エンドラーズ・ライブベアラ

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エンドラーズ・ライブベアラ
雄雌
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 硬骨魚綱 Osteichthyes
: カダヤシ目 Cyprinodontiformes
: カダヤシ科 Poeciliidae
: グッピー属 Poecilia
: エンドラーズ・ライブベアラP. wingei
学名
Poecilia wingei
Poeser, Kempkes, & Isbrücker, 2005
英名
Endler's livebearer
Endler's

エンドラーズ・ライブベアラ(Endler's Livebearer, 学名 Poecilia wingei)は、体長3cm - 6cm程のベネズエラスクレ州パリア半島に生息する卵胎生淡水熱帯魚2005年にスクレ州カンポマの個体群が記載された[1]

概要[編集]

雄の色鮮やかな体色が特徴的な、グッピーによく似た熱帯魚である。1975年John A. Endlerクマナ市ので採集したことにより広く認知された。「エンドラーズ・ライブベアラ」の通称は彼に由来している。 本種として流通するものはグッピーとの人為的交雑種である可能性がある。また、現在流通している魚の主要な採集地であるクマナ市ラグナ・デ・パトスの個体群は1970年代以降にグッピーとの自然交雑が起きた可能性が示唆されている[2]。 多様な体色パターンを持ち、それらを固定したものは特別なニックネームで呼称、流通される[注釈 1]。本種を交雑に用いた観賞用グッピーの作出も見られる。

生態[編集]

生態は多くの点でグッピーに近似している。卵胎生魚であり、雌雄の性的二型がある。はグッピーと比べて体格が小さく細身で色鮮やかな体色を持つ。は大きく灰色で腹部がふっくらしており、グッピーと体型がやや異なる。雑食性で様々な物を食べる。物の動きや照明の変化などに驚くと一斉にすばやく動く。稚魚の時点では雄雌とも灰色である事から区別がつきにくい。

飼育[編集]

生育環境は比較的幅広く、飼育・繁殖は容易である。

注釈[編集]

  1. ^ 日本における一例として、お年玉、ブラックバー、ラグナ・デ・パトス・オレンジ、ブラックピーコック、ホワイトピーコック、イエロートップ、スネークスキン、フレームテール、ブルートップソード等

出典[編集]

  1. ^ Fred. N. Poeser, Michel Kempkes, Isaäc J.H.Isbrücker (2005). “Description of Poecilia (Acanthophacelus) wingei n. sp. from the Par{\'i}a Peninsula, Venezuela, including notes on Acanthophacelus Eigenmann, 1907 and other subgenera of Poecilia Bloch and Schneider, 1801 (Teleostei, Cyprinodontiformes, Poeciliidae)”. Contributions to Zoology 74: 97-115. doi:10.1163/18759866-0740102007. https://doi.org/10.1163/18759866-0740102007. 
  2. ^ Description of Poecilia (Acanthophacelus) wingei n. sp. from the Paria Peninsula, Venezuela, including notes on Acanthophacelus Eigenmann, 1907 and other subgenera of Poecilia Bloch and Schneider, 1801 (Teleostei, Cyprinodontiformes, Poeciliidae)”. Fred.N.Poeser,Michael Kempkes,Isaäc J.H.Isbrücker. 2020年4月17日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]