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「多言語サイト」の版間の差分

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* [http://www.city.koshigaya.saitama.jp/ 越谷市公式サイト(機械翻訳を用いている例)]
* [http://www.city.koshigaya.saitama.jp/ 越谷市公式サイト(機械翻訳を用いている例)]
* [http://www.city.kurashiki.okayama.jp/ 倉敷市公式サイト(機械翻訳を用いている例)]
* [http://www.city.kurashiki.okayama.jp/ 倉敷市公式サイト(機械翻訳を用いている例)]
* [http://www.asianbeat.com/ アジアンビート(福岡県が運営してポップカルチャーを多言語で発信)]


[[Category:ウェブサイト|たけんこさいと]]
[[Category:ウェブサイト|たけんこさいと]]

2008年10月17日 (金) 20:37時点における版

多言語サイト(たげんごサイト、英 Multi-lingual sites)は、同一または類似の内容を複数の言語に翻訳したウェブサイトのこと。インターネットのグローバル性を利用して外国人への情報伝達に利用される。

技術的な問題

インターネットを始めたのがアメリカであり、ヨーロッパの言語も日本などの漢字文化圏の言語のコードASCIIコードを基本としているために、WWW上でのデファクトスタンダードとしての標準語英語となっている。多言語サイトを展開するうえでの文字の表示に関しては、Unicodeの普及により問題は改善されつつあるが、世界の言語は極めて多様であるため、未解決の課題も少なくない。

多言語化の手段

多言語サイトには、大きく分けてコンピュータプログラムによるものと人手によるものとがある。

  • コンピュータ・プログラムによるもの

機械翻訳の精度が特定言語間ではかなり向上しており、英仏、日韓自動翻訳などではほぼ実用化の域に達している。とはいえ、完全な機械化は不可能で、両言語に精通した翻訳者の修正が不可欠である。現状では翻訳のスピードアップのために用いられることが多い。なお、日本語と英語のように言語間の関係が遠い場合、自動翻訳は実用化の域には程遠い状態にある。

  • 人手によるもの

自動翻訳が一部援用できる場合があるとはいえ、基本的には翻訳者の翻訳が不可欠であり、多言語サイトは翻訳会社に依頼されることが多い。Wikipediaは翻訳サイトではないが、多言語で百科辞典を展開しており、ボランティアが他言語版を翻訳することもある。基本的に完全な自動翻訳が不可能である以上、ボランティアの潜在力を掘り起こすことも多言語化の有力な手段となる。


多言語サイトの展開

多言語サイトの展開が最も進んでいる国のひとつはグローバル化の進む小国・韓国である。朝鮮語は外国人学習者が少ない言語であり、英語中国語のように自国語版さえ出しておけば、外国人も読んでくれるというわけにはいかない。政府省庁や道レベルの地方自治体はもちろん、人口がさほど多くない自治体でさえ、朝鮮語版、英語版、日本語版それに中国語版の公式サイトを作るのが標準になっている。

日本でも中央省庁や大都市では多言語サイトの展開が進んでいるが、英語に偏重することが多い。大都市以外の市や町村では日本語のみの公式サイトしかないところもある。日本語は近隣諸国はもちろん、米国やフランスの高校でさえ教えられている言語だが、簡単に理解するのが難しい。スウェーデン人がドイツ語を学んだり、アメリカ人がスペイン語を学ぶようなわけにはいかないのである。日本語読解可能な外国人は少ないため、日本語公式サイトの多言語化はさらに推進する必要がある。

新聞社のサイトも自国の詳細なニュースを他言語話者に伝達するために多言語サイトが必要な分野である。日本の重要ニュースは各通信社の配信で全世界に伝わるが、世界的な重要性がなければ外国メディアで報道されることは少ない。社会的なニュースや特定分野のニュースは既存の報道システムでは外国で知られることは少ないのが実情である。この分野でも韓国の主要新聞社は朝鮮語版、英語版、日本語版、中国語版で詳細な自国ニュースを世界に発信している。

日本の新聞社はこの分野で立ち遅れており、主要新聞でも日本語以外に極めて簡略化された英語版がある程度である。英語専門紙のジャパンタイムズでさえ、英語サイトに掲載される情報量は極めて少ない。英語版の充実や、インターネット人口が増加している中国の主要言語である中国語版の新設が望まれる。

Wikipediaは百科辞典の分野でボランティアが多言語化を展開するユニークな企てであり、英語をはじめ日本語、フランス語、ドイツ語など主要言語版ではすでに相当な情報が蓄積されており、マイナー言語でも展開が試みられている。また外国人との接触が少ない少数民族が自己の政治的主張を展開したり、民族文化を紹介するために多言語サイトの設置を進めるなどの動きもあり、今後インターネットのグローバル性を利用して多言語サイトの多様な展開が予想される。

画像や動画の利用

高品質のデジタルカメラの普及やブロードバンド化の進展により、近年では鮮明な画像や動画情報の提供が可能になった。基本的な文化が違う場合、外国語に文字翻訳しても完全には理解しにくいことがある。このような場合、画像や動画を利用することによって外国人の理解を深めることが可能である。この分野でも早くから超高速回線が普及した韓国では動画コンテンツが豊富であり、外国向けにも多用されている。


外部リンク(いくつかの実例)