エクスポージャー (経済)

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エクスポージャー英語: Exposure[1])とは経済金融リスクに関する概念で、以下のいずれかを指す。

  1. ある者が持つ金融資産(ポートフォリオ)の中で、市場の価格変動のリスクにさらされている資産の度合い(割合)[1][2]
  2. (上記1. を一部一般化して)ある特定のリスクファクターの(予期せざる)変動によって企業がどの程度影響を受けるかという尺度[3]
  3. (全般的な)リスクにさらされている金額、残高[4][5]

「リスク・エクスポージャー」とも[3]

用例[編集]

導入部に記載した各定義(→#各定義)の番号に対応している。

定義1.の例[編集]

  • 「為替ヘッジ取引等のリスクヘッジを行うことで、外貨エクスポージャーを減少させる」[1]

定義3.の例[編集]

  • 「為替エクスポージャーは、為替ヘッジをしなければ外国証券に投資している残高と等しくなるが、為替ヘッジを行えば、その分だけ減少する」[5]
  • 「スワップの含み益は取引相手がデフォルトすれば突然なくなってしまうため、信用リスクにさらされている金額なのでエクスポージャーである」[6]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 用語集 エクスポージャー「リスク管理」”. みずほ総合研究所株式会社. 2019年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月16日閲覧。
  2. ^ エクスポージャーとは|金融経済用語集”. 株式会社エフ・ブイ・ゲート. 2017年7月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月16日閲覧。
  3. ^ a b リスク管理に関する経済学的考察”. 日本銀行金融研究所 - 馬場直彦. 2017年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月16日閲覧。 PDFにおけるページ9
  4. ^ 杉本浩一ほか 2016, pp. 57, 348.
  5. ^ a b 年金用語集 運用編 か行”. 株式会社りそな銀行. 2019年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月16日閲覧。 ページ内「為替エクスポージャー」の項
  6. ^ 杉本浩一ほか 2016, p. 57.

参考文献[編集]

  • 杉本浩一、福島良治、若林公子『スワップ取引のすべて』(第5版)きんざい、2016年5月。ISBN 978-4-322-12843-7