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* JIS S 6026:2007 クレヨン及びパス (Crayons and oil pastels), 日本工業規格. |
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* [http://www.eokaku.com/aid/a01/ 画材の救急箱 絵具の種類 01.パステル], ''絵を描く.com'', 全日本画材協議会, 2014年10月27日閲覧. |
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* [http://www.craypas.com/target/senior/colum/0805.php クレパス・クレヨンはどう違う], サクラクレパス, 2014年10月27日閲覧. |
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* [http://www.nttcom.co.jp/comzine/no060/long_seller/ ニッポン・ロングセラー考 Vol.60 クレパス], ''COMZINE'', 2008年5月号, NTTコムウェア, 2014年10月27日閲覧. |
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* [http://www.oilpastelsociety.com/history.html THE HISTORY OF OIL PASTEL], The Oil Pastel Society, 2014年10月27日閲覧. |
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== 外部リンク == |
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* [http://www.jccma.jp/ 日本絵具クレヨン工業協同組合] |
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|動画番号=B080601255 |
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|動画タイトル=オイルパステル(クレパス)ができるまで |
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|中身の概要=[[大阪府]][[東大阪市]]にある[[サクラクレパス]]の工場を取材して、原料からオイルパステル(クレパス)ができるまでの工程の流れを説明している |
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|時間=14分 |
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|製作年度=2008年 |
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2014年10月29日 (水) 17:43時点における版
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/28/SAKURA_HI_CRAY-PAS.jpg/170px-SAKURA_HI_CRAY-PAS.jpg)
オイルパステル(英: oil pastel)は、スティック形の油性固形描画材の一種。油性のパステル類または軟質のクレヨン類として分類される。クレヨンの主原料である着色顔料と蝋に加え、液体油と体質顔料を含むため、軟らかく盛り上げや伸ばしも可能で、より技法に富む。
日本発の描画材であり、大正時代に自由画教育運動を推進した山本鼎の助言で、クレヨンの手軽さでパステルの発色や技法を持つ描画材として1925年に「クレパス」(英: Cray-Pas、サクラクレパス社の商品名)の名で誕生した。この名は広く知られるが登録商標であり、他社製品も含めて「パス」とも呼ばれる。ヨーロッパではアンリ・ゲッツとパブロ・ピカソの要望を受け、1947年にフランスのセヌリエがオイルパステルの製造を開始する。現在までにはぺんてるやホルベイン工業、カランダッシュなど国内外の画材メーカーで製造されている。
児童画にも用いられる手軽な描画材であるが、基本的に表面は完全乾燥せずべとつきがあるため、作品の保護にはコーティング用のワニス剤も用いられる。
木、金属、プラスチックなど様々な材質に描画できる性質があり、特殊な用途では工業用固形マーカーとしても用いられる[1][2][3]。
ギャラリー
-
子供のポートレート。混色やスクラッチ技法が使われている。
脚注
- ^ クレパス太巻 | 工業用製品ラインナップ, サクラクレパス, 2014年10月30日閲覧.
- ^ ギターマーキングパス, 寺西化学工業, 2014年10月30日閲覧.
- ^ キットパス工事用, 日本理化学工業, 2014年10月30日閲覧.
参考文献
- JIS S 6026:2007 クレヨン及びパス (Crayons and oil pastels), 日本工業規格.
- 画材の救急箱 絵具の種類 01.パステル, 絵を描く.com, 全日本画材協議会, 2014年10月27日閲覧.
- クレパス・クレヨンはどう違う, サクラクレパス, 2014年10月27日閲覧.
- ニッポン・ロングセラー考 Vol.60 クレパス, COMZINE, 2008年5月号, NTTコムウェア, 2014年10月27日閲覧.
- THE HISTORY OF OIL PASTEL, The Oil Pastel Society, 2014年10月27日閲覧.
関連項目
外部リンク
- 日本絵具クレヨン工業協同組合
- 「オイルパステル(クレパス)ができるまで」 - 大阪府東大阪市にあるサクラクレパスの工場を取材して、原料からオイルパステル(クレパス)ができるまでの工程の流れを説明している(全14分) 2008年 サイエンスチャンネル