew these knots." 
  2. ^ Gudebrod, Inc.. “Braid Lacing Tape”. 2007年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月8日閲覧。
  3. ^ Matisoff, Bernard S. (1987). Wiring and Cable Designer's Handbook. Summit, PA: TAB Books. pp. 93–106. ISBN 0-8306-2720-0 
  4. ^ Qwest Corporation. “Qwest Corporation Technical Publication - Telecommunications Equipment Installation Guidelines”. pp. 5–19 — 5-24. 2008年7月8日閲覧。
  5. ^ See "External Links" section for these documents.
  6. ^ Bureau of Naval Weapons (1962年). “Workmanship and Design Practices for Electronic Equipment”. pp. 7–9–7–14. 2009年6月26日閲覧。
  7. ^ Cable and Harness - General Requirements”. NASA (2002年4月5日). 2019年8月5日閲覧。

外部リンク[編集]