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'''オイルパステル'''({{lang-en-short}}oil pastel)は、スティック形の油性固形[[描画材]]の一種。油性の[[パステル]]類または軟質の[[クレヨン]]類として分類される。クレヨンの主原料である着色[[顔料]]と[[蝋]]に加え、液体[[油]]と体質顔料を含むため、軟らかく盛り上げや伸ばしも可能で、より技法に富む。

日本発の描画材であり、[[大正]]時代に自由画教育運動を推進した[[山本鼎]]の助言で、[[クレヨン]]の手軽さで[[パステル]]の発色や技法を持つ描画材として[[1925年]]に「'''クレパス'''」({{lang-en-short}}Cray-Pas、[[サクラクレパス]]社の商品名)の名で誕生した。この名は広く知られるが[[登録商標]]であり、他社製品も含めて「'''パス'''」とも呼ばれる。ヨーロッパでは{{仮リンク|アンリ・ゲッツ|en|Henri Goetz}}と[[パブロ・ピカソ]]の要望を受け、1947年にフランスの{{仮リンク|セヌリエ|en|Sennelier}}がオイルパステルの製造を開始する。現在までには[[ぺんてる]]や[[ホルベイン工業]]、[[カランダッシュ]]など国内外の画材メーカーで製造されている。

[[児童画]]にも用いられる手軽な描画材であるが、基本的に表面は完全乾燥せずべとつきがあるため、作品の保護にはコーティング用の[[ワニス]]剤も用いられる。

木、金属、プラスチックなど様々な材質に描画できる性質があり、特殊な用途では工業用固形[[マーカー (筆記具)|マーカー]]としても用いられる<ref>[http://www.craypas.com/business/lineup/craypas/ クレパス太巻 | 工業用製品ラインナップ], サクラクレパス, 2014年10月30日閲覧.</ref><ref>[http://www.guitar-mg.co.jp/product/detail_43.html ギターマーキングパス], 寺西化学工業, 2014年10月30日閲覧.</ref><ref>[http://www.rikagaku.co.jp/items/kojikit.php キットパス工事用], 日本理化学工業, 2014年10月30日閲覧.</ref>。

== ギャラリー ==
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ファイル:Oil pastel portrait of a child.JPG|子供のポートレート。混色や[[ズグラッフィート|スクラッチ]]技法が使われている。
</gallery>

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* JIS S 6026:2007 クレヨン及びパス (Crayons and oil pastels), 日本工業規格.
* [http://www.eokaku.com/aid/a01/ 画材の救急箱 絵具の種類 01.パステル], ''絵を描く.com'', 全日本画材協議会, 2014年10月27日閲覧.
* [http://www.craypas.com/target/senior/colum/0805.php クレパス・クレヨンはどう違う], サクラクレパス, 2014年10月27日閲覧.
* [http://www.nttcom.co.jp/comzine/no060/long_seller/ ニッポン・ロングセラー考 Vol.60 クレパス], ''COMZINE'', 2008年5月号, NTTコムウェア, 2014年10月27日閲覧.
* [http://www.oilpastelsociety.com/history.html THE HISTORY OF OIL PASTEL], The Oil Pastel Society, 2014年10月27日閲覧.

== 関連項目 ==
* [[パステル]]
* [[クレヨン]]

== 外部リンク ==
* [http://www.jccma.jp/ 日本絵具クレヨン工業協同組合]
{{サイエンスチャンネル
|番組番号=B980601
|動画番号=B080601255
|動画タイトル=オイルパステル(クレパス)ができるまで
|中身の概要=[[大阪府]][[東大阪市]]にある[[サクラクレパス]]の工場を取材して、原料からオイルパステル(クレパス)ができるまでの工程の流れを説明している
|時間=14分
|製作年度=2008年
}}

[[de:Ölkreide]]
[[en:Oil pastel]]
[[et:Õlipastell]]
[[fa:مداد شمعی]]
[[fr:Pastel à l'huile]]
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[[nl:Oliepastel]]
[[ro:Pastel (pictură)]]

{{デフォルトソート:おいるはすてる}}
[[Category:画材]]

2014年10月29日 (水) 17:43時点における版

オイルパステル(クレパス)

オイルパステル: oil pastel)は、スティック形の油性固形描画材の一種。油性のパステル類または軟質のクレヨン類として分類される。クレヨンの主原料である着色顔料に加え、液体と体質顔料を含むため、軟らかく盛り上げや伸ばしも可能で、より技法に富む。

日本発の描画材であり、大正時代に自由画教育運動を推進した山本鼎の助言で、クレヨンの手軽さでパステルの発色や技法を持つ描画材として1925年に「クレパス」(: Cray-Pas、サクラクレパス社の商品名)の名で誕生した。この名は広く知られるが登録商標であり、他社製品も含めて「パス」とも呼ばれる。ヨーロッパではアンリ・ゲッツ英語版パブロ・ピカソの要望を受け、1947年にフランスのセヌリエ英語版がオイルパステルの製造を開始する。現在までにはぺんてるホルベイン工業カランダッシュなど国内外の画材メーカーで製造されている。

児童画にも用いられる手軽な描画材であるが、基本的に表面は完全乾燥せずべとつきがあるため、作品の保護にはコーティング用のワニス剤も用いられる。

木、金属、プラスチックなど様々な材質に描画できる性質があり、特殊な用途では工業用固形マーカーとしても用いられる[1][2][3]

ギャラリー

脚注

  1. ^ クレパス太巻 | 工業用製品ラインナップ, サクラクレパス, 2014年10月30日閲覧.
  2. ^ ギターマーキングパス, 寺西化学工業, 2014年10月30日閲覧.
  3. ^ キットパス工事用, 日本理化学工業, 2014年10月30日閲覧.

参考文献

関連項目

外部リンク